浅い夜の沖の辺りに
目を凝らせば

深い場所にじんわりと
普段は誰にも気づかれず

隠れてるものが
見えてくる


柔らかな
月の明かりの下でも

眩しい
日差しの真ん中で ....


霧に包まれた類人猿の咆哮は
全ての言葉を包み込んだ
異様な振動を部屋の中に持ち込む
全ての言葉は何の目的で語られているのか

不明

類人猿は苛立 ....
耳栓が耳掻きにつぶやく秋の穴 頭の薄くなった友人が
車の後部座席に老いた母親を乗せて
交差点を右折していった
すれ違う僕の車に気づかずに
ひさしぶりの幸せな笑みを口元に浮かべて
わからないことを後ろの席に語りかけて
そ ....
勤め先近くに珍しい衣装を扱う洋服屋さんがある
どんなのかっていうとお笑いの人とかが舞台で着るようなやつ
スパンコールちりばめられた真っ赤なベストが店頭に飾られていて

開店直後らしい午前中の早 ....
春は抱かれ
燃える
緑が芽吹くにおいに居て
眩む
むせかえる
しびれ
新しい手足を産むときの
吐息
甘く

金色のひかりを浴びて
たくさんの顔が歩く
小さな子に
人種について ....
霧に遮られた淡い月明かりが滲んで夜空に消え入りそうな晩。
書斎の机の上に開かれた革張りのポー全集の一巻、熱いコーヒーと揺らぐ葉巻の煙。その脇には蹲(うずくま)る黒猫。蜷局(とぐろ)を巻いた黒い毛玉。 ....
手が五股に分かれているのって、本当はとても気持ちが悪いことじゃないかってことに気付いたのは小学4年生くらいのときで、
「人はもともとみんなサカナだったんだよ」
って先生が言ったりしたからどうして指 ....
涸れた港を見下ろす丘の上
にある廃墟のような酒場で
俺は飲んだくれている
のかすら分からない

ただまどろんで

きしむ壁をすり抜けて
吹き込んでくる風に
震えているのか

スト ....
語義 ; ありふれた、つまらないものの意。転じて自我の喩え。


英語ではたわごと、下らない事象を喩えて「牛の糞」と言うが、あれは農業国時代に
どっさり在ったものであって、現実的な経験則にして ....
夕日の終わるころ
僕はなにに影を落とすだろう
うらぶれた浜辺の賊らが踊りだせば
僕は楽しいことだけをしよう
おなじ波なんてあるのだろうか
波は波にちがいない
それだけでいいのではないか
ささやかな浜辺 ....
          1.c4

跳ね上がり

          1...e5

勇み立つ

戦場を舞う兵士たちのうた

          2.g3 d6 3.Bg2 g6 4. ....
オレンジ色の明かり、ガソリンスタンド
不確かなテリトリーに取り残された
野良猫の輪郭を浮き彫りにした

初対面のエンジン音たちに
どこか癒される自分がいて
つい、声無く笑ってしまった

 ....
お望みとあれば
私の鏡を
君にあげよう
ただしお忘れなく
君が手にした時から
それはもう
共有はできない
君のものなのだから
何故なら
映るものが
同じだとは
限らないのだよ
 ....
川面に浮かぶ花弁は

沈みゆかぬと囁けり

唯ゆらゆらと漂うて

あさきゆめみし涙雨

さくら色した狂詩曲
ぼくがくだらない詩のはなしをしているとき
となりで聞くふりをしながら爪を噛んでいる
意地きたないからやめなさい とはいわない
ぼく自身はなしのくだらなさを知ってはいるので
沈黙を作らないための ....
こっちでよいのかな?

中央通りは人波が険しいからと教わった脇道
パソコン自作用のパーツ屋さんとか軒を並べているけど
いまどきのメイドさんとかアニメ系のお店とかが元気ありそう

あの日のこ ....
何を言ったところで、
地平線まで埋まった
人々の群れは
いっこうに減る気配など無く
眼の前に蠢いている。

こんな気配を感じたとき
我々は目を見開こうとはせず、
もちろん、目を瞑ってい ....
蕾はからだの陰毛だった

植物なのに欲情していた

ど真ん中に咲いた花びら

きみが探していた絵本を

いつもぼくも探していた


きみは町の図書館で

その絵本を見つけた

明日からなにを

ぼくは ....
起きると窓が黄色い。雪になるか、黄砂なのか。春が近い。こんな日には自分を埋めてしまいたい。写真の中に戻りたい。

暗い台所。ブラインドの埃。空っぽの鍋、白い皿。ひび割れた唇を触れてみる。血と牛乳。 ....
散らばってしまった僕は
群がることが得意でないと気付き
とたんに鳥肌が立った
逃げ出したとして行き場を失うだけで
秒針がもう少し早く回ればと言ってみたところで
掬い上げたものは、既に零れ落ちている

 ....
そらのかわに
さかなが泳いで


さくら色のねこが


まえあしを伸ばす





ゆるゆると
はるは


僕の街にもやって来て




雲間のあおに流れていた
夜の自由を机に並べて
いつまでも黒髪を銜えていると
あきれた午前3時が私の肩を叩いて
寝ないのか、と囁く

お前がうらやましいよ、
動けなくなった私に午前3時は言う
自由も哲学も持ってい ....
爽やかなしょんべんの匂い

あたりを見回すと

ツツジの群生しかなかった

あいつが俺のを飲んだのを

思い出してもいた

意味などさがす気もなくて

あいつが俺のを飲んだのを

植物的な愛の形を

 ....
春の空に近付けたことで

もういいやと思っても
いつだって、いろいろ言われたりして 心が折れる。
気持ちが弱くなる。
心の中で考えれば考えるほど 辛くなる。涙が出てくる
誰も知らない辛さ  ....
東京、新宿、夜を行く
明るいパネルに挟まれた
道路はあらゆるシルエットたちを
幾何学的にまき散らす

豆電球のフィラメントを
アリの足とするなら
この街の電光源は
一体、何に例えら ....
一番乗りではなかった
ロッカールームで 常連の中年女性が
油もたんぱく質も無い体を あらわにしている
錆び付いた金属のような 褐色の人
臆病者のこんにちは、は 届くことなく
乾いた音を響かせ ....
 立ち去る君にかける言葉も無く、
立ちつくす僕は一匹の蛙だ
やっと啓蟄になったのに
気が付いた時に
桜の蕾はパンパンに膨らんで
僕らの別れを祝うように
枝は軋んでいた。

僕が声をかけ ....
へえ、そうなんだぁ

今はもう小さな児童公園の近くに祠があるだけで
不忍池と同じくらいの池がここにあったなんて信じられない

畔にあった茶屋のお玉さんが身を投げたのでお玉が池と名づけられたと ....
篠突く雨の肌寒い日を過ぎて
惨い風に揺さぶられては砌を過ごし、
未だ、未だ幾日かの――
いつとも知れぬ散りぎわを

華やかな夜の影に埋もれ
ふたたび音もなく舞う、桜吹雪
いつか濃い朝靄に ....
nonyaさんのおすすめリスト(5750)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
浅い夜- 松本 涼自由詩510-4-27
月の嗤うさき1〜2- ……とあ ...自由詩9*10-4-27
秋日和- m.qyi俳句310-4-27
春の- オイタル自由詩7*10-4-26
待ち続けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*10-4-26
春燃える- たちばな ...自由詩11*10-4-26
月の嗤うさき_序- ……とあ ...自由詩4*10-4-25
植物の日課- 佐藤真夏自由詩5*10-4-25
永遠のとば口- kauz ...自由詩8*10-4-24
犬の糞概論- salco散文(批評 ...6*10-4-24
浜辺の賊- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-4-24
Chess_Game- メチター ...自由詩5*10-4-22
1K- 中原 那 ...自由詩410-4-21
価値- 瑠王自由詩4*10-4-21
桜狂詩曲- 弥鈴自由詩410-4-20
くだらない詩のはなし- メチター ...自由詩4*10-4-20
清水坂下のひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*10-4-19
末期症状2- ……とあ ...自由詩710-4-19
絵本なき世界- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-4-19
黄色い日- salco自由詩6*10-4-18
discarded- 中原 那 ...携帯写真+ ...310-4-18
はるに染む- オリーヴ携帯写真+ ...710-4-18
贅沢について- nick自由詩6*10-4-18
爽やかなしょんべんの匂い- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-4-18
空に近づけたことで少しは救われることもあるだろうか−道3−- ……とあ ...自由詩16*10-4-17
新宿- ゆうか自由詩610-4-16
ヨガスタジオで- たちばな ...自由詩9*10-4-16
別れの蛙- ……とあ ...自由詩13*10-4-13
お玉が池のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21*10-4-12
桜吹雪- atsuchan69自由詩19*10-4-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192