唇が羽ばたいて美しい言葉を吐くとき
肺が搾る情熱の{ルビ泡=あぶく}は音をかき鳴らす
心臓の歯車が{ルビ描=か}きなぐる視界のそのずっと奥まで
背中を押し続ける真実が、今キリキリと君に発火する
 ....
どこまでじぶん中心なんだろう

じぶんの正しさを主張したとて

果して意味などあるのだろうか


素肌の日差しがまだやさしい

アスファルトもまだ溶けない

衣服にもまだ熱がこも ....
 独り暮しで 卒寿が 過ぎた
     もてなくって いぃ
 もう もてなくっても いい
神秘の三次元に 許されるなら

だが そのとき
   立っていられるだろうか
 おのれの年齢に  ....
アスファルトに

だんじりの轍が白かった

こんな坂道を

こんな幾何学をつけて

のぼったのだ

神はいる

神に彼らは護られている


これは精確なお話しだ

ひ ....
何かが揺れて
降りはじまる雨
透り径 解け径
無数の目を持つ鬼の径


儚い糸
儚い角
光の跡が描くのは
すぐに消え去るものばかり


闇に常に降る破片
水を ....
もしもひとつだけ願いが叶うなら
世界にむちゃを言わせてもらえるなら
ぼくはぼく語の制定を望む
ぼく語はぼくの歴史に基づいて
文法や語彙が構成されており
そこにはぼくの可能性も含まれる
と同 ....
闇にすっかりなれたのか
それとも 朝がきたのでしようか
あまたの光の柱が 
行間からまっすぐに 立っています


言葉は 今朝の朝靄のように低い場所に流れます
 言葉が 祈りとは ....
  青空にむかって
  わたしたちは歌った
  夜はながく とても寒く

  深く 生きながらにして
  かたちのなかで毀れていた

  シャツをきて お茶を飲み
  静か ....
俺は今年サンタクロースになるつもりでいる
誰も止めんでくれ
いま
煙突という煙突をリサーチ中だ
まぁ
俺の配達範囲といったら
限られちゃーいるがな

配達?
サンタクロー ....
助手席に猫がいる
仕事を終えて帰ろうとすると
どこからかやって来て
そこへ座る
猫といっても猫らしくなく
長靴など履いて
シートベルトもきちんとしめる
近くの事務所に勤めているらしいが
 ....
行間のしろいまぶたが
きんいろに開かれてゆくことがある、としたら
白百合を青い糸で綴じたのは余計な悪戯だったでしょう

木の陰に残された小人の足跡
そこにも宇宙にも
数え切れないほどの静寂 ....
針ひとつ氷の辺に立ちつくす



夕暮れに黒の交わる底翳かな



ひたひたと夢の終わりに生える藤



凍る夜と凍らぬ月の影ふたつ



断崖は枯 ....
まぶしいのは
ずっと目を閉じていたから
そこは優しい闇に似た架空世界で
行こうとさえ思えば深海にも
宇宙にも
過去にだって行けた

あのスカートはどこにしまっただろう
青い水玉模様
 ....
ねぇ、おとうさん

なんで 戦争反対をするの / 次世代のこどもたちが徴兵されるからだ / なんで そんなふうに思うの / 新聞を、読んだからだ、たくさんの人にあって活動していたからだ / なんで ....
ドーナツを選ぶのが難しくて
私の背中に行列が出来る

ハズレのくじを引くような気分で
ショーケースに指紋を残して
次の人は美味しいのに当たるよ

全ては好みの問題だけど
デパートの屋上 ....
          両指先で 
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
   深くなった 皺を 揉む

      なんのことはない
        臨死の岸部が 
  さざ波を 打っているのだ
 ....
空をズタズタに切り裂いてしまいたい
真っ青な空を
空をズタズタに切り裂いてしまえば
細かくちきれて
落ちてくるのか

絶望に歪んだ心には
それはふさわしい景色
ナイフより尖ってしまった ....
意識は一本のロウソク
辺りの闇を仄かに照らし
朧げにでも識別し得たもの
それが全て 世界の己の だが
寄り添い合えばより遠く闇は開け

意識は一本のロウソク
にわかな風に脅かされて
人 ....
金曜日のためか 広場の一角で
子どもたちは ボウルを蹴って
         騒いでいる 
    だが もぅ・・・・・
      卒寿の俺さまには
  そのまねは できっこない

救 ....
to belong to
ということばのひびきはあこがれだ
(父のキングス・イングリッシュはほんとうにうつくしい)

遠い、遠い
名も知らぬ
国を想うように
to belong toをく ....
盃から溢れる涙のよう
漲る色香をその身に収め切れず
こぼした花弁 拾って風は 囁くほどの足取りで

月しか知らない子どものよう
蒼白いその身を五月の光に晒しながら
淡く 萌え出る想い そっ ....
黒雲 消えて
 春かぜ にじむ
  庭木の 若葉が 
眼くそを なぞって ゆれている
そうして 老残は
青かった月日のかげ を
掘り返し 
譫言の呪文を くりかえす
なんのことはない
 ....
数える羊はいなくなってしまった
眠れない夜は 眠れないままに
するといつの間にか
読み取れない地図が心に忍び込んでいた

さびしさを塗る潰す色は静寂の絵の具箱の中にある
かもしれなかったが ....
燃えている
私の魂が
寿命を蝋にして
燃焼している
輝いている

精神が輝くものは
その目を光らせ
その目を光らせるものは
その世界を光らせ
その世界を光らせるものは
鬱屈をかち ....
暗く清い女の子だった

こんなに、水のように柔らかい裸足では
どこへも逃げだせないだろうと思っていた

彼女は星の連なりを蹴飛ばし
夜の幕を裂いて、去った
綺麗な笑顔の残像は流れ星のよう ....
あたし
今日は割と正常に動けたけど
明日どうなるかわからない
消耗して故障して
ジャンク品になるかも

ジャンク品になったら
誰かの部品取りになる
誰かの観賞用になる
何かの実験用に ....
父はとても厳格な人で
私達姉弟が幼い頃は
「男が泣いてもいいのは
親を天に見送る時だけだ」
と言って泣く弟を叱っていた

今、泣いている弟と母に
挟まれる形で立つ
その父親の頬に
涙 ....
「何処へ行くの?」

「病院だよ」

わざわざ服を着替えて
ドライヤーで髪を整え
かしこまって行く先は
毎月の定期健診

ばかばかしくて
貴方を見る目が細くなる

昨日を捨てて ....
「あなたは猫を信じますか?」
牧師っぽい格好の
猫に突然質問された
右手には聖書のような本
肉球で滑るらしく
何度も地球に落としそう
(そうだなあ
 信じる・信じないの
 対象ではなか ....
○「夫婦げんか 先にあやまった方が大人」

○「夫婦げんか 先にあやまって またけんか」

○「夫婦げんか 終わったと思ったら次は親子げんか」

○「夫婦げんか やるならボケないうち」
 ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3305)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
羽撃く唇- ハァモニ ...自由詩2*18-5-19
じぶん中心- ペペロ自由詩218-5-18
欠_題_その二_(無能な呟き)- 信天翁自由詩418-5-18
精確なお話し- ペペロ自由詩318-5-15
ひとつ_不変- 木立 悟自由詩218-5-14
ぼく語と星- 若原光彦自由詩118-5-14
蛸の触手は【悪魔の舌】か【天界の下】か- るるりら自由詩9*18-5-13
愛に生きて- 草野春心自由詩5*18-5-12
ブラックサンタクロース協会- 尾田和彦自由詩6*18-5-11
猫次郎- やまうち ...自由詩7*18-5-10
虚構- 渚鳥自由詩13*18-5-10
冬と喪心- 木立 悟俳句318-5-9
燕よ- そらの珊 ...自由詩1518-5-9
滲む記憶- 田中修子自由詩9*18-5-8
- ミナト ...自由詩718-5-7
失_題(X)- 信天翁自由詩318-5-7
空を- こたきひ ...自由詩218-5-7
蝋燭- ただのみ ...自由詩4*18-5-5
喪失- 信天翁自由詩618-5-4
名も知らぬ国- 田中修子自由詩16*18-5-4
桜と白樺- ただのみ ...自由詩10*18-5-2
_黒_雲_消えて- 信天翁自由詩118-5-2
眠れない夜に- こたきひ ...自由詩318-5-1
履歴- ヤスヒロ ...自由詩318-5-1
喉もと- 印あかり自由詩718-4-29
あしたジャンク品- イオン自由詩2*18-4-29
厳しい人へ- しょだま ...自由詩7*18-4-28
日常- 卯月とわ ...自由詩518-4-27
猫信者- やまうち ...自由詩318-4-27
夫婦げんか- ホカチャ ...自由詩218-4-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111