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受けた悪意を憎しみで返してはフモウだ、と
そう言われても、この手は随分前から汚れていたんだよ。
笑われたら怒って
陰湿なことにはそれを返すし、
周りのみんなと
同じように汚れていたんだよ ....
まだ固いスーツを初めて着た日は
苦笑いをしながら君に見せに行った
確かアザレアが咲く季節だった
明日から社会人だよ、と
半分不安めいた口調でそう言った
確か猫の恋が始まる季節だった
....
布製のサボの上から
嫌というほど
ピンヒールで踏みつけられた
キーンとした痛みが
小指あたりに一撃
じわじわと痛みは
ひろがる・・・
失礼のことばもなかった
あたしは痛いの ....
生きることに疲れ過ぎても
ただ生きていればそれでいい
その意味を
この大切な大切な私のわが子から
毎日毎日教わって
「お母さんのオムライスがずっと食べたいから
お母さんずっと生きていて ....
自分の髪が煩わしくなるとき
夏の訪れを感じる
いっそ丸坊主にでもしてしまおうか
と思っては、躊躇う
長袖に隠れていた腕が
恥じらいながら顔を出し
外気に近づいた脇が
風の気配にスー ....
泡がうまれ
浮かんでいって
はじけて消える
泡が泡として存在した
一瞬のいのちが
空中へ放たれてゆく
窓のそと
にゅうどうぐも
夕立がくる
ひとり
またひとりと
....
何か書こうとしても何を書いたら良いのか分からなくて、ましてや短歌を投稿するのもしんどい。っていうか短歌を投稿する方がしんどい。だって詩より更に研ぎ澄まして凝縮しなきゃ、なんだから。そんな訳で散文の方を ....
復活の皇子の醸した生成物を
五臓六腑に染み渡らせよう
このまろやかでフルーティな
まさに平和の皇子の性格
…ていうか風格 に心酔わそう
かの日
首里は焦土と化した
ひとりの女とともに ....
だれに みせるわけじゃない
けれど
いつしか
ピンクのランジェリーを
好んで 身につけるように
なっていた
ピンクは恋の祈り
恋するピンク
あたしに
恋の妖精よ
落ちて ....
ねこのここねこはねこのこねこで
ねんねこねんねこころころころ
このこはほんとうにねるのがすきで
ねるこでねことはむかしのひとは
うまいこというな
とおもったひるでした
デカダンスな景色が焼きついて
あんまり考えてると
半身の喪失感がひどくなる
空は青いね
君は元気にしてますか?
....
ざこのようにねむるよさ
ねこのようにかしこまるよさ
たがいに貶めるよさ
たがいに慰めるよさ
においの残るよさ
きえて無くなるよさ
からだのそとがわに
うすいまくがはっている
からだのそとがわに張ったうすいまくを含めて
わたしをわたしだとおもっているのでしょうが
わたしは
あなたがたがおもっているよりも
ほんの ....
こどもの服が
床に落ちている
拾うとわたしは
着たくなっている
こんなに小さな服に
おさまっていた
わたしが
想像する 何でもない「意味」を
他人に「語る」空の中を
「海ではない」と 見つめているのかもしれなかった
私ですらない波紋として 「理解する」ように
季節の終わりに「また」訪れるのだろ ....
ハーケンクロイツに脅されたって
この弾道は変えたかねぇな
鶏冠に来てるのは
こっちも同じだ犬の糞野郎
....
ローテイトする空気
ツンとした金属
それが君
つい触れてしまいたくなる
そびえる金属の塔
不可思議
早巻きでみる植物のように
私は蔓を伸ばし試みる
君への動脈
ツンとした金属
....
くつがえりたる
そのエッジは斬って、裂きます。
手の内で
私を温めた
手の内の ハデスを
ブランケットにくるまれた
彼の丸みごと
つんざいて、
また飄々とした ....
鏡は嘘をつくようだ
お風呂に洗面所があったから
引っ越す前だ
団地の頃だから
たぶん小2とかそのくらいの頃
「なんでボクはボクの中にいて
アイツはアイツの中なんだろう」
....
何でもない、俺は、
思いを出るだろう。世界に、
青い、川を見つめ、
自分自身として、見つめている。
プールの、中で、
昔は、追いかけっこをしていたこと。
小さかった私は、ラムネを開けた ....
{引用=上滑りした会話が
水槽の中で泡を吐いた
外は
しみこむような雨
果実を一つ
大きな手が絞ったような
雨
呼吸困難で
死にそうだと
酸素が足りないのだと
嘆く声が聞こえる ....
愛情は肉のかたまりのようです
二十をこえても十の少女のようだった脚を
愛情はたやすく女のそれに変えてしまった
胸にも腰にも腕にも愛情は柔らかく実って
腕のすき間から零れるような身体ではない
....
夜になると
傍にいるひとは
もっと近くに来て
遠くにいるひとは
もっともっと離れて行く
湖に溺れている豚
必死な形相
肺にあふれる涙
私は歩けないから祈った
永遠に沈黙が続くなら
壁に骨をぶつけ
音楽を差し上げます
青空を
深々と突き刺すスズメバチの群れ
赤く腫 ....
1.花畑に咲く
{引用=もう朝は終わってしまった
ちいさな女の子の
やわらかな手のうえで
朝は終わってしまった
だれかの罪が
ぼくの眠りを食んで
プランターの中で育って ....
物事を決めることが苦手なくせに
わたしはいつでも答えを望んだ
夕闇に肌の色も溶け合うような
あやふやな暑い夏
ゆらゆら揺らめいたのは
空気なのか こころなのか
....
今では
ベルトの穴も
あけられないほど
太り
ブヨついた
おいらの腹回り
口さがない人を
人を気にしていたら
こんな風にはなりようがない
くちなしの
白い花
天ぷらに ....
降り止まぬ雨はないっていうけど
それで地固まったのかな?
多摩蘭坂から見上げる雨上がりの夜空は
満天の星降るって感じには程遠くて
やっぱ悔しいけどそれが現実なんだよね
それでも、 ....
木漏れ日が透明の窓を越えて
台所の裾を浸す
覆うものがないから、と嘆く声
窓からは遠い、それだから音声は近く
台所の散らばった腐った水に
音節のひとつひとつが反射する、
空き地に立つのが怖 ....
緑は濃くなり
植物のよろこぶ
梅雨がくる
あたしの
うまれた月
6月
あたしは
猫だから
雨はきらいだ
家の中で
雨音を聞き
うずくまる
キミは
どうしてる
....
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