地球の平和を守るんだ
隕石から
愛から
病気から
うまくいかないことから
他人の幸せから
地球の平和を守るんだ
学校の帰り道
うごかないものなんて
....
春を擬人化して軽々と歌う。いい詩だ。最後にあいつがどこかでほっつきまわっているというところに、作者の無念な思いも伝わってくる。春が一筋縄ではとらえられないという屈折した思いが伝わってくるからだ。
イケナイ小学校の裏門から
そっと忍び込む
百メートルの校舎裏
キライじゃなかった
左手は ずっとずっと校舎
でも
右手には給食調理 ....
担任の先生
支援学級の先生
児童心理学の先生
作業療法士の先生
言語療法士の先生
そうそうたる先生達に囲まれて
亀ちゃんについてのミーティング
亀ちゃんのテストの結果
チノウノハッ ....
愛妻が愛人に出す浅蜊汁
?
君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと
私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
まばたきには
ばね がついていて
どれだけ
すばやく
まぶたを
弾ませられるか
競いあっている
{ルビ双子=シンクロ}
持ち主に
気づかれてはだめ
そんなに
凝視しても
真 ....
柔らかさ強さと一緒にまとめ買い
遠くには港もないけど筏船
胆石を患ってから知る臓器
美輪さんの美に酔いしれて酔いつぶれ
マイ・ギター埃の積もりて音もせず
わすれたころに君 ....
人が人を検閲することはできない
それはいちばん姑息な魂だから
人は人を弾圧することはできない
それは怯懦の表明に過ぎない
それらを振り払った魂のあり方こそ自由の別名だとおもうのだ
....
ベランダに出る
たばこを取り出す
火を付ける
煙を吐いて見上げた空
ぼんやり白い雲
切れ間に
オリオンの三つ星が
行儀良く並んでいる
カーテンから漏れる居間の光が
隣の家の壁 ....
ふと気がつけば、僕はいつの間にか日常を、
単調で、退屈なことの繰り返しのように思っていたよ。
朝起きて、仕事をし、終われば帰って寝て・・・
ただその繰り返し、というふうに。
....
白いシーツ
白い枕カバー
白い天井
硬いベッド
朝が白々明ける頃には
私の心も
漂白されて
窓に
雪の港
鮮やかな海の青
ムカッと腹が立った時
握りしめる その拳
そいつで一発殴っていいですか?
ゴミ出しルールを守らない
近所の主婦
どうして生ゴミの中に
プラッチックと缶を混ぜるのよ
だから違反ゴミ ....
各駅停車で、春に向かう
このあたりは 四十年前より 毒々しい
昔はこの辺りのことを 武蔵といった
私は相変わらず 色白だ
恋人の八雲が人間の女にネコババされるのでの時間を ....
賽の目に
切りながら
豆腐一丁ぶんの
愛がほしいと
てのひらで
哀しみが
揺れる夜
....
たまには自分の信仰について書いてみる
そいつはキャッチボールみたいなもの
この友はいつだって良い球を投げてくるのだ
「愛」とか「希望」とか「信仰」とかね
おれもそれなりに返すの ....
バックボーンに何かを持っている
ひとかけらの人たちも 持っている
感情は箱を開けなくとも 持っている
豊かの糧に勝ち手を誇る感情の教え
持っている ザックバラリ バレンの刀が届かない処 ....
日は疾うに沈んで
間もなく川面に
星が瞬きはじめるだろう
澱みには
ただならぬ魚が潜んでいる
姿は見えなくても
気配が匂う
どうしてそんな思いを
抱いてしまったのか
目には見 ....
わたしはひとを殺せます
ひとを殺すためだけに
ひとを殺すことが
できます
転んだひとに手を貸すことができます
ひとつずつ減ってゆく善意の
ひとつになることができます
あた ....
あまいあまいバレンタイン・キッス♪
夢みてるんだろな、少年よ
やっぱ、ビター・チョコに決定!
{引用=
つめで
つめを切った
むしり取るように千切った
千切られたつめは
たちまち丸まって
干からびて
ちいさく萎びて不要なものになった
――そのようにして ....
私は言葉を知らない
豊富な知識も 深い洞察力もない
柔らかな感性も持ってはいない
比喩や隠喩も使いこなせないし
哲学的なことはチンプンカン
コメント書いてもトンチンカン
こんな私に ....
痛いか痛いか
一緒だった
痛いか痛いか
自分に聞いた
痛いか痛いか
おまえに聞いた
こころの周りは悲しみばかり
指先までが悲しくしびれた
逃げられな ....
現実は甘くない
からくてあまい
白鷺が けたたましく鳴いている
もっと 離れるなら 争わなくてもいいものを
特定の岩をめぐって 争っている
川沿いを ずっと歩いてきた ....
マカロンの賞味期限のような恋 短距離走は息ができない
「ゾウなのに鼻短くてゴメンネ」に首の短いキリンが涙
伸ばしてた髪を突然切ったのはショートカットが好みと知って
「花の命短 ....
備え付けの
グレイのロッカーの扉を開けると
中に針金のハンガーが二本
ぶらさがっていた
わたしの前に
入院していた人が
使って残しておいたものだろうか
ただ一本の針金からできてい ....
その日
私は独り鉄棒に腰掛けて
夕日を眺めていたいだけだった
鍵を掛けて体の奥に仕舞っていたはずの
シキュウという箱の中に
エイリアンの胎児が
突如侵入してきたみたいで
ただ不快で気 ....
あなたはいつも雨降りで
子猫みたいに濡れそぼち
そのくせ強く匂わせる
刃物を当てた乳房のように
ぼくの真顔の疑問符も
蒼く滲んでインクのよう
何時のころから遺書めいた
ことば遊び ....
夢が帳を下ろして/朝焼けがやってくる
小さな声が夜にとけて/部屋の隅に消える
これからは生の時間だ/生きるものの時間だ
ゆるやかに/死んだように/おだやかに/僕は
太陽がもろてを振って/山 ....
しぬなんておもいもしなかった
ひとが
海をみていた
くっきりカゲを増した
夕映えの
不知火干潟で
たぶん夢中で
ファインダーをのぞいていたにちがいない
もえのこる ....
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