本性(改訂)
ひだかたけし

醜悪な鬼が追って来る
神社の境内の暗闇で
醜悪な鬼が眼前に居る

灰色石畳にその巨大な体躯を乗せ
そうして鬼は深まる闇に、
無言でギトギト輝きながら
思わず俯いた私に、
強烈な異臭を放ったのだ

[眼を伏せるな 俺は貴様自身だ]



自由詩 本性(改訂) Copyright ひだかたけし 2016-06-24 22:08:13
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