すべてのおすすめ
七歳の頃五十年前と聞くと古い民家が浮かんだ
その古い民家の中に入ると壁に御札がはってある
日本人形があり埃かぶった和菓子の箱もある
この民家には悪霊がうようよといて
その中に白い着物を着た皺だ ....
これがタクラマカン砂漠ならいくらでも書けたんだけどキリマンジャロには縁もゆかりもないからどこを見たってラクダさえいない一粒の砂さえない冴えない顔の私の身もフタもなさといったらまーいおーまーいわったわん ....
帰るとは
ふりだしに戻ることであった
帰るとは
ひとりぼっちに戻ることであった
帰るとは
ひとりですること以外の選択肢を失うことであった
帰るとは
下校のチャイムの様に
何かの終わりを ....
この空が青さを取り戻す時
あの空も晴れてくれるだろうか
優しい光は
隅々まで届いてくれるだろうか
あの子のもとへ
届けてくれるだろうか
駅のホームには
人々の疲労と希望が散らばっている
コンクリートの怒りによって
掃き清められた余りにも尊い人生たち
線路は狂おしく悲しみながら
大きないかづちを流している
....
寒さが増せば増すほど秋に植え替えた植物たちの悲鳴が気にかかるものだ
邪魔な雑音に慣れた耳が他人から発せられる温もりに感じられるように
そして居住する家賃も安くなれば怪しい人物が住み着いてくるの ....
160114
拝啓前略
最近、
読んだかどうか覚えていない書籍が増えた
表題のも定かで無いが
雪の降る頂上付近にヒョウの死骸があったとかの
描写があったような ....
冷えた夜に冴えた月を眺めながら、
あなたを思い浮かべる。
私は窓の鏡のなかで、
薄皮を剥いでいく。
あなたの鼓動が私の身体に触れる。
私は刹那に哀しくなる。
歓喜に触れて哀しくなる。
....
月がわらっ照ら
笑ってら
赤ちゃんはどうやったら出来るのだろう
裸の木がくねっ照ら
苦ねってら
約束はいつも大義名分で破棄されるのだ
どこまでも静かに
愛 ....
墨
墨の黒は
普通のインクとは違う
きっと
普通のインクより深みがある
でも
アクリル絵具の黒よりも鮮やかで
水彩絵具の黒よりも頼り甲斐がある
墨に触れたのは何時だろう
中学 ....
痛み 超え
恐怖 超え
快楽 超え
嫌悪 超え
絶望 超え
希望 超え
死を前にして、死を前にして
外界 銀に照り映え在る
純粋にオドロキ確認し
内界 漆黒の光点広がり在る
....
夢の中でのひとときを
まるで本当のように感じる
海を力なしで泳いで
えらで呼吸しているみたいに
大人に反抗している
とにかく不真面目だと感じて
理不尽だと嘆いてみせる
泣き叫ぶことし ....
溜め池の波紋が大きく揺れた
葦原に身を隠してはこちらの様子を伺っていた餓鬼どもが小石を投げ入れたのかと思った
そうか、いつまでも泣いてばかりは居られないのだ
ここから先はこの御玉ヶ淵に架 ....
熟柿の臭いにおぼれる眼底
海の深み遙かに沈んだ蓚酸の
記憶がこみあげ喉を焼く
都会の底をさまよう脳が
見上げた夜空の淵に
人魚の嬌声が泡立ち
怒りで放った銛は
領巾にから ....
断章として出会う
わたしたちは
繋ぎ合わされた
死に往く者の断片として
齟齬と違和で腫れ上がりながら
ひとすじの清流であろうとした
二人の詩人
....
君の指先の温度を
以前触れて測ったのに忘れてしまった
まだ火のついた吸い殻 逆再生される夢
千円札は五百円玉二枚にはならないし
五百円玉二枚は千円札にはなれない
....
消えてしまったよ
いくつも重なっていくうちに
それらは透明になって
ゆらいでいるのさ
何処かへ
風はすがた無くすすむ
僕の体温をひやしながら
斜めにばかり向かっていく
もうなん ....
晴れた空が広がっているのは
誰かが空に感謝を投げたから
海がいつまでも青いのは
誰かが海に感謝を流したから
「ありがとう」は持続する響き
どこまで遠くへ行っても決して衰えない
....
この腕にしがみついた、
性という薄皮の、
一枚一枚をゆっくりと剥いでいく。
そこには薄く赤みを帯びた痛みが咲いている。
煙で見えなくなった、
風呂場の鏡に映る、
あらわになった腕や脚、 ....
「一」という字の、地平を
我が胸に…刻む
「一」という字の、地平から
熱い湯気は…立ち昇る。
「一」という字の、念力で
切り拓かれる、明日。
いつの日か
ふり返った背後に
....
明け方 季節を忘れた
冷え行く寒さの中で
冬は姿を消し
沈黙は空気を透明に染めた
朝 差し込む光を浴びて
言葉を忘れた
荒涼とした会話が砕かれ
鳥の鳴き声は静寂に木霊した
昼 ....
今日もまた
子供が
虐待されて死んだ
捕まったのは
内縁の夫だと言う
世の中に
内縁の夫が
何人いるのか知らないが
善人の内縁の夫って
どれくらいいるのだろうか?
内縁の妻 ....
オランダのチューリップ畑の{ルビ畔=ほとり}に
浅い川は緩やかに流れて
カーブを描く辺りに
一人の風車は立ち
やがて赤と黄色の無数の{ルビ蕾=つぼみ}は
過ぎゆく風に身を傾げ
遠い風車 ....
珈琲の混ざった粘膜に唾液が滲みる
先刻の鳩の血液も蹴り足から鼻腔を貫いたか
公園で撒いたパンにありついた鳩を執拗に追い回していた
追手の鳩を蹴ったのは気紛れ
砂糖のない珈琲では消えない後味
....
走破の矢、
琥珀の的 時の揺動
まぁるく明るむ天、天、天。
異郷から落ち来て 異郷へ昇り戻る
変化し続け〈変化〉を知らしめ
漆黒の星とカガヤキ肉燃え尽き
新たな〈魂の愛〉を育む人々を ....
裏山の防空壕の天井からは木の根がたくさん突き出ていた
入り口の高さは七十センチくらいで、湿っぽくて暗かった
近所のお爺さんから、近づいてはいけないと言われた
だけど、
小さかった僕らは友達三人 ....
氷を抱いて熱へとびこむ
飛び込み台にかえるが落ちている
踏んでしまうのとゆう声が聞こえる
踏んでしまう、でもたぶん
ほんとに星になっちまったのかい スターマン
空で待ってくれてたんじゃないのかい スターマン
でも泣かないでいいようにソウルを残してくれたんだね スターマン
風は呼ぶものではない。
風はじっと待つものだ。
あの日、
あなたは泣きながら、
私にすがりながらそう言っていた。
娘である私の拳は震えていた。
握りしめた拳は赤く腫れ上がり
皮が剥け ....
風が吹いてる風が吹いている
根を失えば失う程
その獰猛な冷たさに気付く
自らが自らに呼び込んだ試練だ同伴者だ
風は吹いてる風は吹いている
全ての在るモノに
それぞれの風が吹き付 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133