亀とは
亀のようにゆっくりなペースで成長中の私の長女
この間9歳になった

その亀
学校以外の場所では
とっても朗らかでおしゃべりなのに
小学校入学以来
教室で全く口を利けない
少人 ....
私がかなしいのは
海が波立つからではない


海が波立っているのは
私がかなしいからではない


あまりに遠いところから注ぐ
あまりにも薄い光を反射して


波がしらのひとつひ ....
ヴィンテージギターを手にいれたが
一万円と格安のヤマハFG-130という
1972-74あたりに製作されたもので状態もいいし
かなり響きが良く豊かに音がでる

男はそういったおもちゃを幾つに ....
夜に積み上げられた箱階段が
複製を繰り返す(発芽)
その上を
じゃばらの形に折れ曲がりながら
わたしの影が長く伸びつつ登っていく
星々が裏声でささやきあっている(給水)

そうやって
 ....
女子高生のスカートを
ヒュンとひるがえし
春のイタズラ者が通り過ぎる

激しい風に街路樹も
大きく揺れて
梢にとまった小鳥は
今にも吹き飛ばされそう

突風で倒れた看板が
歩道を走 ....
アパートの暗い階段を上って行くと
二階には嵌め殺しの窓があり
そこだけがまるで古い教会の天窓のよう
純粋に光だけを招き入れていた

迷い込んでいた一羽のすずめは
幼子の震える心臓のよう
 ....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
浮かれたうたで

浮かばれたい

めまいのする

メロディーライン

とても楽しい




青い空に

浮かばれたい

僕は君を救いた ....
 生きる


乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを

人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
 
あんたの「いつか」は

あたいの「いつか」ぐらい

「いつか」だよね



 
マリアは涙を流している
階級のなみだ
金属製の胸には革命の歯車が
コチコチと廻る

フリッツラングの見たニューヨークは
セピア色の未来

摩天楼には愚かな文明がのさばって
素朴な世界 ....
  ――なんの欠如を
    怖れているのか


 踊りたいから踊るのだ
 何が悪いか阿呆ども
 元来人は踊るもの
 踊って歌って
 笑って泣いて
 怒れるものが人なのだ

 鳴 ....
それは
誰もが一目で好きになる
うさぎの耳のように長い
ハートの形の花びらをもつ
白いレースのような花

どんな花にも素直に寄り添い
本人さえまだ気づかない
相手の愛らしさを引き出し
 ....
芳しい薔薇をあなたにあげると
差しのべられた手をつかんだのがそもそもの間違い

やがて薔薇は枯れてしまい
私がつかんだものは幻だと知らされる
私が愛したあなたはもうどこにもいない

恋は ....
セロファンに透かした景色を不思議と笑う

揺れてるブランコの向こうから


「ここまでおいで」




赤いボールそのままにして

追われる流れに溶け込めば

いつものよう ....
アマチュアの緊縛プレイ締め甘く危険なんだと三十路童貞 舌炎を言い訳にして殿方の誘い断りタンシチュー喰う 有料の会員だけが知っている『濡れた喪服の未亡人S』 {引用= こがらししとだえてさゆる空より
 地上にふりしくくすしきひかりよ}


 埠頭の水たまりに
 月がこごえはじめている
 真夜中には
 かげもまた針のようにゆっくりと ....
終息に
ともなう安堵
かすかな
心残りを秘めて
三月が来る

中原中也賞を受賞した或る詩集を読む
悲しいことに心が揺れない
この詩集の良さは
三月が来ようとも
きっとわたしにはわか ....
二月生まれの四人の合同誕生会をした

九歳と三十二歳と三十六と九十七歳

九歳は私の娘
九十七歳は私がアメリカに来た当初とてもお世話になった人
三十二歳は九十七歳を通じて知り合った子
三 ....
星は僕たちに距離を教える

月はときどき涙の処理のしかたなんかをけっこう親切に教えてくれる

隣の親父は怒鳴ってばかりで僕も親父なのでちょっと哀しいが


遠く切ないもの

六本木ヒ ....
  それは 真夜中の出来事だった


  白いシーツにくるまった
  私の鼓膜をくすぐる
  乾いた漣の音

  胸騒ぎが
  私を揺り起こした

  その音が響いてくるのは
  ....
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
いつもパズルばかり置いてゆく
今宵は ただ雨のそばで 宿りながら 解くのを止める

機能性に想いを寄せた ふかふかの布団 春色にまだ染めれない
仰向けに呼吸を睡眠体制に 海に浮く

クラゲ ....
 気難しい顔で、本を読んでいた
 犬が
 ニッと笑った。
  ――それには訳がある。

 犬の気難しさより
 笑いの
 その意味の落差のほうが
 カクッと おもしろかったのであり
 ....
かりん
 島の
こここ
こ鳥


  恍惚のかおり 蜜のにおいに むせ返る
  夜咲く花は たれのため
  こここ鳥は 花の中をぬけだして
  歌声のほうへ朝日とともに  ....
鳥はなぜ逃げない


足下に 跳ね回る

逃げないが 近寄らない

近寄らないのに 逃げもしない

小さな雀



鳥は なぜ逃げる


逃げるのに また舞 ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
 
過去にとらわれた方は、遠い目をしてはります

未来にとらわれた方も、遠い目をしてはります


そして現在にとらわれた方は、白昼夢をみてはります




 
nonyaさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
亀のいちばん長い日- 夏美かを ...自由詩33*13-3-8
かなしい海- Lucy自由詩26*13-3-7
サウンドホール- 梅昆布茶自由詩18+*13-3-7
夜の箱階段- そらの珊 ...自由詩22*13-3-7
【_春一番_】- 泡沫恋歌自由詩19*13-3-7
嵌め殺しの窓- ただのみ ...自由詩24+*13-3-6
塩を_少々- るるりら自由詩29*13-3-5
浮かれたうた- 多紀自由詩14*13-3-4
北の亡者/Again_2013如月- たま自由詩29*13-3-4
いつか- 殿上 童自由詩17*13-3-3
メトロポリス- 梅昆布茶自由詩21*13-3-3
自由舞踏派宣言- ただのみ ...自由詩23*13-3-2
オルレイヤ- Lucy自由詩9*13-3-2
幻影(まぼろし)- 未有花自由詩7*13-3-2
ポエム- 自由詩6*13-3-1
- 北大路京 ...短歌313-3-1
- 北大路京 ...短歌113-3-1
- 北大路京 ...短歌113-3-1
《冬の星座》にあのひとをさがす- 石川敬大自由詩16*13-3-1
三番目の月- そらの珊 ...自由詩15*13-3-1
シャッターチャンス- 夏美かを ...自由詩29*13-3-1
遠く美しいものに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩22*13-2-28
月あかりの羽ばたき- まーつん自由詩14*13-2-27
砂をんな- salco自由詩18*13-2-26
浮き寝- 朝焼彩茜 ...自由詩813-2-26
本のチカラ- 石川敬大自由詩14*13-2-26
かりん島のここここ鳥- るるりら自由詩13*13-2-26
ひとつまみ- 芦沢 恵自由詩20*13-2-25
永久の瞬- ただのみ ...自由詩27+*13-2-24
とらわれた方- 殿上 童自由詩22*13-2-24

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192