黒焦げのトーストがいいマーガリンでいい
バターじゃなくていい
蜂蜜は国産 養蜂屋の小さな店先のがいい
種類にはこだわらないがシナ蜜なら尚いい

雨が降る前に用事を済ませたいが
用事の方がは ....
うつむいた顔を上げて
彼は笑った
笑ったんだ
その壁を見て

倒れ込みたいくらい
悲しくなくても
泣きたいくらい
疲れて、疲れ果てて
何か叫んで
逃げ出したいくらい
ボロボロの心 ....
世の中は
言葉を信じることで
成り立っている
言葉が
信じられなくなったら
世の中は成り立たない
たとえば
この食べ物は
「安全です」と書いてあるのに
安全じゃなかったら
世の中は ....
夜の一室で

ガムを噛みながら

バーボン

ときどき岩塩

ずっと坂本龍一


俺こそ神様のハードルを勝手に下げていないか?

俺こそ神様からのアドバイスを実行せずに失敗を ....
長い冬の間ハリネズミの毛皮のコートを着ていた女
今は春の嵐を纏っている やがて
花と言う花を散らし生乾きの恋情のむっとした匂いが消えるころ
裸のまま海に溶けて往く
白いブラウスが風の乳房を包ん ....
あちこちから
出てくる猫
ガードレールの羊
見もしない猫


あちこちで何かが倒れ
あちこちで何かが外れ
崩れ こぼれ 流れ
道を路を径を横切る


電 ....
四月に降る湿った雪を眺める憂鬱は
終わらない梅雨を眺める憂鬱に似ているのかもしれない
月日は愚直に戻らないが
季節はマンボのステップで
なんて陽気な気分ならいいけれど
四月に降る湿った雪を眺 ....
朝の光を浴びて
少しぬるみ
世の中のさかさまの文字を
投影している
硝子びんの中の液体の揺らぎに
ひと瓶飲んだら死ぬかなと
たずねても
答はみんなさかさまだから
解読できない
プリズ ....
耳の奥の海の青さ
朝のまま蝶よ渡れ
俄かに結びまた解ける
気まぐれな踊り手たちの
死の求婚を袖にしながら
ただ風を漕ぎ あの島の
今は盲いた娘の白髪を
露こぼす花となり飾れ
高まる日差 ....
春が流れていく

みなもに降り立った
無数のひとひらたちは
いたづらに未来を占ったりしない
何にも誰にも逆らわずに
やがて
その先でひとつになる

裏もなく表もなく
命は等しく終わ ....
花の樹に重なり径はつづき
風と暗がりを手招いている
花の色とは異なる光が
わずかにわずかにこぼれつづける


径を飛び 径をくぐり
霧のかたちのむこうを浴び
涙の花 声 ....
雷鳴のように ひびく
原っぱからの子供たちの叫喚
それは 独居している
卒寿のお独りさんにとって
なによりものごちそうになる 
が 
それと同時に気がつくのだ
壁時計の秒針が重たげに 
 ....
縁日で掬った金魚をどこにやっただろうか
庭の片隅、物置の陰のあたりに
古い水槽が転がっていて
水と水草を適当に入れて
そこに放り込んでおいた気がする

誰も世話をしないまま
ただ、気まぐ ....
秒針はびっこを引いていた
分針は静かなカタツムリ

わたしたちは同じだけ出会う

あなたは追い越し未来へ わたしは
逆行しているまるでそう見えたでしょう

同じ今を黙殺しながら互いにず ....
僕の部屋の片隅に
久しく再会した
幼稚園の頃の先生が呉れた
ご主人の形見の下駄が
置いてある

夜の部屋で、ひとり
黒い鼻緒の下駄を見ていると
あの大きな背中と共に
からん、ころん、 ....
ダウン症をもつ書家
金澤翔子さんの展覧会で
母親との二人三脚で書いた
「涙」という文字が壁に掛かっていた

隣には
今は亡き父親と、手を繋ぎ
道を歩いてゆく
幼い頃の写真が掛かっていた ....
むらさきを
白に刺す
影絵 影絵
すべてが
生まれ来る暗がり


明るく 渇き
荒れ とめどなく
波間に漂う
水はじく生きもの


艦が着く
小さく ざ ....
乾かない涙があって

滴る小石に苔が生えて

癒えることのない悲しみを

しみじみ眺めて

また、

滴り落ちる
あのバラはなにを叫んで萎れたのだろう
色味を残し 姿を保ち
精気だけをすべて失ってあのバラは
果てしなく続く沈黙と引きかえになにを

あの船はなにを乗せて燃えているのだろう
水平線をゆらゆ ....
あなたの鍵を青く塗って海に投げた
波の泡が飲み込んで
見えなくなった

別れた日だった
わたしが泣くとあなたも泣いた

玄関に、台所に、ふたりの部屋に
あなたとわたしのYESとNOが
 ....
エンジンを切った軽ワゴンの屋根を打つ
冷たい春の雨のリズム
捉えきれないπの螺旋を
上るでも下るでもなく蝶のタクトで
震えている灰を纏って朝は皮膚病の猫に似る


   考えている
  ....
豊かな香り

いつもの珈琲

70g



数字は

合っているんだろうね

寸分たがわず



日本がなんだか

イヤになるとき

ないですか?


 ....
そして一輪のガーベラが
窓から春を覗いている

巡り来る太陽が
ひとときの温もりをもたらし

今日の日の優しさが
時の水面に波紋を落とす

優れた季節が波間を漂い
あなたの踝を美し ....
ひとかたまりのきょうが
三和土でふるえている
ドアは開いてるというのに

もしかして、きのうも
ふきだまりみたいなこの部屋の
どこかに
きえかけながらいるのかな
きのうも、あし ....
ひとは感情のいきものだ

なのにこころをモノみたいに使い物にしたりする

それも感情がなすわざなのだろう


太陽はひかりなのに

影をつくるように

包丁が料理をつくったり
 ....
雨などにうたれて

焼鳥屋さんに入る

山崎をロックでやりながら

あの日どれだけ傷ついたのかを

考えている

視点がうごかない、うごけない


答えなどでないのに

 ....
海は液体の音楽
世界の七割は

約束を守るように光る音色は
冬の真昼をあたため
水面から上がった美女が
うっとりと膝を閉じる

海は液体の音楽
世界の七割は

波から一本の木が
 ....
香辛料で必要以上に

欲を満たす食べ方より

薬になるような

からだにいい食べ物を

シンプルに調理して食べる

それがいちばんの食べ方なのだそうだ


夜空いちめん星の絵 ....
遠くに数羽の鳩が舞う
あの泉を目指し
時の川をのぼりゆく

(空ノ青サガ 私ヲ 呼ンデイル)

夢の鞄をずしりと背負い
快い逆風を裂きながら
いつしか爪先は方位磁針になる

この足 ....
澄み切った空 静かに
月の横顔の
化粧を落とした白さだけ
深々と冷気は立ち込めて

木々と木々の間を渡る
鶫や連雀の羽音は
はたはたと 重ねられ
地にふれず かき消され

今朝わた ....
由木名緒美さんのおすすめリスト(3333)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
50階- ただのみ ...自由詩10*18-4-25
尽きぬ火- 相田 九 ...自由詩418-4-23
言葉の力- ホカチャ ...自由詩2*18-4-23
深夜のピアノ- ペペロ自由詩918-4-18
逆襲- ただのみ ...自由詩5*18-4-11
白と園- 木立 悟自由詩118-4-10
ウイスキーを飲みながら- ただのみ ...自由詩11*18-4-8
除光液- そらの珊 ...自由詩19*18-4-8
蝶の便り- ただのみ ...自由詩5*18-4-4
a_piece_of_spring- そらの珊 ...自由詩15*18-4-3
消える_残る- 木立 悟自由詩118-4-3
失_題_(九)- 信天翁自由詩518-4-2
水槽- 春日線香自由詩1618-3-28
相対性- ただのみ ...自由詩12*18-3-28
下駄の音- 服部 剛自由詩9+18-3-22
涙の先- 服部 剛自由詩118-3-19
響く_はじまり- 木立 悟自由詩218-3-19
苔の映えた小石- 暁い夕日自由詩4*18-3-17
あのバラはなにを- ただのみ ...自由詩5*18-3-14
deep_sea- mizunomadoka自由詩618-3-12
金の林檎- ただのみ ...自由詩5*18-3-10
まあ、しょうがないか- よーかん自由詩418-3-7
光の窓- ヤスヒロ ...自由詩10*18-3-2
かたまり- はるな自由詩1418-3-1
こころをモノみたいに- ペペロ自由詩618-2-25
あの日の傷- ペペロ自由詩518-2-23
音楽- ヤスヒロ ...自由詩8*18-2-21
不変と無常- 吉岡ペペ ...自由詩418-2-18
空ノ声- 服部 剛自由詩618-2-8
ひらきかけの箱- ただのみ ...自由詩12*18-2-7

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