講演会で初めてみる、彼の顔は
元受刑者というレッテルの仮面を外せば
(もうひとつの素顔)が視え、休憩時間に
窓辺で佇む僕の瞳に、窓外の夕陽が滲みた  
やっちゃてから
愛してる

できちゃってから
お嬢さんください

言われてから
すみません

やらないうちから
できません
眼は無意識の影に嘘をついた
葉は秋風の寒さにユラユラと舞った
アスファルトには人の歩んだ体温が反射して
道が生まれた

正直を語る時
世界は凍り付く
瞳が見る世界は残酷だ
暗闇は休息へ ....
虹の混じりかたをみていた
天気雨のバスで
バスは曲がって
虹は見えなくなった

言葉や心で世界をみれば
少しづつ燃えているようだ
陽炎はほんとうに燃えている

世界の混じりかたと虹の ....
腰のまがった老人はめったに見なくなった
まがった腰で
ヨッコラショと 
風呂敷をしょった爺ちゃん婆ちゃんは
わたしが子供のころの爺ちゃん婆ちゃんだ
農村や漁村では今だって
腰のまがった老人 ....
足の先から
頭のてっぺんまで
おしゃれづくしだが
心は
スッピンのまま
「てめえーふざけるな!」
なんて平気で言っている
今日は姪の結婚式だ
もう迎えの大型バスが来ている
急いでオヤジに黒の礼服を着せて
出ていた鼻毛もハサミで切ってやって
バスに乗り込んだ
席についてほっとしたところで
オヤジが言った
「し ....
みどりの鳥居をくぐるには

あなたの笑みが必要でした

まもなく消える身であれど

この世は占いじゃないから

意味しかないところだから


焼け石に水であろうと

二階から ....
  誰もいない
  中ぐらいの部屋で
  音楽が静かになっていく
  というような気持ちで
  貴方を抱きたい


  小癪な 爪の光が
  凄い桃色へはじける
  先刻 ....
いつも
未来を見つめているのですが

計画を練り 
ガムをかみながら
現在を過去に葬っていく

未来を見ていると
疲れるのでしょうか
そうともかぎらないようです

不意に
横か ....
両開きのメニューにすっぽり収まった君の顔

新幹線のプレートを指さして

「これがいい」

って無邪気に笑う君

少年時代は特急から眺める景色みたいに一瞬で過ぎ去るけど

一つ一つ ....
昔、橋を通った。

日が沈み、空の淵は、青みがかっていた。
女子高生が自転車で脇を通り過ぎる。
車のヘッドライトが、
彼女のこぐ、自転車の、ペダルの反射板を照らした。
銀色に輝く、 ....
未来を祈る

こんなことは初めてです

どうしても晴天であって欲しい

こんな思いは初めてです

初めての祈りだからこそ

大切にしたい

初めての出来事だからこそ

 ....
光の傾斜のよわいめまい

いななきも止んだ朝の膨らみ
秋は秋と重なって遠近を失くしながら
凧のように {ルビ空=くう}の{ルビ空=くう} 淡く燃え


無限の、 矛盾の、 
存在の、 ....
わたしは病気になりました
なにをしてもさびしいのです
車にのっても
窓をふいても
コロッケ食べても
あなたといても
いなくても
さびしくてたまらない
どうすれば治るのでしょう
方法は ....
米寿のオバアサンに対して
「長生きはお国のためにならんのだよ」
と言っていた近所の、年下のオジイサン
先日先に逝ってしまった
あなたがどこで
何をしてたってかまわない
次の惑星で会おう
同じ鞄と同じ事情を抱え
ぼくたちはそんなもの
いつの世に生まれても
手ぶらでなんか生きられない
疑ってごめんね
大きな魚の幽 ....
履歴書用の写真を
スーパーに設置してある証明写真ボックスで撮った
出来上がった写真を見て驚いた!
自分の予想をはるかに越えて
奥の方まで禿げ上がっていた
他人の禿げ上がりはわかっても
自分 ....
最近、セフレを放置していたら、

精神病院に入院したみたいだ。

なぜかは、知らない。

きっとつらいことがあったのかもしれない。


孔子は言った。

女と小人は、離してると怒 ....
自分だけの幸せには

常にむなしさが

つきまとう
海もタワーもみんなさよなら
九月晦日のもうすぐ夜明け
ずっと聴き続けてるバイオリン
冷たい飲み物と空色の携帯
ワンピースとハンドカバーと
どこにもいない誰か と
玄関には自転車と靴
わた ....
「さんさい」
ピースサインをしながら
息子はごく自然に鯖を読んだ
うん、君は二歳だ

そんな君は、声を出すようになってから
いつしか「いらない」とよく言うようになった
決まってどこか ....
もう旅はしたくない、と思った


サンクチュアリ
蓮のかおりがすこし漂っている


誰かがさしのべる手のひらは
あたえられる権利のように
まぶしく見える


でも ....
 青い看板に白い文字で
 
   ビジネス
   カジュアル
   フォーマル

 朝のだだっ広い駐車場

 少しくすんだ 慎みの季節が
 春に巣立った雛たちの 瞳にも
 映って
 ....
庭に穴が開いた
直径五メートルほどの大きな穴だ
思いのほか深く底が見えない
家人は怖がって埋めたがるけれど
まあ待て、何かに使えるかもしれない
主人はそれを制止する
試しにいらないものを
 ....
胸奥に
オドロキ襲えば
世界は在る


在る世界
気力の萎えて
色褪せる


魂の
震えは麻痺し
狭間に立つ


狭間に立ち
眺める界は
遠く近く


キズケル ....
誰も知らない海でした、(けしてあなたのほかには)


舟は出てゆく
夏の入り江、あなたの瞳の奥を


白い鳥は羽根を休めることなく
空にすべる手紙


返事はいらない、ただひとこ ....
気づいた部分があれば

気づかない大部分がある

気づいた部分にとらわれすぎると

判断を誤る
乳の出なくなった母豚が 
子豚を育ててくれるという、 
やさしいニンゲンに預けた

彼らは 何もできない痩せた子豚を
段ボールの中で育てた

しかし 相変わらず豚は、豚
ただ ....
  栗色のながい弧が
  私たちの耳にふれてから
  鱗雲の向うへ塗れていった


  秋の街をならんで歩く
  ふたり 着古した服を着
  透明な壁の群をすりぬけていく

 ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3333)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
十月八日(土)夕方- 服部 剛自由詩216-10-14
順序が乱れている- ホカチャ ...自由詩116-10-14
勇気- 鷲田自由詩216-10-12
7.- Qg3!!自由詩416-10-12
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おしゃれ- ホカチャ ...自由詩216-10-11
オヤジの思い出(介護編)- ホカチャ ...自由詩116-10-10
みどりの鳥居- 吉岡ペペ ...自由詩516-10-10
中ぐらいの部屋- 草野春心自由詩2*16-10-9
天変地異__あるいは- イナエ自由詩5*16-10-9
お子様ランチ- 自由詩4*16-10-9
空の端が消えたなら- ブライア ...自由詩116-10-9
週末天気- 佐白光自由詩4*16-10-7
詩/代償としての- ただのみ ...自由詩14*16-10-5
さびしん病- やまうち ...自由詩216-10-5
長生き- ホカチャ ...自由詩116-10-2
星の恋人- やまうち ...自由詩316-10-1
写真- ホカチャ ...自由詩116-10-1
ずぶ濡れ- maitreyadasa自由詩116-9-30
むなしさ- ホカチャ ...自由詩116-9-30
未明通過_#1- もっぷ自由詩216-9-30
いらなくないよ- kasai自由詩3*16-9-28
棲息区域- 遙洋自由詩2*16-9-28
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境界域- ひだかた ...俳句516-9-27
あいしているの舟- 石瀬琳々自由詩10*16-9-27
部分- ホカチャ ...自由詩416-9-27
東京- 為平 澪自由詩616-9-26
栗色の弧- 草野春心自由詩416-9-25

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