わたしを見守る あなたの温かさを感じているの
叱りながら、背中を押してくれる温かさを感じているの
あなたは愛に あふれていて
わたしの涙を あふれさせて
手を取り合って ....
しあわせすぎて
しあわせすぎて…
僕は それにすがりついた
愛しい思い出たちよ
無邪気な笑顔よ
許してほしい
かなしすぎて
かなしすぎて…
僕は ....
大切かどうかわからない記憶は
抱えていた膝小僧のかさぶたにある
転んだのは最近のことだったか
それとも遠い過去のことか
鉄さびのようなすすけた色は
かつて赤い液体であっただろうことを
....
あなたの手をにぎる
一生懸命話しかけても
あなたは空の話ばかりする
あなたの手をにぎる
あなたは空を眺めているのに
まだうつむいている
あなたの手をにぎる
....
恋やら愛やら仕事やら
友やら親やら人生やら
きみはいつも手の鳴るほうへ
渡り鳥みたいにいのちをかけて
宗教やら政治やらではないぶん
ずいぶんといさぎよく
伴わな ....
萌え、
の
奴らには判らない
のだ。
ホストを囲んでドンペリが最高だと信じている
煌くシャンパンタワーを前にした
派手やかに着飾った色カノ、
そして何を隠そう・・・・この俺だって
....
遠くばかりを探していたら
いつの間にか目の前に立っていた
思わず向けてしまった人差し指
音楽の授業でピアノのテスト
弾けないわたしは放課後まで練習
ミの位置にはいつも中指
教えてく ....
先週の金曜日に係員が
片っぱしから抜いてきた芥子が
車庫に運び込まれて
取りあえず焼却炉に火が入る日
まで
放置していた
チョクシャニッコウハアタラナイシ
カゼトオシモイイカ ....
窓ガラス滴る雫数えては不実な愛を嘆き悲しむ
雨の中傘もささずに飛び出せば君に出会えるそんな気がした
レインボウ追いかけて行くよどこまでもいつか君にたどり着くまで
紫陽花の冷たい青は君 ....
苦手ってわけじゃないんだけど
それでもやっぱし
う〜ん
苦手ってことなのかな
毎年この時期に行われるんだよね
以前は建物の裏口に横付けされた検診車のなかで行われていたんだけど
この ....
わざわざ好んで痛みを求める必要などない
足場の悪い苦境を選ぶ必要もない
水面に浮かぶ蓮の花みたいに白々と
空っぽの美しさを知ることのほうが重要だ
ぽかんと丸い広がる空の誕生日が
ぼくと一 ....
夏の入り口には、
昨日の過ちの全てを飲み込んで許す程に煌めき澄んだ空の青さと、
我先にと、重なり合って湧き立つ雲に乱反射して飛び交う光の白と、
弾けた海の水面走る波の跳ねる飛沫の頂点を越えて ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
....
言葉にならないものたちを
白いスケッチブックに描いていた
ふくらんではじけそうな花のつぼみ
ゆるやかな風にふれる木の枝
言葉にならないものたちを
白いスケッチブックに描きたかった
....
いえのなかで
いろんなおとが
いろんなおとが鳴りやまなくて
だから おとな なのかな
とめられない
とめかたがわからない
耳障りな羽根の音 もーたー ....
さけびたい夜がある
こころだけ からだの外 飛び出して
駆けていきそうな夜が
悲しみの居場所がわかったら
走り出して どんな痛みも
受けとめてみせるよ ほんとうさ
さけびたい この声が ....
追いかけるように消えて
追いかけられるように立ち止まる夕暮れ
カラスはかえると
小さい発見あるヒトツ
山には精霊がすむという
バァッサ バアッサ
黒く大きな影近く
羽を休めきいて ....
おさなごの手で目隠しされたみたいに
まだ薄白くぼんやりとした月は
うろこ雲のすき間から顔を少しだけ見せる
指で四角に切り取って覗き込んでみた
ぼくたちよりうんと長く生きたこの風景は
瑞々 ....
*
不意に季節が変わった気がしたのは、強い陽射しのせいなのか
ピリピリと肌に刺す光束ねた空は昨日と別人の顔つきで
僕に微笑みかけて来た
昨日迄とは違い
灼熱を僅かにこめて笑いかけて来る
風 ....
6月4日AM0時05分
玄関の鍵をあけ、
わたしを窮屈な女に閉じこめている
ストッキングを脱ぐときが楽園。
爪をひっかけて伝線、
1回500円の過ちにイライラする。
....
あんさん、覚えておきなはれ
京都のおんな、みんながみんな
はんなりしてるおもたらあきません
御着物似合うおもたらあきません
夜の先斗町はえらいにぎやか
酔っ払った兄さんたちがふらふらと
....
セックスのあと遠い耳鳴り
あの日の鼓動を耳が覚えている
ふたりで生きてゆくんだと思った
だけどそうはならなかった
月が外灯よりも白かった
青灰いろの道を自転車で歩いた
....
北極星が動かないのは
何故だろうかと考えている頃
地球は静かに回転している
北極星が動かないのは
地軸の延長上にあるからだと気づいた頃
地球はやはり静かに回転している
動いて見える ....
こないよ
こないよ
このまま
こないひとになるのかな
って
ぶつぶつ頭蓋骨の中でつぶやきながら
階段を下り
上り電車の風を見送る
制服の女の子が柱によりかかって
携帯を耳にあてる ....
まだ色を持たない紫陽花は
ふつふつと泡みたいな蕾をつけて
くすんだ背景に溶け込む
重たく湿った空気の匂いがし
右足の古傷がしくしくと痛む
身体は正確に天気を教えてくれる
....
そこそこの底にはいつも君がいて
そこそこの底ではいつも雨
そこそこの底の君が濡れないように
そこそこの底までおおう傘をひろげる
闇にも鮮やかな黄色い傘に
金の糸で縫いつけた心星が
そこ ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という
撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
....
二人で引いたおみくじは
その元旦の初詣の甲斐があったのか
二人とも大吉だった
大吉にも中身が色々あって
満点の大吉もあれば
赤点の大吉もあるということを
同時に ....
たとえば
月明かりの下 大きな使い勝手のいい山刀を研ぐ
水を跳ね返す 月の光と 鋼の地肌
にごる にごる水を
細く落とすひしゃくからの流れが
零れ落ち 湿った土の上を蠢きながら流れてゆく ....
彼女と手をつないで今夜
麓の街で開かれる
夜祭りを見に行く
月明かりが硬く降り注ぐ
蒼ざめた石畳の街の四隅に
かがり火が燃える
やがて大弓を載せた
台車が四隅から繰り出して
街 ....
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