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いつも
未来を見つめているのですが

計画を練り 
ガムをかみながら
現在を過去に葬っていく

未来を見ていると
疲れるのでしょうか
そうともかぎらないようです

不意に
横か ....
その川は病院の屋上にあった
男はゆっくりと川に入った

  早暁の屋上には看護師はいなかった
  監視カメラも男をとがめなかった

男の中で長年… 
そう 半世紀ものあいだ
渡りきれな ....
手など
近頃 じっと見たこと無いが
今朝 背伸びをしようと
上げた手を見てしまった

よじれた皮膚の連なり
幾重にもかさなった山脈のようで
これがわしの手かね

柔肌を撫でた歴 ....
グランドの脇の水路に
サッカーボールは半身を浸していた

昨日も今日も橋桁に寄り添って
沈むことも飛ぶことも出来ないで
流れることさえ出来ないで
水面に出た半身が陽に焼かている

赤耳 ....
大根一本 一〇〇円
ステーキ肉一パック 二、〇〇〇円

畑から引っこ抜いたばかりだという
昨日まで大地に守られていた命
まだ十分に死んだとはいえない一つの命 一〇〇円
高いのか 安いの ....
書きたくないねえ
なんだか 自分の死を待つようで

あんたが死んだ後の片付けだと
どうすりゃいいか分からんってか
死んでから見張っていられるでもなし
とやかく言うたかて

訃報を出すと ....
山椒はけなげな樹だ
人に若芽を摘まれ
実を横取りされても
再び芽を出し花をつける

山椒は優しい樹だ
青葉に隠して
揚羽の幼虫を育て
幼虫に臭いをすり込ませ
ああこの臭い
幼虫はこ ....
今 冷静に考えればおかしなことは幾つもあった
学生服のボタンが陶器に替わったのは良いとしても
疎開先の山村に棲む父の従兄の大工小屋で
兵隊さんたちが材木を使って
角形の潜望鏡のようなものを ....
箪笥の奥深く秘められていたいくつかの小箱
おそらく母の物であろう歯の欠けた櫛に
出合ってわたしの心が波立つ

そして 夭折した兄たちの名に混じって
ボクの名が乾ききった小箱

それは ....
超現代詩は 聞かせるようにつぶやけば出来ます
下手に表現技法とか 文法とかにこだわると
情(こころ)がそがれます

超現代…
はて 現代を超えると何時の時代になるのでしょう
近頃 宇宙 ....
赤い光を背負った父が
海の彼方の岩山から帰ってくると
闇色のかまどに張り付いていた
母の顔が白く浮かんで
子ども達の祭り囃子が
囲炉裏の周りをはね回った
産まれた国は戦争していた
父は軍人にしようと思ったかどうか
まるまるとした数え三歳のぼく
金モールの軍服姿 
腰にサーベル 右手に千歳飴
ギラギラと輝いた眼が
見ていた未来は何色だった ....
疲れた顔で見舞いに来ないでほしい

わたしの看護のために
あなたを育てたのでは無い

あなたはあなたの生き方で
社会の仕事を果たさねばならない
それがあなたの人生

わたしの看護が加 ....
玩具売り場の前から幼児の泣き声が
人の溢れた地下街広場に響いて
若い夫婦の困惑が子供を叱る

幼児と親と対立する主張は
地下街の雑踏を立ち止まらせ 
黙らせる

  己の主張が通らない ....
サラリーマンが命を担保に金を借り
建てた家々の集落
書割のような中流階級
文化を支えたピアノ

音の断片が集落の中を
誇らしげに 恥ずかしげに
歩いていたのは何時のころだったか

口 ....
隣の村とぼくの村の間に 
鎮守の森が有って
鳥居の奥には不思議な気が漂っていた
大きな楠があって 
その前には祠があって 
神様が居るらしい 

子供のころ お願いしたのだが
たとえば ....
ぼーとテレビを見ていて
半開きの唇から
涎が一筋
急いで手で拭き…
認めない
涎を垂らしたことが老いのせいだなど
ただ 口を閉じていなかっただけ
幼児は涎を流し
若者だって 口角泡を飛 ....
     
ああーあ イラツク イラツク 

人間どもに騙されたのだ アメリカの野放図に広がった森林から誘拐されて日本の都会の隅の小山の麓の一角に囲われ 夏の陽射しを直接受けて 原色の皮を被った ....
滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
生の私を丸飲みにしてはいけません
春の潮の中でふやけて
米酢の中で骨も軟化し
渦巻く流れに皮膚もすり減って
卵のように丸く滑らかになっていても
どこかに人を呪う棘を隠しているのです
胃に刺 ....
団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…

たっぷりの肥料と 
水やりをし ....
初秋の晴れた朝
人間の作った柵を乗り越え
甘藷の群生する土地に入って
甘味な芋を掘り出し 食っていた

と…
大きな人間が木の杖を構えて
殴りかかってくる
逃げる間などありはしない
 ....
バーチャル世界を漂う夥しい単体から
吐き出される0と1の記号は
フェロモンを伴って 波に乗り
キーボードの前に佇む孤独な心の
隙間に入り込む

 ディスプレイの 
 向こうとこちらで ....
 むかし、ぼくが田舎で少年をやっていたころ、野性の動物が家の周りを彷徨いていた。畦を通れば、蛇が逃げ、イタチやムジナに出会うことも、珍しくはなかった。イノシシは畑の作物を喰い荒らしていた。雪の日には山 .... どんなに騒いでいても
静かに眠っていても
来るものはくるのだ

 小川一本の県境
 だからといって
 
 天候が
 変わるわけでもないのに
 天気予報は変わる

 水の性質が ....
由木名緒美さんのイナエさんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天変地異__あるいは- イナエ自由詩5*16-10-9
ある男の命日に- イナエ自由詩11*16-6-20
百年の恋も…- イナエ自由詩7*16-5-3
水に浸かるボール- イナエ自由詩9*16-5-1
命の値段- イナエ自由詩10+*16-2-26
遺書?- イナエ自由詩11*15-12-10
山椒は優しい樹だ- イナエ自由詩15*15-10-30
【HSM参加作品】狂気の時代- イナエ自由詩14*15-10-24
臍帯- イナエ自由詩22*15-9-2
超…- イナエ自由詩13*15-8-20
遠い日の土産物- イナエ自由詩9*15-7-27
サーベルと千歳飴- イナエ自由詩10*15-7-14
娘よ- イナエ自由詩16+*15-5-11
自己主張- イナエ自由詩17+*15-4-16
ピアノの去った日に- イナエ自由詩16*15-3-13
鎮守の森で- イナエ自由詩12*14-9-24
認めない- イナエ自由詩21*14-9-9
__独語するオオカミ_ー名古屋市東山動植物園ー_______ ...- イナエ自由詩7*14-6-30
喪失ー友へー- イナエ自由詩15*14-6-26
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掌編「悪夢」- イナエ散文(批評 ...8*14-2-28
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