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銃で撃たれた男のために
飾る言葉がどこにある
(かまびすしいテレビの前に
 ぼくたちはたくさんの種類の
 花束を並べた)

戦場に独り突き立った銃に
花びら いちまい
(泥に隠れた弾倉 ....
見慣れた風景に
「私」を当てて直線を引いた
直線はそのまま霞む山陰に沈んだ
屈曲する田んぼの畦道
わだかまる晩春の光線

 ときおり風は
 定規を重ねたように
 直角に地上へと吹き降り ....
わたしが眠れないとき
眠れないことを
わたしは
よく噛んでいる

わたしが眠れないとき
曲がった中指の先の届く距離に
耳の史蹟を
置く

わたしが眠れないとき
花花が群青色の香り ....
雪の無人駅
雪を掃く係りのものが雪を掃く
何でもないコンクリートの踏み板の上を掃くものがある
待合室の歌謡ショーのポスターからさびしさのしたたり
掃き残した埃と雪の混じった少し硬いものをさらに ....
雨降りの停車場を訪ねる
あなたを
鈍く光る雨降りの停車場

仰向けの自転車
あなたの指先の雨だれ
写真のように話しかけてください
雨降りの停車場
の人影

遠くから遠くを
ポケッ ....
私たちは望んだ
林檎の木のやせた小さな実を
うなだれて実をこぼす廃れた窓辺を
細い水のはねる汚れた低い蛇口を

あの庭から私たちは始まった
私たちは紫の実をつける香りのよい果物を欲しがった ....
春。白い陽が田んぼを巡る
  水を濁らす影の下を
  小さな蛇が逃げる

夏。雑草が炎のように燃え上がる
  草草を分けてゆく胸のあたり
  葉先より高く虫が跳ねる

秋。抜き取られた ....
雨上がり
子どもたちが庭に出る
水溜まりから
ヒカリガソラへ

地面を踏む
薄くて固い地面の底に
ヒカリノトイキ
広がる濡れた

  白鷺が半弓のように佇み

カズエちゃん
 ....
宣井龍人さんのオイタルさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
銃で撃たれた男のために- オイタル自由詩122-4-15
朝を行くか- オイタル自由詩3*21-4-19
わたしが眠れないとき- オイタル自由詩1317-1-28
雪の無人駅- オイタル自由詩13*16-12-11
雨降りの停車場- オイタル自由詩416-11-23
- オイタル自由詩516-9-26
とおくなる- オイタル自由詩7*15-5-17
雨上がり- オイタル自由詩4*15-4-25

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