熱を帯びた扁桃を
通過する
酸味をふくんだえきたいは
ほどよく冷えて
生きていることが
すみずみまで広がっていく
――体温計の中の赤いめもりが行ったり来たり
ひとふさ
ひとふさに
大 ....
手毬とよく似た
日輪の影

不浄を仰ぐやわらかな羽

いつか、どこか、で
お会いしましたか

生まれたばかりの蓄音機
忘れられない不幸と一瞬で忘れる幸せを選ぶならどちらがいい?

私は一瞬で忘れるくらいの幸せなんていらないけど

嫌な事を忘れられないのも嫌だ

だけど忘れられないと言う事はその出来事に
 ....
突き刺さる  音と衝撃は 気のせいだ  下を向くな 今 下を向くな 青い
申し分ない青さだ
今日も大気は健在だ

まるで成層圏にいるかのように

青い

東に配し 春の色

青春なり
好きな人くらい俺にだっていたさ
今はただ俺が見えないだけさ

家族くらい俺にだっていたさ
今はただ石の中で眠っているだけさ

恋人くらい俺にだっていたさ
今はただ写真の中で俺を見つめてい ....
なんにもなくしたものなんてない

かわいそうなんて言われたかない

がんばれとか言われたかない

ぼろぼろになったって

ぼろぼろになんなかったところも

たくさんたくさんある
 ....
おおっ
第一次反抗期

ショッピングモールのフードコートで
隣の坊やが
反抗してるしてる

どうやらコップをいたずらして
ママに叱られているらしい

「ダメでしょう!」

   ....
ただ伝えたかった
君の耳へと届いた瞬間にシャボン玉が割れるように消えてしまったもいいから 
ただ伝えたかった 
誰よりも愛おしい君よ 
誰よりも愛らしい君よ 
ずっと笑顔でいて 
ずっと幸 ....
仮想
ブラックホールを目のあたりにして
シンボルはちびった

 りらりら、らりら

追いつけるものなら、捕まえてみろ
術らかな言語が
かれを果実(もくてき)と思いこんだが
うだる密林 ....
その朝、町のひとたちは
台風のような雷のような泣き声で目がさめた。
山にかこまれたちいさな港町、
その外れにある病院の一室で
フーガが産声をあげたのだった。

フーガは泣き虫だった。
ど ....
何処かへ逃げたくなるやうな青か
彼の人と繋ぐ唯一の青か
爽やかでまつさらな青なのだらうか
其れとも何時もと同じ只の青か 其処に雲は在るのだらうか

明日の天気予報は晴 ....
テーブルには いちごがあった
私は食べたかったのを我慢して
クローゼットの横に体操ずわりした

パパとママはお互いを罵り合う
傷つけ合いながら 存在を否定しあう


出て行けとパパはい ....
   

卵がスウィングしている
托卵容疑の直滑降は不恰好に喉を塞ぎ
やがて破裂して口いっぱい
玻璃 瑠璃 瑪瑙 罵詈 雑言
秩序の欠如は流星し
脳裏がそっと炙り出す
片手に毬 錦の手 ....
「果」という字をじぃ…っと見ていたら
「田」のマスに、よっつの実が浮かんできた
「木」の下には、見えない根が巡っていた

「果」という、くだものの木の姿を現す
ひとつの漢字の幹の中に
(天 ....
「軽くふれて下さい」という場所に
そっと手をあてると、自ずとドアは開いた。  

人の心も、軽くふれてみようと思う。  
黴餅をくれなきゃイタズラしちゃぞ 飲み過ぎて
この5時間の記憶がない

あるのは
枕元のメモ帳に書いてある じゅもん

ラミパスラミパス ルルルルルー

なるほど
鏡を見ると元の俺


何に変身したんだっけ? ....
石の原野に青い花が咲いた
石っころたちが拍手喝采
泣いているものまでいた

青い花は揺れる
風に愛されて
青い花が揺れる
土地の熱い吐息に

ちっとも淋しくない青い花
本当にしあわ ....
月は上弦
あの子の心も
上弦

をむきかけた狼が
月を
ひとり見あげる
厳冬

しんとした音が

しん

と、漂っている月

粉雪がふりつづく
クフフッ
ボクは男の子

ママは云ったんだ
大人になったら男の子はパパに似るはずだから良かったねって

 惚れんなよ ママ

クフフッ
ボクは男の子

でもボクはママのDNAを好 ....
             どうしたわけか
     平均余命のかげが点滅するなかで
      鬼籍へのあわれな想いが流れる
       留年すれすれのおらと違って
       旧制中学で ....
私の緑の踊り場に
甲虫や気圧の変化の為に
(つまりは身体中の骨の矯正の為に)
カスタネットやリコーダーを携えた
記憶の楽団が集まっていた

地上は澄み切った空のようだった
花の色をした鳥 ....
ひかりはやみとあらそいながら
ちいさな点を穿つのだ
愛の横でみたされながら
永遠にあしたは来なかった
きれいな線をひきながら
境目づいたからだのなかで
ひかりはやみと抱きあいながら
 ....
散々道に迷った挙句
歩き疲れて入った 小汚い木造の食堂
おばちゃんのシワだらけの手が空いた皿を下げていく
おばちゃんは俺の目をチラッと覗くと言った

あんた
社会とはなんて アリストテ ....
 カーテンを開ければ あたり一面銀世界

「朝食食べたら、雪だるまを作ろう」
ホストファーザーが誘う
「えっ!でも私会社に行かなくちゃ!」
「えっ!何を言ってるんだい?こんな日に会社に行くバ ....
二日酔い

乾杯する前に戻りたいなんて後悔
吐いてからしたって後の祭り

祈ったって
地面に落とした犬も食わない離乳食は胃には戻らない

どうしたそこの通行人
カエルの解剖でも見た ....
  遊び歩きで息を吹きかける
   ふーぅ ふーぅ ふーぅ
       放蕩ずきな群雲

氷山を渡り歩きで息を荒だてる
   おーぉ おーぉ おーぉ
     躁病となった北極熊

 ....
花をすぎる花
こぼれる花
閉じた片目から
飛び去る花


花は重なり 水になり
灰の飛跡をとどめている
空は震え
空は枯れ野


多くの音が暗がりにうなずき
 ....
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