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耳に舟を浮かべ

歩調乱して舞う春の

袖の桜に


つややかな

丸石を

箱に収めたまま


誰が挟んだ栞だろう

蝶は飛び

青き幕間に


  *
 ....
きらきらの泡のペプシコーラみたいな週末が、ぼくの身の上にまきちらされていた。映画館のアルバイトは忙しくて、深夜に帰宅したアパートでは雨漏り騒動があったし、スマホは調子が悪くてなんだか通知がうま .... よく分からないんだけど
あなたのものになりたい

地位とか、富とか、名声じゃないものが
私の中でくすぶっている

よく分からないんだけど
あなたのものになれたら

財産が入って来ると ....
遍路道の長い階段を
杖にすがってのろのろ登る
持鈴の響きが風のざわめきを寸断する
線香と蠟燭はちゃんと持参している


駐車場に整備された多目的トイレに
行き倒れ同然で寝泊まりする人 ....
この前は
その家族とちょっと
ケンカしてヤケになったの
でもすぐに仲直りしたよ
ごめんなさい



家族の
お一人
お一人が
ありがたい存在です
ありがとうさま
瞬きの中に一生を見つけることがある、奇妙に開かれた朝、俺は薄暗い歴史を抱いて合成レザーのソファーの上で小説を読んでいる、壁掛け時計はずっと動いていないように思えるがその存在を忘れている間に数分針を .... 命は命に
支えられているし
命は命を
支えている
私の命も



命尽きるのは
自然なこと
故に
命を大事にしたいな
あなたを思えば



人には自恃(じじ)があれ ....
 

そこにいるのは
だれ?

カーテンの影にかくれて
黒いちいさな夜が
ゆらゆらとゆれている

わずかに残った理性が
そんなものは居ないと
こころに適切な助言をする
 ....
  Reaction。

{引用=

まず、やらかしたことをはなす。それでいいだろうと云い、窓の外の空き箱をみていた。何処かの國ではトムソンガゼルが興味を惹かれて突ついているのだろうか。
 ....
闇の中に
星々の光
あふれる
ありがとう
悲しみを越えて



感じていた
いのちは
遠くなり、
あたらしいいのちを
生みたいな



詩とは
私にとって
死を ....
またはじまる、
慈愛、
家のなかの壁や床をすばやく這う、
八本足の、
ちいさなニンジャ、
ことしも繰りひろげられる、
ほとんど割にあわない、とてもスケールのちいさな、
大とりもの帳、
 ....
死ねないから
生きているんだよ私
ショック?
本音だよ
なんて罰当りな



ある時から
人生の目標を
失っている。
夢は
みんな叶ったから



新たな
夢や目 ....
郊外にあるダイソーで
紙で作った三角帽子を買った
すでにアマゾンでは
大きな音のするクラッカーや、
笑いを誘う白鳥パンツとか
ザビエルのかつらも買ってある

――今日は息子の誕生日――
 ....
読点でできた蛙


なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る





読点でできたお酒


ヨッパになればなるほ ....
これは思うだけで
十分だ。
星の果実
天空にあり
その姿輝く



過去のことを
あんまり
思い返せない私
だから手紙は




「さて、
自然は自然に於いて
 ....
僕は夜を
遠くを見ることによって感じる
そして静かに公園を歩く
僕ではない存在を思いながら
ベンチの方へと歩く
桜を 色として感じ取りながら
その一枚を 手にとって
もう一枚を 掴み ....
あのとき
僕は一体何をしていたんだろう
今考えてみても思い出せない
あの三年間で何かが
決定的に変わってしまった
すぐに元の生活に戻ると
高を括っていたけれど
実際は元に戻ってなんかない ....
私たちの群生地 は 、
新しさばかり気を取られて
無くなっていく
どこにも見えない
消えていく
どこにも行けない
虚空だけが写しとる色がある
宇宙の深い色合いの
蒼穹が星明に敗れ
私 ....
私よ
出来ることを
楽しめよ
出来ることに
ありがとうさま



これで最後ではない
冬の置手紙の結晶は
ひらりひらりと舞う
いつか いえ
いずれ解ける雪国の雪


 ....
見えない
けれど
在る
空気を
吸っている私



植物
達の
おかげで
空気が
在る



最期まで
空気を
吸っているだろう私
大気に私の
見えない証
迷っている気持ちは よく分かる
迷うのは もう 気持ちが決まっているから
誰かに 間違っていると 言われたい

引き返していい 進む理由なんてない
泥で出来た船に乗せられ 川は海に通じていて ....
亡き両親や兄弟の名を呼んでは
途方にくれる
あなたの心の中では
彼らは今も生き続けていて

鳥や草木、岩、風、雲
家よりも山にいる方が好きだった
鳥のさえずりや川のせせらぎを
心が求め ....
桜の花の
命が
短いのではない。
短いと感じる人の心が
儚いのよ



花もいいが
それよりも好きなのは
葉桜だ
光合成をする
ああ桜の木よ



雪国の冬を
生 ....
いかん
心身に余裕が無いと
人に優しくできない
ダメだなあ
まずは自分に優しく



短気は損気
急がば回れ
ごめんなさい
ありがとうさま
一つ一つをして行こう


 ....
またいつか会えると信じてから
どのくらい経つのだろう

何も分からないまま
祈りのような翼を
空に広げて

月曜日の隣に
日曜日を並べたい

あなたを探すために
狂った時間の中で ....
あるとき、atom、つまり、「原子」という言葉が、ディキンスンとホイットマンの二人の詩人の詩に使われているのを発見して、これは、おもしろいなと思ったのである。それというのも、当然、この二人の詩人が、「 ....  折れた、
 夏草の茎の
 尖端から
 滴る汁、
 突然静かになった水場
 あのひとが愛の、
 愛の在処をわかっていると誤解したままで
 おれは死ぬのか
 麦を主語に従えた季節は終 ....
命は
魂という
命だ
この命は
私という役目です



この宇宙の
命は
愛から生まれた
宇宙の魂
みんなの魂はつながっている



何はともあれ
ありがたい
 ....
言葉の受け手を
笑顔の受け手を
優しさの受け手を
愛しさの受け手を

感受されたその表情を
汲み取ることはできない

それでも言葉は
ぬくもりは
瞳の動きや
頬のこわばりは

 ....
生きているだけでつらいなら

針の筵の日々ならば

人生自体が無駄ならば

それでも世界は回るから


悲しいだけの日々だから

苦しいだけの日々だから

痛いだけの日々だか ....
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