僕の孤独な情念の炎が
語るべきことばの切れ端たちを
のこらず灼いてしまうので
僕の口からこぼれだすのは
いつも色違いの灰ばかり。
灰ばかりです。

両手の手のひらいっぱいに
灰を差し出 ....
{画像=110806230826.jpg}



ホームに止まった電車の窓越しに見える
同じく所在なく立つ隣人を想う
二本の平行した線路上に交わる事なく
二人は未来永劫交差することは無い ....
奈々子さんが亡くなった。交通事故死らしい。

奈々子さんは、人懐っこく暖かい笑顔が印象的な清楚系の美人さんだった。
彼女は兄の友人で、私が最も好意を抱いていた女性であっただけに
彼女の死は ....
大きな木には、神様が住んでいる。と、
子どもの耳が憶えている。
木肌に、耳をつけて、
神様の声をきく。
そうやって一度だけ、
神様の声を、聞いたことがある。
言葉はわからない。ただ、
水 ....
兎よ 緑野を駆けよ
波頭を思わせる草の中を矢のように
丘の向うにある青空の方へ

我等の屍は地層の奥に
罪の証は幾星霜を経ても消えず
ああ せめて夢見る事を許されるなら
兎よ・・・

 ....
{画像=110804030328.jpg}



傷つく想いと傷つける想い

どちらが重くて痛い?


独り帰って涙を流がす時

わたしは誰かを傷つけている



だから ....
夜は来るんだ茜色

紫ブルーの茜色

そんなに遠くはないけれど

幸福と傷にゆれている

そんな筋合いはないけれど

紫ブルーの茜色

夜は来るんだ茜色
夏の風が呼んでいる
遙かなる草原の向こうで
草原の緑のさざめきは
どこへ導こうとしているのか

誘われるままに
草原をずんずん進んで行くと
やがて目も覚めるような黄金郷
神殿に祈りを捧 ....
あさおきて、かおをあらって、ごはんをたべて、それからがっこうへいきました……
そこでもう、ただ鉛筆を舐めている。その先へは進めない。
楽しかったことや、辛かったことも書いたらいい、と先生。
やす ....


 朝目覚む
 早き時刻
 妻に声をかく
 名を呼べど答えず
 名をもう一度呼ぶ
 目を開けず
 もしやとよく顔を見る
 もしやと閉じた
 目を開いてみる
 妻にっこり笑みて ....
おとなになればなるほど
母親からはなれていく気がする

きょう、わたしはかれの妻になるけど
ほんとうは母親にハグしてほしいと思っている
ほんのこどもなのだ

天国だとか
ほんとうもうそ ....
 

あたいは線香花火

絶頂をすぎてもチリチリ感じていたい

火球 果てるまで




 
病院待合室に警報音が2度鳴り響く
何処で鳴っているのだろうと音源を探す

と、待合室の片隅に置かれた冷水機から
誰も触っていないのに水が出始める

誰も居ないのに放物線を描いて噴出する水
 ....
その箱のなかには夢が溢れていた

幌馬車に乗っていたり
早馬にまたがり二挺拳銃は火を噴いて

またあるときは電話ボックスから秘密基地へと飛び込めば

誰もが海の向こうの豊かさに憧れた
 ....
いずもふるねの かなしさは
まことは きびのえいゆうに
まけたじじつを かくされて
かなしきいりねの だましうち
そのうち いずものへいていと
おうと をうと たまのやまわけ
きびと やま ....
汗が光ったのを察知して
君は一生懸命 左手で扇いでくれる

クエン酸の入ったドリンクを一気に流しこむ
その立ち姿を横目に

また夏が来たネ!と
笑いながらハンカチを渡す 麦わら帽の君
昔むかし あるところに
とても優しい おじいさんと おばあさんが住んでいました。
 
おじいさんは山へ芝刈りに行きました。
 
おじいさんは山で不思議体験をしました。
そして、たくさんの小 ....
放浪の俳人・種田山頭火の、
昭和8年(1933年)10月15日の日記。
私は酒が好きであり水もまた好きである。昨日までは酒が水よりも好きであった。今日は酒が好きな程度に於て水も好きである。明日は水 ....
望んでない炎
炎に{ルビ塗=まみ}れた稲わらが強引に{ルビ傾=かし}げる 
カーテン越しから囁く者たちは
そこから離れなさいと
ただ 唇を動かす

ありえない色
塗り替えられた あの土地 ....
き、き、

夏空にもくもくと湧き出した巨大な雲たちの間に間を、眩しい白の半袖シャツを着た大勢の子供たちがまるで天使のように飛び交い、

き、き、

炎を混ぜた白い煙をさかんに吹き出す二階建 ....
あのころのぼくをときどき思い出す

お寺で不動明王をみた

石でできたお不動さんだった

こわい顔というより

こっけいなほど醜い顔をしたお不動さんだった

つぎの日図工のじかんに ....
八月
隙間のない日差しが街を埋めつくして息をとめた地上
の生きものたちは白い化石になるだろうか

昼下がりの昆虫のように日差しを避けて地下に逃れた
人びとの背にうっすら
あの日の地核の影が ....
{画像=110726012953.jpg}

はるか大昔に天子が山頂にのぼり
おお我が美味し国よと祝詞を上げた山は
小さいころの遊び場だった

山の中腹には幾つか洞穴のようなものもあって
 ....
そのひとが
どんな人生を歩んできたのか
二秒のすれ違いでは
理解できないかもしれないが
考え始めることが
何かのはじめ

漠然としすぎているから
ためしに
どういう風に髪を洗っている ....
「リサイシャです。」 
突然の呼びかけにハッと顔を上げる
カウンター越しにその女性は佇んでいた 
小さな女の子を二人連れている 
一瞬 何と声をかけようか戸惑う


胸の底に沈殿している ....
犬猫とは違うことぐらい
判っているよ




でもね
薄汚れた服でサンダル引き摺ってた女の子

大切にしてもらっているのかな
パートのお母さんと
いつも家でタバコ吸っている男の ....
金魚鉢に金魚
上から覗き込むと金魚
胸鰭を動かし
尾鰭を動かし
背鰭を動かし
何となく静止する金魚よ。

夏だけ生きている金魚
ほんの数リットルの水に漂う金魚
横から観ると大きく見え ....
{画像=080713215510.jpg}



*


街角に子供が一人


地に染みる影を従え


かくれんぼする



*



吾をまね


地 ....
夕やみ歩く猫
のし
のし
人ごみと並んで歩いては
立ち止まり
都会が鼻歌まじりに風を歌うのを じっ と聞いている
夏はまだ長い
今日もずいぶんと蒸していて
建物からこぼれる冷気とごちゃ ....
すいか
ひまわり
ふうりん
かとりせんこう
おばあちゃんち
はなび
ゆうだち
うみ
かきごおり
にゅうどうぐも
むぎわらぼうし

麦わら帽子は
ホントはあんまり見たことな ....
nonyaさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- あまね自由詩11*11-8-7
隣に立つ異世界の住人へ_/_夏はやっぱり不思議話- beebee自由詩20*11-8-6
幽霊に花束を- 北大路京 ...自由詩18*11-8-6
神様の声- yo-yo自由詩5*11-8-5
兎よ- 相差 遠 ...自由詩6*11-8-4
傷つく想いと傷つける想い- beebee自由詩1411-8-4
紫ブルーの茜色- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...511-8-3
草原- 未有花自由詩12*11-8-3
作文教室- yo-yo自由詩13*11-8-3
- 生田 稔自由詩1411-8-2
水無月のころ- poco自由詩7*11-8-2
線香花火- 殿上 童自由詩16*11-8-2
意図しない効果- kauz ...自由詩5*11-8-1
箱のなかのひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*11-8-1
ふるね- ……とあ ...自由詩8*11-8-1
真夏- subaru★自由詩14*11-8-1
昔ばなし- 北大路京 ...自由詩12*11-7-31
放浪する水- yo-yo自由詩8*11-7-29
稲わらの火- subaru★自由詩17*11-7-28
き、き、☆- atsuchan69自由詩13*11-7-27
おふどう天使- 吉岡ペペ ...自由詩811-7-26
午後の化石- たま自由詩24*11-7-26
橿原断片_/_耳成山- beebee散文(批評 ...21+11-7-26
街のあるきかた- 中川達矢自由詩8*11-7-25
罹災者- 渡 ひろ ...自由詩23*11-7-25
リア充のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2911-7-25
金魚_パートⅠ- ……とあ ...自由詩14*11-7-25
かくれんぼ_/_子供と影- beebee短歌8*11-7-24
ゆうぐれゆらら- 凛々椿自由詩1111-7-24
麦わら帽子にあこがれて- ささやま ...自由詩5*11-7-24

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192