回転台の壊れたヒーター
この部屋を暗室にしているカーテン

うまい嘘をつく季節風

渡すのか
渡すべきか

この使いきれない肉体を
その本質さえ死なぬ我が魂を
雲のどよめき艶めき、うふふ 
夕暮れ間近に囁くもの 

出口は入口と延々と

展がる地平に眩む我

水の色開け灰色散らし
流れる流れる、宇宙の果てまで
年の瀬も終わりがちかづくと考えてしまう

ことしは雪が降りつもるのだろうか、と
~重い冬用タイヤが心配になるのだ

交換すればお金はいくらかかるのだろう 
古着から薄着を折りたたんで収 ....
天気予報の外れた日は
良くてもわるくても
一度は恨めしげに
空を仰ぎ見てしまう

人の都合と心の空模様は
予測が付かない

時には
期待していた雨を裏切られたり
晴れた空に
胸の ....
花が枯れると
心に寂しい歌がながれる

空が曇ると
心に儚げな虹が架かる

夜が息苦しいのは
心に痛い未来が怖いから

おぼろ月
ほんのりと
ほお染めて
酔っているの ....
馬鹿を晒すようで実にこころ苦しい話しなのだが、先日アウトレットモールのスポーツショップで四千数百円のジャケットを買ってきた。二割引き白地と胸のワッペンが気に入ったからである。で、さっそく家に帰って .... 水に浮かぶから舟なのさ

砂に打ち上げられて
歳月に干からびてしまったら
死骸の類いになっちまうだろ

水に泳ぐから魚なのさ

網に引っかけられて
市場で売られたら
人の胃液で溶か ....
誰の手が自分を温める? 

日本の何処かに
そんなお方はいるやも知れぬが 
ああせめてその日まで 
俺は俺の情けない手で 
俺自身を温める 

俺は俺の最上の友達 
人知れぬ 
酸 ....
背後にひとり立つ木の葉群から 
夏の終わりの蝉の鳴き声…ふりしきる
路面を歩いていると
ふいに 涼しくなった

見知らぬ誰かが
水をまいた道だった

私は、気づいていたろうか
いつの ....
時は令和元年9月23日月曜日  
神宮球場ナイトゲーム

8回の表 
試合は佳境にさしかかり
引退を心に決めた阿部選手の同点ホームランで
(球場内はどっ、と湧き)
続く若手・大城選手の勝 ....
季節は流れ詩は座礁して
はるか太平洋の真ん中の島に流れ着くだろう

いきることが何かの証明ならば
返す言葉がつまづいたままでいきてゆこう

あるいは人生に返す言葉を紡ぎながら

座興だ ....
今からおよそ千年前の一夜
俺は童貞を喪った

男にも純潔はあるんだ
女性だけのものではない

男だって
一途に思う人の為に
男の操を守るのは
称賛されなくてはならない

ただその ....
(こども を
 産みます
 か ?
 産みましょう
 いいえ、 いいえ……)

枝葉の陰ひそか、

 戦っていたことをおもいだしてしまうから
 平易なことばに紐解いてください ....
夜が深まっていく
連絡がつかない、繋がらない
隣室ではコツコツと壁を打つ音、間欠的に
遠くの森を手を繋ぎ歩いた愛娘は
青春を謳歌しているだろうか、今頃

夜が深まっていく
オレンジジュー ....
光溢れる
今日という日を
歩いていく、人人人
何の目的もなく
何の行先もなく
ただ新しい出逢いを求めて
一回限りの生を燃焼させて

そうだったらいいのになあ
そうだったら素敵なのにな ....
僕達の関係なんて、
たかだか青い春でしかなくって、
赤い糸なんて微塵も感じなかった。

ただそれだけだ。

花が咲いて、風に吹かれて、ただ枯れゆくように、
希薄な儚いものでしかなかった。 ....
耳を塞いで
音楽を聴いている

心をいっぱいに開かないと
聞こえてこないメロディ

やさしさ
とか
愛しさ
とか
切なさ
とか
刹那さとかが
入り交じって
この胸の奥底から ....
持ちきれないほどの
暖かい気持ちが
なんどもなんども老いたミュージシャンの胸を
叩き割ろうとしたから
とても遠いむかしのような
白い霧の朝のニュースを止めてでも
真空管ラジオに乗せ ....
海に潜り
息を全部吐き切って
胚を空にすると
体は砂底まで沈む

水が冷たくなって
辺りが暗くなって
とても怖いんだけど

そこで仰向けになって
見上げる海面の
美しさと言ったら ....
蕩けてしまった君の体温を
両手でかき集めようと、
必死にもがいたって、こぼれ落ちる。

そんなものを僕はもう、
忘れてしまったのかもしれないね。

記憶なんて、きっとそんなもの。

 ....
互いから目を反らすため見るテレビテープを貼った風船に針

見開いて水に倒れた金魚の目土葬にした日の絵日記帳

酒が止み雨に酔ったら{ルビ螻蛄=ケラ}の声死ぬまで愚直に夢を掘り

四十万にも ....
今日の地球は輝雲の塊り
夥しい雲を集めては流し込み
遠去かっていく、巨大な星の地平線

)僕は今日という日に何を求めていただろう?
)今となってはすっかり忘れちまった

ただただ絶えず吹 ....
詩の言葉を置くことは
一つの救い
わたしがあなたが
不安に恐怖に脅えていても
詩はわたしをあなたを守ってくれる
その細やかな細やかな律動で
二度と反復され得ない
真新しいビートを刻んで
 ....
 
          révisé et réaffiché



 極夜の{ルビ惑星=ほし}

 地を這う花々

 争う蝶たち



 眠る海

 砂丘の{ルビ焚書= ....
命、光輝く
命を生け贄として
幸せ、花開く
不幸せを養いとして

どんなに喜びの深い海にも
一粒の涙が
溶けていないということはない










*谷川俊太 ....
山の斜面の墓地を巡り抜けて
今朝 風は女を装う
澄んだ襦袢が電線に棚引いて
蝶たちは編むように縫うように

ぎこちなく鉈を振るう
季節の塑像が息を吹き返す前に
キジバトの影が落ちた
泣 ....
静けさが鼓膜に当たる
しとん。と打ちつけるひとりの音
風に耳をつけるたびに聴く
傍らに佇むような誰かの鼓動

暗やみを角膜が吸い込む
ひたん。と拡がるひとりの気配
窓辺に佇むと街灯が眩し ....
赤ちゃんは
ありったけの
激しさで泣いて
海から生まれる

きっとありったけの
感謝の言葉を忘れないうちに
はき出している
ずっと海の底で思っていたことを

暖かな海に抱かれて ....
そっか
もうこの財布は形見なんだな

あっそうだちょっと待って

これを・・
このネックレスを・・
こうして・・つければ・・
ほらこれでいいだろ

財布にネックレスを付けて ....
スマートフォンの天気予報図を見た

「台風は非常に強い勢力を保ちながら
 本州に向かっています」

空の御機嫌は知らないが
いずれにせよ
明日は来る

日々の些細な出来事に
ぐにゃ ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3333)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
円環- ナンモナ ...自由詩12*19-12-16
夕雲- ひだかた ...自由詩319-12-13
もてあます雪- アラガイ ...自由詩8+*19-12-13
天気予報の外れた日は- こたきひ ...自由詩319-12-13
花と空と夜と月- 秋葉竹自由詩519-12-12
消費者たち- アラガイ ...散文(批評 ...6*19-12-12
水に浮かぶから舟なのさ- こたきひ ...自由詩319-11-24
即興対話詩1_~おもろい日々へ~- 服部 剛自由詩319-11-23
蝉の声- 服部 剛自由詩319-9-25
神宮球場の夜- 服部 剛自由詩119-9-25
オニヤンマ- 梅昆布茶自由詩1219-9-12
今からおよそ千年前に- こたきひ ...自由詩319-9-11
雨待つ木霊- 来世の自由詩219-9-10
記憶- ひだかた ...自由詩919-9-10
光溢れる人人人- ひだかた ...自由詩5*19-9-9
感情の極彩- 都築あか ...自由詩219-9-4
耳を塞いで- こたきひ ...自由詩619-9-4
ブルーな歌がブルースというわけではない- 秋葉竹自由詩919-9-4
光の窓- ガト自由詩7*19-9-3
明るい夜- 都築あか ...自由詩519-8-31
まねごと――悲哀のもどかしさ- ただのみ ...短歌4*19-8-31
今日の地球- ひだかた ...自由詩619-8-31
詩を書くということ(改訂)- ひだかた ...自由詩819-8-30
旅行紀- 墨晶自由詩4*19-8-26
命、輝いて*- ひだかた ...自由詩9+*19-8-26
水源地- ただのみ ...自由詩3*19-7-28
ことばだけが夏に欠ける- かんな自由詩719-7-24
海に生まれて- 丘白月自由詩219-7-23
猫と財布_2話- 丘白月自由詩219-7-23
明日の天気- 服部 剛自由詩319-7-23

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