六月の歩行
脳は油漬けのツナ缶だ
余分な油分を切らないと会話すらできない
スーパーの
しんせんな野菜とおじさんの動作は甲殻類の一種
れたすを手ではかるように
わたしの頭の重さ
見直してく ....
力をつけた雨が降る   容赦なく降る
やさしい雨は      どこへいったのだろう

陸を狙い        山を狙い        
おもうがままだ     それらが集まり
悪魔の川となる ....
休日に自転車で走り出す
どこに行くというわけでもなく だけど 
景色の向こうへと私を連れていかせようとする
その意識だけが 私の体を走りださせていた


私は友人の結婚式を欠席するかも ....
 眉間(みけん)に皺をよせあつめ
     浅い吐息をくりかえす
    卒寿となったお独りさん

     時々刻々にながれゆく
    素朴な四次元は渦のなか
  気にこだわって うず ....
私の世界に色が付く

海の黒 空の赤 空気の朱

山の白 風の紫 街の黄

みんな変な色 

異端な色に染まってしまった

太陽は凍り付き 月は溶ける

私の世界が変な色に染ま ....
トッポギ

(突然六本木に行くこと。)
韓国のお餅ではない。

うっちゃり

(うっかりぽっちゃりしてしまうこと。)
相撲の決まり手ではない。

ネット用語はどんどん進化しているよ ....
十八歳はまだ子供だが
大人が思っているよりは遥かに大人だ

たぶん
若者が政治に関心を持つのは良いことだろう
だが若者を自分の陣営に引き込むための諸々の画策は
わずかばかりの党員予備軍を生 ....
足音は足跡から乖離する
帯びた意味を秘めたまま
けむりのように漠然と白い
地球を見上げる朝に
ちぎられた円環のビーズ
偶然が描いたあなたの星座を
子猫がシャッフルする
無邪気さと予感の熱 ....
ずっと自分が嫌だった
だけど嫌な自分と一緒に
今もこうして生き延びている

嫌な社会と向き合って
嫌な自分に向き合って
生きて来た理由を考える

いつか良くなると
信じていたからでは ....
血の通わない冷たい手
粉々になったハートオブグラス
ブロンディの声が心に刺さる
それなら多分まだ、死んでない

脳死が死だっていうんなら
心が死んだらソイツは死体
刺激が欲し ....
取り残されたら怖いなって
そう思うのに
いつもみんなと同じタイミングではくっつくことができずに
遊離した電荷はなるべく迷惑をかけないよう漂うしかない

伝えたいことを一つも伝えられないまま
 ....
日本ではまだすこし   さきかもしれないが
アメリカやインドでは  もう秒よみだ

2013年から連続の    獄暑の夏
ラスベガスの46.1度などが  つづいている

アジアでは今年の4 ....
醜悪な鬼が追って来る
神社の境内の暗闇で
醜悪な鬼が眼前に居る

灰色石畳にその巨大な体躯を乗せ
そうして鬼は深まる闇に、
無言でギトギト輝きながら
思わず俯いた私に、
強烈な異臭を放 ....
呼吸を阻害されて、コンビニで売られている愛を、残らずレンジでチンして放課後食べる。季節が人工的に作られたものだってことぐらい、街路樹を見ればわかる。吹き抜ける風はいつだって戦争の味がする。かわいいもの .... あなたの小指に糸を巻きつけました
赤い色をした糸を
風にふるえて揺れている
その糸の先にわたしの小指


(ねえ きれいでしょう この世界は
 心でしか見えないものがある)


ど ....
今も昔も旅人は
長い橋を渡るだろう

――{ルビ何処=いずこ}から何処へ?

傘に弾ける豪雨に身を屈める日も
雪の坂をずぼり…ずぼり…上る日も
灼熱の{ルビ陽炎=かげろう}ゆらめく夏の日 ....
わたしの愛しいお月さま
 借り物の光で身を装いながら
 あなたは女王のように天を渡って往く

わたしの愛しいお月さま
 ちょっと見わからないが肌は荒れ
 あっちもこっちも傷だらけ

わ ....
地下10,000mに眠ったなら
誰も私に触れることは無いでしょう
珪酸化合物の化石となって
洞窟の底で
那由多の刻を過ごします

澄み渡る地底湖には
金粉の小雨が降ります

時折見る ....
その男
生まれたときは貧相で、猿にも似た面立ちで
決して可愛い泣き方もせず、

その男
幼児となって生意気に
おさがりは嫌だと駄々をこね

その男
友も作らず師も知らず
世話を ....
無風に花瓶、押し倒れ
転がる転がる、少女の手許

受け止める幼手、花瓶は砕け
甲高い笑い声、さも当然に

さも当然に、笑い声響くなか
花瓶は完璧に粉々に、亀裂走る円卓

少女は意識し ....
平熱の日々には
ひとの軸が熟していく
高熱のうめきも低熱の苦しみも
何もないので表面はなだらかであるが
ひとの上へと落ちてきたものは
どこまでも着実に収蔵され
ひとを通過する静かな ....
目覚め
口の中の乾きを覚え
非日常を知り
異空間で過ごす数日に
不安を覚え
朝食を摂らず
外出する
見慣れない物
すれ違う人たち
初めての音を伴う
言葉が行き交う中
孤独を覚え
 ....
朝、制服
うすい雨のなか
ビニール傘をさして
バス停まで
拒食の脚であるいてた

傘の向こう
こまかな雨粒の向こう
紫陽花が鮮やかに
青色ににじんでけむる
ブラウスが肌にはりつく
 ....
終着駅までのすべての往路が足し算の暦なのだと
信じきっていたころも確かにあったことを思い出す
アネモネの蕾をみて安堵したように降りはじめる雪がある
ことはまだ知らなかった
降りつつ、積もる雪で ....
幼い前髪を撫でると
私の内臓の匂いが仄かに香る
私の風貌によく似た少年の
幸せだけ、今日も願っています

今日もあなたが幸せでありますように
十年後も、二十年後も
私が触れることすら叶わ ....
その川は病院の屋上にあった
男はゆっくりと川に入った

  早暁の屋上には看護師はいなかった
  監視カメラも男をとがめなかった

男の中で長年… 
そう 半世紀ものあいだ
渡りきれな ....
雨が降るのは拒めないが
雨降りに何をするかは選ぶことができる
濡れたくなければ家から出ないことだ
出かけるのなら傘を差せばいい
傘がなければ濡れるしかないが
傘を差しても多少は濡れる
濡れ ....
いつからだろう
大きな自分にあこがれている

いつまでだろう
小さな自分にすくわれる自分を
受け入れずにいる

燦々と
太陽のような眼差しと
ぬかりなく
闇夜のような眼差し ....
かなしいがいっぱいになって
泣きだした
よくとおる声で
しゃくりあげ
虐たいではなく
とおり魔でもない
がんぜない
わがまま
しわのない顔をせいいっぱいゆがめ
大つぶの涙おしげもなく ....
鎖骨を引き抜いて、
あなたの喉に刺してやりたい。
乳房をもぎ取って、
あなたの口に押し込んでやりたい。
陰部をくりぬいて、
あなたの尻に捩じ込んでやりたい。

俺のオナニーを ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3424)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アンダー- 川津 望自由詩216-6-27
力をつけた雨- st自由詩3*16-6-27
枯れたパセリと- 番田 自由詩716-6-26
自戒(七)- 信天翁自由詩316-6-26
心の叫び- 星丘涙自由詩4*16-6-26
超人的現代語辞典- 梅昆布茶自由詩916-6-26
政治と若者についての放言- ただのみ ...自由詩9*16-6-25
服毒説- ただのみ ...自由詩10*16-6-25
今日から並びを変えてみる- イオン自由詩3*16-6-25
心臓移植- アレだよ ...自由詩216-6-25
エレクトーン- チグトセ自由詩3*16-6-25
気温50度の恐怖- st自由詩1*16-6-25
本性(改訂)- ひだかた ...自由詩316-6-24
やぶいた夢- 伊藤 大 ...自由詩316-6-24
赤い糸を君に- 石瀬琳々自由詩10*16-6-24
旅人の橋- 服部 剛自由詩416-6-23
微笑- ただのみ ...自由詩13*16-6-22
- レタス自由詩316-6-22
その男_どの男- ……とあ ...自由詩716-6-22
必然- ひだかた ...自由詩3*16-6-21
平熱- 葉leaf自由詩916-6-21
旅先- 坂本瞳子自由詩1*16-6-20
あおの中から- 田中修子自由詩5+*16-6-20
おむすび- もっぷ自由詩816-6-20
私の分身へ- ゆるこ自由詩316-6-20
ある男の命日に- イナエ自由詩11*16-6-20
雨が降るのは拒めないが- ただのみ ...自由詩10*16-6-18
うりふたつ- 千波 一 ...自由詩316-6-17
がんぜないもの- ただのみ ...自由詩11*16-6-15
- あおい満 ...自由詩1+*16-6-14

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