心を傾けたくて
首をかしげてみたりする

垂直を保っていた中身が
静かにあなたの方へ移動して

夜になれば
いっそう傾けたおして
すみずみまでもが水平になる

殻という
分岐を越 ....
私には見えた

あなたが笑うたび
唇の端から
ちろちろ見え隠れする
赤い瞳の小さなヘビ

あなたがしゃべると
目の奥をよこぎっていく
緑色した胴体のヘビ

あなたがふりかえる時
 ....
結露した窓から
こっちを覗き見て
耳の上の辺りが特にひどいまるで
死に損いの四月の残雪のよう
そう言って笑った
冬の魔性は
死と均衡のとれた美貌を冷たい時間に包み
去り際には何度か振り返 ....
わたしたちは毎日
岐路に立って考えている

左の道にいきますか?
 はい  いいえ

左の道にいったので出会った人
左の道にいかなかったので出会えない人

もしも 出会ったその人が
 ....
余白のたっぷりある
読み物は心が和む

白い部分は
単なる余りではなく

空想だったり
誰かの想いだったり
空(そら)だったり

色んなものを
入れ替えられるから

あくせく ....
おはようございます。
誰にでも呼びかける太った駅員さん
その改札は朝にしか開かない
仕事や学校や病院や用事で出かける人に開かれる
上の子が赤ちゃんの頃にもそこに居た
9時を過ぎるとシャッ ....
過去は霞みに沈んで
昨日しか見えないけれど

未来はもっと見えない
目前に現れ始めて気がつく
それが昨日用意されていた
としても

交わらない直線が
全て平行などとは思わないが
平 ....
視野の隅
磔刑の丘が緩やかに
空に溶けて行く先には何もない

君の指先は工場で品質を素早く読み取る
精密な器械でもあるが
ときにわたしを虜にしてしまう
哀しく白い造形でもある

時間 ....
 
雪が降る、雪が降る、

赤いハートに降り積もる

春はまだか、春はまだかと、まるくなる



 
「ハイジのおでこはアールデコ」

塾に行く子供たち 電車を待ち
丸い おせなで ゲームする
一番線に 白ヤギが紛れ込んでいますご注意ください
満員電車の中で みんな気付きません
二番線に  ....
生き抜く命であるために
海外での独り旅に駄賃を
ポケットに包んで
二十歳で渡った地球儀の向こう
できれば
旅先で覚えた
スラングで話したいよ

病気を乗り越えて生きるために
隣人の苦 ....
1を3でわって
3をかけたら

だけど
1を3でわったら
0.3333・・・

0.3333・・・に
3をかけても
0.9999・・・にしかならなくて

どうしても1になれな ....
大きなひとかたまりの石の下
あたしたちはゆっくりと
水を
手放している

昨日より
今日
ことさらに
ひたむきに
あたしたちはゆっくりと
命というものを
凝縮させている
みえすいた嘘をポッケにねじ込んで乗りたくもない弱冷房車 西の山に陽が近づいて
1日が終わろうとしていた
男は川面すれすれに延ばしていた竿をあげ
帰り支度を始めた
ゴカイを川に返し 椅子をたたむ
通りがかりの人が声を掛ける
 「連れましたかね」
 ....
      まつげの重さに耐えかねて
      そっと伏せてはみるけれど
      わたしの瞳は夜をみる
      散歩の途中の道端で
      みつけたちいさな青い花 
    ....
リンゴを木の枝にうまく乗せることができない

その人は寒空に部屋着のまま 油断したのだ

やっと乗せ終えたところを見計らって挨拶すれば

かじかんだ「コンニチワ」と鼻水少々 そそくさと家の ....
あなたは笑っているのか
どこにいてもわかるお日様の声

私たちの心臓は揺れていて
駆けつけたい気持ちではちきれそう
あなたの詩は泣いていて
文字をなぞれば指が濡れ
ゆき場の無い塩水が光っ ....
 ポケットは好きだ。
 もし、この世界からポケットがなくなったら、ぼくはきっと、お猿さんになっちゃうだろう。いちばん好きなポケットはダウンジャケットなんかについてる、ハンドウォームポケットっていうや ....
まるで、
天国へ来たみたいな
魔法の王国、
奴隷たちの楽園

貧乏な家の子供たちや
家のない少女たちが
一生に一度は行ってみたい
憧れの、別世界

 ブルーランド

外は寒くて ....
暗闇の中で
夜眼のきかない私たちは
離れ離れになり惑い
不安げに歌を口遊む
重ならない音
不協和音が大気を揺らす
世界中が苛立ちで満たされる


もっと明るいうちに
互いの眼 ....
 
わたしを見て

瞳に映るわたしだけがわたし

わたしがわたしでいるために、わたしを見て




 
大陸を渡り海を越え
渦を巻き
街を空を
夜を冷気をかき混ぜる
降り落ちた闇を雪をまき上げ
小枝を折り幹をしならせ
あらん限りの嘆きを呪いを
憎しみを籠め
声を震わせ
吠える
呻る
 ....
あと2キロあと3センチ痩せてから告白しようケーキは食べる 『お母さん、最初から一緒に寝てほしいの』
『あのね、お母さんは忙しいの。
 後で行くから、最初は一人で寝ないとね』

今夜も娘は
テディベアを抱きしめて寝ている
その規則正しい寝息を確認し ....
 *与ひょう(仮)

あなたのいのちの陰影を
はきだめから拾い集めた
{ルビ文字=もんじ}の墨と二枚の舌で
なぞりたいのです

顏の砕けたおつうさん
どうか一編の愚行と
淡雪のよう ....
【閂は開かれる】

閉ざされた記憶の門のかんぬきが
思いがけない方法で開かれることを 私は知った
たとえば 少女の髪にあったリボンが
ほどかれた瞬間に急に大人び
何かを失ったかのような遠い ....
目立たぬようにまとわりついてきたあなたたち
こんばんは
眠れないので話そうか

寝返りを打つたびに首の汗を拭う
空腹
泳ぎくたびれた金魚
月の無い窓際
控えめな秋の羽
消えゆく蝉 ....
セロリくん
臭いから苦手だっていう人
あんがい多いんじゃないかな

触感はシャリとして蕗みたい
いたって淡泊な味なのに
強烈な野菜臭で
やたらと自己主張している

漢方薬みたいなあの ....
多摩の春は立ち
梅の便り
雪の予報
氷のうさぎをせがむこども
声は眠らず
温もる床を抜け出る
もう未明なのに
待ちわびている

あなたが呼吸を恐れ
感じすぎるのだと胸を震わせる
 ....
nonyaさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
流動体_【詩人サークル群青_二月のお題_「岐」への提出作品】- そらの珊 ...自由詩13*15-2-26
Medusa- Lucy自由詩12*15-2-25
魔性と化生- ただのみ ...自由詩15*15-2-25
【_分岐点_】- 泡沫恋歌自由詩15+*15-2-25
余白- 森の猫自由詩13*15-2-23
朝の改札- たちばな ...自由詩5*15-2-23
近視- イナエ自由詩11*15-2-23
磔刑の丘に- 梅昆布茶自由詩1215-2-23
まるくなる- 殿上 童自由詩17*15-2-23
ハイジのおでこはアールデコ- るるりら自由詩19*15-2-22
父よ- りゅうの ...自由詩7*15-2-22
弱者- 金子茶琳自由詩1515-2-21
樽の中- そらの珊 ...自由詩12*15-2-21
みえすいた嘘をポッケにねじ込んで乗りたくもない弱冷房車- 北大路京 ...短歌215-2-20
平和を釣る- イナエ自由詩16*15-2-20
瞬きを聴く- 石田とわ自由詩8*15-2-20
渡り鳥- ただのみ ...自由詩14*15-2-18
お日様の詩- たちばな ...自由詩12*15-2-17
ポケットのひと- たま散文(批評 ...16*15-2-16
ブルーランド- atsuchan69自由詩6*15-2-16
夜のオクターヴ- 衣 ミコ自由詩9*15-2-16
見て- 殿上 童自由詩13*15-2-16
冬の嵐- Lucy自由詩15*15-2-15
あと2キロあと3センチ痩せてから告白しようケーキは食べる- 北大路京 ...短歌415-2-15
テディベアと詩集とブランケット- 夏美かを ...自由詩36*15-2-15
夕鶴奇譚- ただのみ ...自由詩26*15-2-14
閂は開かれる- るるりら自由詩17*15-2-14
残暑- たちばな ...自由詩615-2-13
【_セロリくん_】- 泡沫恋歌自由詩9*15-2-13
黎明- たちばな ...自由詩8*15-2-13

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