カワバタの車のなかでヨシミはこのまえ見た小鳥とカラスの話をした
お父さんが山で汲んできた水をポリタンクに入れてお母さんに持ってゆくのだった
まだかわいてねえな、
さんざんドライヤーで乾か ....
土に帰らぬ朽ち葉を一枚、
あてどなく水面に浮かべた細流の
畔に立った子らに見送られては
水の音も爽やかにせせらぎ
淡くまぼろしのように霞み
遥か幽景の連なる墨絵のごとき山々
それで ....
サラサラしてたり
もこもこしてたり
べたべたしてたりする形状をしている煙の種
色は違えど辿りつく場所は
筆をキーボードとマウスに持ち替えて
ひとり、鬱憤を叩きつける
モンタージュ写 ....
降り止まぬ雨はないっていうけど
それで地固まったのかな?
多摩蘭坂から見上げる雨上がりの夜空は
満天の星降るって感じには程遠くて
やっぱ悔しいけどそれが現実なんだよね
それでも、 ....
100606
60サンチの艦砲射撃で街の中は大混乱
命が大事と逃げ出したくなるのを踏みとどまって
物干し竿を売りにゆく
20年前の価格ですと
ラウドスピー ....
相殺しきれなかった存在があたしたちだと思った
相殺されずにのこってしまったのがあたしたちの存在
お父さんのためだけに無駄になるかも知れない晩ご飯をつくっていた
ヨシミはユキオとカワバタど ....
1センチメンタルの感傷を
長さの単位に
置きかえていく
長さは日々伸びていき
縮むことはない
ただ、忘れてゆくのだ
見あげる夜空に輝く星まで
何センチメートル
ある ....
あんなに焦がれた貴女との花解き
たったの一度ことなるならば
一度だけが故それがこんなに苦しいならば
なければ良かった
そんなに恋しい訳ではなかったが
たった一度の花解き
男は忘れる ....
これを愛などと呼ばないで欲しいね
セックスは白痴の時間だよ
会話にもならないこんな行為、誰とでもできる
双方、
己が器官の快楽を追求しているだけだ
ああ、69ね アラビア数字はエロいよね ....
その日ジリはキリカの部屋の近所の居酒屋で、キリカと一緒に夕食がてらビールを飲んでいた。
近くに住む常連客が集まる、気取りの無い賑やかな店だ。
「なあ、キリカ一緒に住まないか?」
アルコ ....
ジリが山手通りを自転車で飛ばしている頃、キリカは水を張ったバスタブに腰まで浸かってぼんやり天井を見上げていた。
「ジリのヤツ遅いなあ。」
ジリは山手通りを右折して、かむろ坂を登り始めたところだ ....
噛み付いた歯の先から、刺激
微笑みの国タイランド
とにかくひどく蒸し暑くて
立っているだけで背中を汗がつたう
ホテルの側で借りた自転車には
鹿児島県の防犯登録証が張り付いていた
....
楽しい声が歌となる
悲しい声が歌となる。
淋しい言葉が歌となる。
うれしい言葉が歌となる。
歌は言葉を引き連れて
言葉は歌に溶け込んで
人との間を漂って
人との間を翔び ....
哀しみという名の街で
二人 出会ったの
涙雨の降る街角
空も泣いていた午後
さびしがりやの恋人たち
ガラス細工の傘をさして
色褪せた通りを歩いていたの
心の傷跡なぞるように
冷 ....
お前の母ちゃんの子宮にはアリゾナの青い空があって
乾いたハイウェイ沿いにただ1軒あるガソリンスタンドで
お前の父ちゃんが働いていたんだよ。
ただお前は地下に埋設されたガソリンタンクからではなく
....
二の腕の筋肉に
冷めた太陽が埋まって
関節の辺で
言葉が
ふつふつ粟立った
いきたいいきたくない
しにたいしにたくない
....
何もない日が不安なのは
僕の心がゆれているからだ
縛られたい
アンカーが欲しい
ユラユラゆれ続けて
何処までも流れていくから
空の青さにさえゆらいで
昼休みにあてもな ....
動物園にいると
この長い首が嫌になる
遠くまで見えても
しかたないもの
警戒しても
誰も襲ってこないし
鉄の囲いの中にいたらね
逃げようたって
どこにも
逃げられない
檻の中では
....
*一時限目 数学*
美しき微分/麗しき積分/淫らな糖分=知性の所望するもの<睡蓮たちの睡魔
無限の輪っか((エタニティー=ハニーディップ×2))
を、黒板の隅に小さく描く
カリカリカ ....
もしかして美佐江さんだったのかな
週末の都営新宿線本八幡行き
朝方はお出かけの人たちでそこそこに混んでいて
視線に気付かなかった
それとも無意識に気付くことを避けてしまっていたのか
私の ....
屈折率がちがうので
液体があるのだとわかった
ひんやりとした
理科室が好きだった
フラスコやビーカーやアルコールランプの橙色をしたたましいみたいな火
....
会社からの帰り道だった
ヨシミは歩道橋から群青を見つめていた
自殺する気などないのに死ぬならいずれこんな場所だと思った
じぶんのカルテ、
群青を見つめているとじぶんのカルテを見つめているようだ ....
脳軟化症の徳三爺さんは
丸めた古新聞で家のTVを叩く
偉そうな人が映る度に
ウーウー言いながら
丸めた古新聞でTVを叩く
以前は政党とか見分けをつけて叩いていたのだが
近頃はマイクの束や街 ....
{引用=
不完全な過去 不確実な現在 無知な未来
・
カスタネットの赤と青が嫌だったから
いつも校庭のすみっこで地面に円を描いてた
繋ぎ目がゆるんで共鳴しなかったから
いつも答案用 ....
五月の橋の上で
生まれ変わったら
何になりたいと聞かれた
ねことか
とりとか
雨の日の林の中の
きのこ
なんてどうかなあ
ぷつぷつとうたうたう
春の腐植の土たち
立ち上がろ ....
眠らない窓の瞼を無理矢理閉じてから
物干し竿に明日の天気を聞いてみる
コンビニで買ったビニール傘は
骨が一本折れてしまい
それでも黙って使い続けるせいなのか
答えを教えてはくれなかっ ....
(前奏)
難攻不落のハム・ソーセージ
は、ちぎれない
噛み切れない
はち切れんばかりの薄皮の中
モグモグ、ムガムガ口の中
そいつはあんまり膨張し
延々と
シーツの宇宙に連なって ....
ぱらぱらと降りそそぐ
オレンジ色の十字星 / ジュウジボシ
軽やかに土を跳ね
思い思いの居場所に
身を委ねる
....
森に潜む全体は僕を包んで忙しく腐っていった
肉と霊の総和が世界なのだと全体は言った
霊とは見えないものだから名前をもつ肉しか目のまえにはなかった
それがいくら哀しいこととて文字が喚起 ....
ひとがひとり亡くなっているんですよ!
不謹慎なの判ってはいるんだけど
鑑識のひとが部屋に出入りしていたりするのに
向かいの高級マンションに住む奥様達はこちらの様子を窺うでもなく
普段どおり ....
nonyaさんのおすすめリスト
(5713)
タイトル
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カテゴリ
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日付
小鳥とカラス
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吉岡ペペ ...
自由詩
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10-6-10
豊かなる曖昧
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atsuchan69
自由詩
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10-6-9
窓の外の風景から聞こえる全ての雑音が音楽に聞こえてきたときに ...
-
ぽこぽこ ...
自由詩
1*
10-6-9
多摩蘭坂のひと
-
恋月 ぴ ...
自由詩
17*
10-6-7
Sentimental_centimeter
-
あおば
自由詩
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10-6-6
相殺しきれなかった外灯
-
吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
6
10-6-6
Sentimental_centimeter
-
小川 葉
自由詩
2*
10-6-6
こいうた
-
トキハ ...
自由詩
8+*
10-6-5
くそでも食らえ
-
salco
自由詩
18+*
10-6-4
カバとキリカ
-
松本 涼
散文(批評 ...
7
10-6-4
ジリとキリカ
-
松本 涼
散文(批評 ...
5
10-6-4
空色の損、ソーダ水
-
あ。
自由詩
14+*
10-6-3
詩(うた)と歌(うた)
-
……とあ ...
自由詩
5*
10-6-3
哀しみという名の街で
-
未有花
自由詩
10*
10-6-3
遺伝子_青色1号、黄色4号
-
salco
自由詩
14+*
10-6-2
冷房症
-
草野春心
自由詩
2*
10-6-2
ゆれるからアンカーを
-
kauz ...
自由詩
4*
10-6-1
キリンの憂鬱
-
曲がり屋 ...
自由詩
1
10-6-1
17歳のエニオン
-
夏嶋 真 ...
自由詩
45+*
10-5-31
日本橋浜町のひと
-
恋月 ぴ ...
自由詩
19*
10-5-31
気化してしまう液体なのだ
-
石川敬大
自由詩
17
10-5-29
群青に突きつけたペンダント
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吉岡ペペ ...
携帯写真+ ...
8*
10-5-28
映らないんデス
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大村 浩 ...
自由詩
8*
10-5-28
未慣性モーメント
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高梁サト ...
自由詩
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10-5-27
五月の流れる水の上で
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オイタル
自由詩
9*
10-5-27
アフターレイン
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中原 那 ...
自由詩
8
10-5-27
International_Anthem_Of__Ham_a ...
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salco
自由詩
11*
10-5-27
金木犀_零れる
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鵜飼千代 ...
自由詩
13*
10-5-26
小暗い森
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吉岡ペペ ...
自由詩
5
10-5-26
お花茶屋のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
19+*
10-5-24
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