すべてのおすすめ
いつからだろう
大きな自分にあこがれている
いつまでだろう
小さな自分にすくわれる自分を
受け入れずにいる
燦々と
太陽のような眼差しと
ぬかりなく
闇夜のような眼差し ....
緑の繁栄を聴いている
ただ、ただ、
聴いている
ひとに
負担をかけないような
当たり障りない言葉たち
ひとの
望みを絶たないように
むやみに明るい言葉たち
緑の繁栄が ....
わたしの味方は誰だろうか、と
指折り数えて
早々に
ぴたりと
指は止まる
味方と信じて疑わない
あいつや
あいつが
まさか
本当のところは
敵意を抱いていまいか、と
....
ひょい、と
おまえを肩に乗せると
よりいっそう
にぎやかな
居間になる
わたしには
さほど高くない
いつも通りの目線だが
おまえにとっては
宇宙ほどの
高みであるのかも ....
ひとつまみで
一生を切られてしまう虫けらは
気の毒だがね
わたしら人間の縄張りに
勝手に入り込んでしまったのが
運のつき
虫けらと
わたしらの共通点は
命のあること
早い ....
きっと、
数えきれない罪のうえにある私だ
きっと、
その甚大さに耐えられる私だ
それゆえに、
概ね後ろめたいのが、私の「ありがとう」
冬に生まれても
春に生まれても
愛される子に違いない
星座が好きでも
闇夜が怖くても
夢を見る子に違いない
走るのが得意でも
描くのが得意でも
頑張れる子に違いない
....
あまりに大きな世界の
ほんのひと粒ずつにすぎない実りは
そのささやかな色づきに
すべてを聞き取り
すべてを見届けたつもりで
素描します
そして素描は
素描の域を出ないのです
....
座礁する音を
わたしはしらない
その
しらずにいる日々が
肯定されうるものか否か
はかり得るすべがない
わたしには
座礁する音を
わたしはしらずにいたい
その ....
縦横無尽の蜘蛛の巣に
きらり、とひかる
ひと粒の
朝
水に囲われ
ささやかに揺れている
ひとしずくの
時刻
断片的な
その美しさのかたわらに
白く包まれた命がある
....
ほんの
小指のつめほどの
ささやかな背に
滑らかに乗る
勤労の
まる
悠長に
せわしげに
その身に負わされた太陽の名を
あちらこちらへ
振りまいて
唐突に
発つ
....
約束は
果たされないことの方が多いから
寂しそうに微笑むんだね
きっと、だれしも
去りぎわに
けれど
約束は
全く果たされないわけではないから
なおさら人は微笑んで ....
月のひかりを浴びながら
つめたくなってゆく
花たちの夏
大樹の枝に
かぜは寄り添って
静かに通過してゆく
静かに
静かに
無かったことになる
命あるものの
頼りなさ ....
此処に、
わたしの知る此処に
わたしの知らぬ草花が
現れはじめる
根を下ろし得る
類の全てをおさえていたのに
思いもよらず新種と出会う
何とうかつな庭であろうか
わ ....
おいで、
すべてを捨てる必要なんてないから
一時しのぎでいいから
おいで、
聴いてほしいことだけを
一緒に忘れてあげるよ
おいで、
誰だって孤独なんだって ....
よばれた気がしてふり返る、と
案の定だれもいない
もう
幾度となく通いつづけた道の途中で
わたしは今日も花を咲かせる
いつかまた
不意に、懐かしく
わたしの足を止めるだろ ....
三月の外気は
まだまだ零下だから
白くけむるよ
吐息はみんな白くけむるよ
こちら北海道の三月は
まだまだ桜と無縁だからね
凍えるよ
着のみ着のまま出てきたのでは
凍えるよ
ひ ....
碧い鉱石を
もう、ずっとながいこと
求めつづけて
彼は
自分が
空に渡っていった
海であることを
憶えていない
※
夕日の熱は
裏切りという罪を ....
そっと
指にからめ取る粘液のなかに
胎動のような、ためらいが
ある
たやすくは
秘密裏に動けない総てのものを
固く透きとおらせてしまう
権力が、そこに
ある
良策かも ....
わたしを生んだ
女をわたしは知らない
影も匂いも
どんな音を発するのかも
なにひとつ知らない
わたしを抱いて
わたしを褒めて
わたしを叱って
わたしを守って
....
変幻自在なあやしさを
とにかく、すぐにも
体得したいね
敵があるのが仕方ないなら
そうしてかわしたいものだね
矢継ぎ早に寄せる白目には
理路整然と語るしかないね
....
数えきれない星座のようなきみが
言いようもなく妬ましかった
放課後の教室に射す茜の切なささえも
きみは上手に味方につけている気がして
ぼくは焦りだけを募らせていた
裏切ること ....
手毬とよく似た
日輪の影
不浄を仰ぐやわらかな羽
いつか、どこか、で
お会いしましたか
生まれたばかりの蓄音機
由木名緒美さんの千波 一也さんおすすめリスト
(23)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
うりふたつ
-
千波 一 ...
自由詩
3
16-6-17
緑の繁栄
-
千波 一 ...
自由詩
2
16-6-8
すり替え
-
千波 一 ...
自由詩
3
15-12-4
肩車
-
千波 一 ...
自由詩
11
15-11-29
みかた
-
千波 一 ...
自由詩
5
15-11-19
ありがとう
-
千波 一 ...
自由詩
4
15-11-3
命なんだね
-
千波 一 ...
自由詩
5
15-2-16
愛をめぐる素描
-
千波 一 ...
自由詩
2
14-10-8
座礁する音
-
千波 一 ...
自由詩
3
14-9-30
縮図
-
千波 一 ...
自由詩
5
14-9-25
てんとう虫
-
千波 一 ...
自由詩
13
14-9-16
優しいひとへ
-
千波 一 ...
自由詩
3
14-8-18
真珠
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-8-14
うかつな庭
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-7-3
おいで。
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-3-25
時が咲いている
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-3-15
白いけむり
-
千波 一 ...
自由詩
7
14-3-12
宝石商
-
千波 一 ...
自由詩
4+
14-3-10
琥珀帝
-
千波 一 ...
自由詩
6
14-3-1
雪月花
-
千波 一 ...
自由詩
7
14-2-20
夢だもの
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-2-7
追いつけるなら
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-2-6
金糸雀
-
千波 一 ...
自由詩
4
14-1-22
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