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自己愛に溺れ
生の卵を糧に
真っ白く継ぎ目の無い美しい理性

透かして見える血の筋の
隠し切れない本能
というすべて
を知って
私たちは人肌を保つのです
生まれてくる場所は
ヒナ ....
さよならもうここに残されたいかなるものも認識しない

目に見えるのは常に更地だった
至る所に巡らされた有刺鉄線を触るので
手のひらはいつも傷ついていた
傷が膿むなどという事は
考えつきもし ....
壁に向かって
うなだれている後ろ姿の
肩に手をかけると
静かにふりむいて
意味不明の
笑顔
ワンセグで
映画見ててん

イスが
沢山ある部屋にいた
イスの背もたれを
微かに撫で ....
音楽の動機はすべて
レクイエムなので
今夜曇った夜空の下に
キミと同じリズムを感じて
死んでゆく人が
いるのだとしたら
どんな風に
泣いたらいいだろうか
情報をこんなにも
共有してい ....
1 食卓

みんなで食卓を囲む
食卓には
栄養豊富な食事が運ばれ
それを食べて
どうやら私は
育つらしい

けれど食卓には
いつも
一人分の席しか
用意されていない

 ....
時の意味を問う
午前は
萌黄色の航海である

海に
漕ぎだすための一本のオールは
時間の形をしている
私たちは
沈むまいと
午前を漕ぐ
太陽が昇る所を目指す

失われた午前は
 ....
そういう夜もある
そういう
夜の寒々しさが

怖いよ…

禊のあとのなお熱い身体に
舌に溶ける薄氷の片
そういう夜を幾度となく楽しんでいる

私たちは楽しそうに
舌を出している
アスファルトは
いまもなお
死後硬直
から
逃れられることが出来ず
深々と刻まれて
轍でコッカク
を保った
その下

黒い
焦土の
においを
塗りつける
コッカク標本
 ....
活動しない雲は
たいてい灰色をしている

海の上に
面倒くさそうな
固形物が
存在する

白い犬
がそれを見ている
黒い少年
がそれを見ている

そんな淀みの中の
なんでも ....
波打ち際に
打ち上げられた

い木の

の部分が
別の情報
に置き
換えられ

はそれを
流木へと
昇華していった


い影が
太陽光に焼かれて
炭化してゆく ....


小糠雨の止む
午前十時の
霧起つ街路では
弱い日光を
全身に溜めた
雨粒が
エレジーとともに
消える

無色透明の中の
一筋の色ガラス
たちの群れ

粒子のように渡 ....
ハルジョオンの咲く原の
明るい緑の草陰で
誰かが声をあげ
泣いている
白い帽子の
白いブラウスの
よく光ったまひるのできごと
電車の座席は
前から二両目
真中のドアから入って
進行方向を向いて左側の一番近く
いつも同じ席に座るよう決めている
これからの一時間
を有意義に
過ごすことを目標に
新書判を開く
ス ....
nonyaさんの塩崎みあきさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蛇の道- 塩崎みあ ...自由詩4*14-12-23
更地にかえす- 塩崎みあ ...自由詩4+*14-11-14
- 塩崎みあ ...自由詩4*14-10-28
個人音楽- 塩崎みあ ...自由詩4*14-9-11
食事- 塩崎みあ ...自由詩5*14-8-8
失われた午前を求めて- 塩崎みあ ...自由詩7*14-2-5
しとり冷え- 塩崎みあ ...自由詩1*13-6-29
カブトムシ観- 塩崎みあ ...自由詩8*11-8-17
コンクリィト製の堤防から見渡す故郷の印象- 塩崎みあ ...自由詩8*11-7-9
流木のある浜辺- 塩崎みあ ...自由詩16*11-7-3
なみだ- 塩崎みあ ...自由詩6*11-6-2
山野- 塩崎みあ ...自由詩3*10-10-2
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