燕 空をきりとり

風 わたる


空騒ぎの春は、とうに昔


 
さっき、
ガリガリ君買った時、
本当はビニール袋いらなかったんだけど、
2円引いてもらえるし、
で、悲しいことに、
レジのマイバックのカードがなくなってたから、
せーのって感じで、
あ、 ....
晴れわたった休日の朝に
僕にとっては
世界で一番優しいのは
君だけだよと
伝えたのだけれど
宇宙で一番優しいはずだと
言ってくれた年上の彼女に
僕がもし火星人と
浮気をしたらどうする? ....
雨音の向こう側に
ジェット機の爆音が
ごうごうと通過するのが聞える

わかりやすい
聞こえのいい
情に訴える言葉の裏に
狡猾に織り込まれた思惑が透ける

雨の向こうに
鳴り響く轟音 ....
しかめっ面だった

あなたが笑った5月


病室はただ白くて


昔の田んぼを思い出してた


写真たての家族を

あなたは今どれだけ覚えてますか


電気消せ

 ....
どこまでも続く空、軽やかに踊る風
今、遠い空の下で鳴り響く
一つの幸せを告げるるチャペル

あの日あの時同じような空の下で
小さな幸せをくれた君は
今、純白を身にまとい
大きな幸せを手に ....
すべる 若葉の上を
果てしのない空の歴程を越え
円い揺りかごに大地を包む

はねる ピアノのように
ひび割れた思想の冷たい黙示の上を
目覚めの兆しを死者の鼻先で踊る

はじける 終わり ....
あなたの黒い長い髪がうたうたび
わたしの胸はいちいちこまかく傷つきました

海岸のガラスみたいになめらかにちいさくなっていくわたしを
拾いあげて陽に透かして
その美しい呼吸を一瞬でも止め ....
ぼくの化石が、笑いながら尋ねる
もう春ですか、と
やさしい物音が辺りに満ちてきたから、と
そう尋ねた時、湖水で何かが跳ねた


漆黒の深い闇の底へ、光はすべて埋葬され、
1つの箱だけ ....
重力ではなく
ゼンマイの応力でもなく
電気でもクオーツでもない
泡がハジケル時計
誰とも共有しない
自分だけの時間軸
たどり着くことなど
どうでもいいから
ゆっくり
静かに
体内時計に染み込む
泡の
 ....
お母さんに会いたい。

風邪を引くと、
かさついた手で私の背中を一晩中さすってくれた
お母さんに会いたい。
太陽の眩しさの中で両手を広げ、
一心不乱に走っていく私を捕まえてくれた
お母さ ....
ばあちゃんに書かせた俳句が金賞 鋼叩き 鉤爪の掴む鳥居の

海鳴りに 強風受けて細る目は 
暮れてゆく堕ちてゆく 炎帝見下して

情景に 想い孕む 一人静

色彩多岐 思考の深けた 想い人よ
竹林聳え 佇み止まる岩石 ....
少女よ 走れ
お前は草原の風
決して立ち止まらない
少女よ 走れ
お前は海原より来しツバメ
決して迷う事はない

少女よ 走れ
その柔らかな肌が草に破れても
風に ....
煮た竹輪と梅干
飯には煮汁が染み込んで
みっともない模様を描いていた

蓋で隠しながら
弁当を食った
級友に見られるのが
たまらなく恥ずかしかった

日曜日も休むことなく
ミシンを ....
六本目の指先が触れる
 そっと 盗みを働くように

刹那 満開の{ルビ紅=くれない} 破顔して
 蝶の吹雪 息もできないほど

後に残されたものは
 ヴィーナスの白い骨格だけ

免罪 ....
かあさんは白
とうさんは黒
ばあちゃんは茶色で
じいちゃんは巻き尾
そのまたばあちゃんが
どんなだったか知らないけど
たぶんボクの中にいるんだろう

抜け落ちた
冬毛のなかに
いろ ....
初夏の月から
降りそそぐ
その耀く光だけではなくて
少しずつ零れる
綺麗事のような陰は
どこまでも柔らかくて
穏やかな音色がする

夜空のずっと西にある街には
月の光は差し込まない
 ....
ずっと思っていた
もし私に子ができたら
母のようにはしない

夢と希望を押しつけて
思い通りにならないと
はっきりと落胆の色を浮かべ
幼子にいつも顔色を窺わせるような
そしてあっけらか ....
愛がほしい
信頼がほしい

積み足しで
満たされようとする
こころ

でも
それは
きっと
違う


ずいぶん前に
母に云われたことを思い出す

何かをしてもらいた ....
朝はこんなにも鳥の声であふれている
それが
そらみみでないことを知ったあと
染み出てくる
当惑を
奥歯でそっとかみしめて
(愛おしいシーツの皺を伸ばすように)
こんなふうに
人は日常に ....
ばあちゃんの野菜は
やわらかく
大根は一時間も煮れば
中まで味が染み込む
ジャガイモは
カレーに向かないくらい
すぐ溶ける
竹の子も灰汁がすぐに抜ける
とっても素直な野菜たち

二 ....
広い平和な公園の片隅に
行ってはいけない
小山があった
5月になると
咲いたツツジに誘われて
子が行こうとすると
親はきまって
こう言う

行ってはいけません とだけ

ダンボー ....
        早苗月というのに
     落日後には過敏症となる
       生来のアデノイドと
     老後の筋骨のバリケード

        その寛解のために
      気・ ....
黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない

ときどきピカッ

続けざまにピカッ

優しくされても

黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない


 ....
君はクラスの中でただ一人
輝く褐色の肌を纏った男の子

幼児部の時は
「お母さんに会いたい」とよく泣いていた

お母さんはさぞかし優しい人なのだろうか?
遠足の日 君のお弁当は
ポテト ....
ちいさな命が逝きました

なにもできないことが
くやしくて
何度も名前をよびながら
一度も
空をとぶこともなかった
幼い翼を撫でておりました
スポイトからこぼれた水を
君は果たして飲 ....
ちいさい頃の憧れは、特別な雰囲気で語り合うおとなたち
おいしいご馳走に夢中なふりして盗み見た、心底楽しそうな笑顔
何が楽しいのかは、これっぽっちもわからなかったけど

あれから何度も繰り返す
 ....
手袋の忘られてあり
五月の駅に終列車過ぎ
暮れ果てて草の匂へる
誰かあるいらへのなくも


手袋をとりて見つむる
をみな……忘れ……
古りし駅もだせり
夜鳥ささやく新月や


 ....
確かに僕は
君を好きなはずなのに

いつだって僕は
君のことばかり考えていたのに

ない
どこにもいない
不思議

こんなこと今までなかった

君が欲しくて
たまらな ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3334)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 殿上 童自由詩13*14-5-19
少年の試練- ららばい自由詩6*14-5-18
もうひとつの日傘のチェリー- りゅうの ...自由詩8*14-5-18
雨の向こうに- Lucy自由詩14*14-5-17
しかめっ面- しんおん ...自由詩3*14-5-17
空の下に独り- PIN自由詩114-5-17
_雨- ただのみ ...自由詩22*14-5-17
海岸- はるな自由詩914-5-16
【邂逅】- ハァモニ ...自由詩7*14-5-16
ゆっくり静かにハジケル時間- ichirou携帯写真+ ...7*14-5-15
会いたい- ららばい自由詩10*14-5-15
ばあちゃんに書かせた俳句が金賞- 北大路京 ...自由詩714-5-14
暗闇ノ唄- 黒ヱ自由詩214-5-14
少女- 月形半分 ...自由詩714-5-13
弁当- 山部 佳自由詩1114-5-12
趣味と罪悪- ただのみ ...自由詩11*14-5-12
MIX(もらったもので出来ている)- そらの珊 ...自由詩17*14-5-12
月の音色を- りゅうの ...自由詩8*14-5-12
母の日に- 森川美咲自由詩9*14-5-11
母の日- ichirou自由詩1014-5-11
カミツレの花- そらの珊 ...自由詩13*14-5-11
ばあちゃんの野菜- 小原あき自由詩10*14-5-10
公園- そらの珊 ...自由詩13*14-5-10
錆ついた風見鶏_①- 信天翁自由詩214-5-9
黒い心の雷たち- 吉岡ペペ ...自由詩314-5-9
君に与えられた色- 夏美かを ...自由詩28*14-5-9
おとむらい- そらの珊 ...自由詩12*14-5-9
変身願望- ちと自由詩214-5-8
暮色- 織部桐二 ...自由詩114-5-8
行方不明- chiharu自由詩6*14-5-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112