NASAを無視して宇宙遊泳 朝の空

西から東へ
まっすぐの飛行機雲

確か
この飛行機雲はラドン
ラドンの太い飛行機雲だ

ラドンが目覚めた

いつも怪獣は環境破壊によって目覚める
そして環境破壊す ....
焦げたカレー
僕は
死の味を知らない
生の味も、少ししか知らない
でも食べないと
この焦げたかおりが苦手だけど
食べないと

僕は誰であり
誰なのであればよかったのか
やっと寝かし ....
  「時」に噛みつかれなくなったら
        「空」がにらみ始め
      「風」を敬遠しだしたら
   「光」がこんどは戸惑い始める

      八十路のおらにむかって
黒衣の ....
蝶を追った
鳥を追った
羽のかけら
羽のにおい


入口の奥に入口があり
その奥にさらに入口があり
近づくものを見つめている
泣き腫らした目を 見つめている
 ....
走って行って渡った
点滅を始めていた
青信号
お昼休みに
買ってきた弁当が
手の中で跳ねている
サラダがいくらか多いのにした
空は晴れ渡っているのに
風は冷たい
私の胸の中にも
 ....
弁当を作りながら
異能する君は謎の生命体
昨日までの怒りと不満が
女のカタチに脱皮して行く
鉤爪は残したままで

朝は不躾に明るい破魔矢
夜明けの夢を葬り去って
吉凶を告げるかのように ....
たてものを
すこしずつ
くみたてている
おとうさん

風雨にさらされて

おんだんな
気候の
平和な
雨と雪と風とひとに
さらされながら

ちいさなおうちをつくる
かくじつ ....
通販で購入した商品を開梱すると
梱包用の発泡スチロールの厚い板が入っていた
不燃物ゴミは来週の火曜日まで捨てられないので
小さなリビングにそのまま置いていた

1m四方程度の発泡スチロールの ....
局所的に覚醒がくり返されるボロボロ
愛されたがる女の計算したがって聞かない
塗り潰した美の奥底で
折詰にされ、お土産になった溜息が泡立っていた

残虐は過去と未来との境界を袋とじしたまま
 ....
そりゃ大変だろうね
追っかけてばかりいてさ
キツイだろうね
帳尻あわすのは
よってたかってのクソメディア
やっている人をバカにすんな
そりゃ言葉に出来たら良いよ
呑み込んで言葉にならず汗 ....
山桜オレの遺体が見つかった 彼女は毎日散歩することにしていた。
おもいがけなく、風の強く吹いたその日、坂道を登り切ったところで
風に語りかけられた樹のように
彼女はざわめいた
そこで傷ついて死んだ小鳥の姿を
見られてし ....
疲れ果てて
ひとりでボーッと昼飯を食べていたら
タカエちゃんから
ちっちゃな人形をもらった

富士子ちゃん?

えー知らないんですか〜
コップのフチ子ちゃんですよ〜

コップのフチ ....
真夜中のファミレス
遠慮がちに
丸まって寝る老人
テーブルには
ドリンクバーのカップ

人もまばらな
真夜中のファミレス
ひとり・ひとりが
さみしく何かを
抱えて飲むコーヒー

 ....
目を瞑って鍵盤にそっと乗せるだけで
軽やかに舞い始める私の十本の指
やがて目の前にお洒落なショパンが現れて
揺れる私の肩をそっと抱いてくれる





「お母さん、私ピアノを習ってみ ....
ジャンケン ポン
鬼だー! 隠れろ!
春の鬼ごっこ
小さな女の子たちが隠れる場所を探している
木の陰へ
路地の奥へ
鬼が来る早く隠れないと……

慌てて
建築資材倉庫へ
独りで逃げ ....
おばさんは一日にして成らず

常識がないと人にいうあなたの方が常識無し

若者言葉ネットで検索中

何度聴いても覚えられないパソコン用語

話を聴いてくれる相手を探してる

助走乗 ....
石灰岩の岬で その木は咲いていた
岩礁を咀嚼する波しぶきで、真夏だというのに咲いていた 桜の木
あの花は  きっと永久の入り口を見たのだ

桜は黄泉を観ていた
泣いている人々のことは  ....
雪の降る場所に
ぼくの人生はあった
雷鳴の鳴るその下で
ぼくはその人に出会った
野っぱらに立つ
樫の木ように
悔いることなく
根を張った

恋しいと感じたのは
何時から ....
都会のビルの中で
ポケットに手を突っ込み
吹き飛ばされぬように
掴んだ夢を
決して手放すな

悲しみや
喜びで
埋め尽くされた街角に
尖った言葉は
もう要らない
もれ出した嘘も
 ....
 これは きのう
 こっちは きょう
 どうしてこんなにささくれが多いのだろう
 ぼくの
 サキソホンから
 そんな
 ぼやきの声がきこえてくる

      *

  ....
 寂びれきった家並みに囲まれながら
ぽかんと口をあけている 原っぱから
      一角を揺すらんばかりに
     こどもの喚声がこだまする
            それは──  
閻魔大 ....
人々が果実のように生っている
呼ぶ声が開く匂いの輝きに
寄り添うように開きだす応える声
こんなにも血が発酵した生き者同士
互いの表皮には場違いな分電盤が
静かに接続されている
 ....
座禅

靴下を裏返すように
自分の端をつまみ
引っ張ってひっくり返すと
私は
闇に包まれ
遮音され
触覚も
痛覚も
温点と冷点もなく
声を出すことも
食べることも
匂いを嗅ぐ ....
破裂した精神から
無数に咲き乱れる
色とりどりの気球
大気圏を目指すアストロノーツ

「僕らはこの星の火傷そのもの
 剥離する瘡蓋だ―― 」

 ――なのに捨てきれない!

抱き寄 ....
春風を聴きながら
英語の詞を追う
淡い面影を見出しながら
完結された物語のプロットを手で温めている

この説明のつかない衝動に
小さく恋と名前を書こう
もはや自傷に近い愚行だと
ささく ....
20年前、駆け出しの商品開発担当だった頃。
自分が開発を担当したある商品の容器の印刷強度が弱く、
自社のスペックに適合しなかった。
試作の時には全く問題がなかったのが、量産品でうま
く行かない ....
タモリ見ながら時効を迎えた {引用=  /とけた猫
 
  コバルト色の階段をとけた猫がつたっていく、春、うつむくこと
  は似合わない、踊る石と、まだ眠りから覚めない風を抱いている、
  きみには。

   ※
 ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3334)
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感謝しても感謝しきれない- ichirou散文(批評 ...11*14-4-3
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