すべてのおすすめ
シンプル
にする方が
難しい
けれど
たのしい五行歌
・
人
それぞれの
世界があるなあ
かけがえのない
その世界
・
進むために
立ち止まり
思う
あと ....
「今朝の朝礼の申し送りで、Kさんがまた、夜中に
Tさんのベット部屋から出てきたやろ。」
「この間、Eさんとこ行ってたんと違うの?」
「掛け持ちしてるんちゃうか?」
「八十歳やで!… ....
引っ越してきたばっかりなのに、
ほら、ここは、神さまの家に近いでしょ。
さっき、神さまが訪ねてきたのよ。
終末がどうのこうのって、うるさかったわ。
だから、持ってた布団叩きで、頭を叩いてや ....
○「センサーからやられる」
今朝は寒い?
とワイフがよく聞くようになった
年を取ると
暑さ寒さが
わからなくなるようだ
○「SNS犯罪」
親が
悪いやつらから
我が子を守れなくな ....
老人ホームの裏庭の金網フェンスに取り付けられた鉄の門
その下の開口部をくぐり抜けて道へ出る三毛猫
「おはよう。朝ご飯もらえたの?」
「やあ、おはよう。うん、今朝も猫ミルクとキャットフ ....
蟻を踏み 瓜を食む
夏の熱 まどろみ乱れ
毬を持ち 森を見た
月の角 しじまに白く
きみといた うたかたを
書きとめる すべもなく
こころ満ち また欠けて
十六夜の 膝枕 ....
早朝 外は一面の霜
暖炉で部屋が温まるまでに出ていかなくちゃ
凍えた鉛筆を少しふるわせて
横になった君をスケッチ
しょうもない僕を好いてくれた君の
ため息は漂ってすぐ消えた
....
かねてから
懸念していたことが
懸念していた通りに
それでも
助けたい
風船が
萎むように
あっという間
また
膨らまそう
人生は放物線
って垂直落下
してるでしょ
....
未明から降り始めた雪が
台所に積もっている
牧場の色彩を思いながら
わたしは冷たいサラダを
二人分作った
あなたはリビングで
新雪に埋もれたまま
詰将棋をしている
本を見な ....
はやらないことはやらない琴線の
ことはことばかわからない
じゅげむじゅげむ
なんとかなるさ
にんげんだもの
しらんけど
男雛女雛
ならびて透る緋毛氈
右近左近、たちばなさくら
今 ....
ヴェランダをはじめて見た時
その美しさが怖かった
風の流れがそこだけちがい
光あたりも微妙にちがう
犬がおなじ犬とは思えないくらく白い
あの、人工芝とはなんだろう
ガレージって一体なん ....
ここ数日で失った総熱量が
まもなくプランの上限に達するという通知は
私の視界のすみずみまで霞ませ
内蔵が熟れた
あけびの実のように黒ぐろと蔵種した
発熱で疼く思考の芯を
地下で砥がれた ....
前略
昨日曇のち灰神楽
静かな凧あげ日和
腰のお加減如何
本日未明より流謫
星は晶となり積み
手元不如意につき頼む
草々
「はい、どうしたんですか?Iさん。」
私を手招きするIさんの車椅子へ
膝を折り目線を彼女より低くして寄り添う
舌が上手く回らないIさんは
口籠もりながら優しい目をして
お風呂 ....
春の雪の
降ったそばから
解けてゆく
悲しみ
愛に変わる
・
にっこりする
魂という
命は
光る風に
戦ぐひとつの影
※ 戦ぐ=そよぐ
・
変わ ....
過疎化はしていないけど
もっと地元を盛り上げたい
地元のものを使った
アイデア料理募集すれば
たくさん集まる
驚くようなアイデアや
今あるものを
アレンジしたり
地元を盛り ....
冷たい風で日の差す路面のアスファルトに
一台の車の走行音も乾いている
道の向こう側に閉まっている施設の大きな鉄の門へ
毛繕いしながらチラッと目をやる
サバトラ猫の鈴ちゃん
....
ゆめからさめようとするとき
ひき潮のけはいがする
現実にうちあげられて
そういえば
さくばん黒い虫をころしたことなんかをおもいだしている
永遠に置く不毛なことの筆頭にかかげよう
今日が ....
「新館の二階、また部屋替えあるみたいですね。」
相部屋なので、入居者同士の相性の問題が生じてくる
「もめてんのよぉ、永田町。」
「また××さんと△△さんの派閥ですか?」
旧館 ....
首無し
地蔵の
首無しの部分に
巻いてある
布の朱さ
*
まだ寒いのに
もう立ってしまうのか
立って 先に
行こうとするのか
その後ろ姿を見つめて
僕たちは
ずっと後から
暖かくなろうとするのだが
まだ寒いのだ
もうこんな ....
年を取ると
排泄が大変になってくる
頻尿
寒い夜中に何回も起きなければならない
車の運転中に何回もトイレへ駆け込まなければならない
渋滞しているときは漏らしたくなる
トイレが心配で好きな旅 ....
青い魚が三月、泳いでいた
眼もなく、口もない魚
、と呼べる生き物なのかどうか
みんなはそれを魚かどうなのか
、と疑問符をハンガーのようにぶら下げていた
一途な男の弾丸が放たれるが
....
幻のステージに、
昭和を生きた女がいる
鳥の羽根で飾られた衣装を纏って
ジャズとロックンロールと演歌を混ぜた
──アジアンであり、
──洋風でもあり、
戦争に負けた戦後の日本みたいな
....
いくせんまんのやさしさで
あかるいよるを私に頂戴
ジメジメとした闇は好きだわ
なんてゆうのは強がりだから
いくせんまんのあわれみで
すてきなよるを私に頂戴
月がかた ....
お母さん
今朝のカレーは夕べのカレーより
美味しいねって言ったとき
それは
お母さんが一晩寝ずにかき混ぜていたからよ
と言いましたよね
僕はずっとそれを信じていて
逆にカレーを食べたいと ....
丸の内駅のホームで、あなたを見かけたとき、BOSEのヘッドホンから聞こえていた音楽より、脈がバクバク鳴る音のほうがはるかに大きくて、動けなくなった。まるで、両方の靴が触れている地面から、たった今足が二 ....
雑木林の茂みから車道へ出て来た
サバトラ猫の鈴ちゃん
金網フェンスを伝って行き
施設の厨房がある裏庭を覗いてみる
昼食の準備が始まっているのね。
いい匂いがしているわ。
....
「Uさん、こんにちは!ちょっとお邪魔してもよろしいですか?」
居室の木戸をノックし在室を確かめて引き戸を開ける
同室のGさんは先ほど入浴日なので脱衣所へ
職員に誘導されて行かれる姿を目に ....
ももを食べました
塩で食べました
レバーを食べました
タレで食べました
叔父が余命を宣告されました
ねぎまを食べました
塩で食べました
十人いた父の兄弟姉妹の
最後 ....
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