宮沢賢治とは
修羅である。自分の存在を青い有機交流電灯の照明だとする。
人を食らって生きて行く。
焼身願望
人のためとは
赤い眼をした鷺の視線
己 誰かの視線
カンパルネルラの自 ....
夕方の空が好きだ
なぜならそれは
あたしの精神のカルテだからだ
群青に染められてゆくそのまえ
夕方の空が一瞬しらんでから青を濃くする
あたしのカルテが空に広がる
首をあげて見つめている
....
四月
{引用=Ape real et p reel
A pull eel Apple wheel}
赤いあめ玉あなたにあげる
あまいあまあい愛をあげるよ
あたしのあんよはあめんぼ ....
私は
歩いて走って揺さぶられて
変わらないものを探した
第一に人間は除外
なつかしの味も朽ちていく
建造物も壊れては
人間がつくるもの大抵
それならましてや見 ....
大阪に引っ越してきてから
足元を注意深く見るようにはなったが
以前のように、空を見上げることは少なくなったかもしれない
目まぐるしく流れていく時間に憧れて
気付けば270円の足に依存してい ....
碧く淀んだ沼の天空に
鈍く光る月明かりを
じっと受けている猿一匹
沼の水面から首を出し
辺りに潜む得体の知れない瘴気を伺い
この沼が池だった頃の
(猿の)古老の話を思い出すも
早くこ ....
浅い夜の沖の辺りに
目を凝らせば
深い場所にじんわりと
普段は誰にも気づかれず
隠れてるものが
見えてくる
柔らかな
月の明かりの下でも
眩しい
日差しの真ん中で ....
1
霧に包まれた類人猿の咆哮は
全ての言葉を包み込んだ
異様な振動を部屋の中に持ち込む
全ての言葉は何の目的で語られているのか
不明
類人猿は苛立 ....
耳栓が耳掻きにつぶやく秋の穴
頭の薄くなった友人が
車の後部座席に老いた母親を乗せて
交差点を右折していった
すれ違う僕の車に気づかずに
ひさしぶりの幸せな笑みを口元に浮かべて
わからないことを後ろの席に語りかけて
そ ....
勤め先近くに珍しい衣装を扱う洋服屋さんがある
どんなのかっていうとお笑いの人とかが舞台で着るようなやつ
スパンコールちりばめられた真っ赤なベストが店頭に飾られていて
開店直後らしい午前中の早 ....
春は抱かれ
燃える
緑が芽吹くにおいに居て
眩む
むせかえる
しびれ
新しい手足を産むときの
吐息
甘く
金色のひかりを浴びて
たくさんの顔が歩く
小さな子に
人種について ....
霧に遮られた淡い月明かりが滲んで夜空に消え入りそうな晩。
書斎の机の上に開かれた革張りのポー全集の一巻、熱いコーヒーと揺らぐ葉巻の煙。その脇には蹲(うずくま)る黒猫。蜷局(とぐろ)を巻いた黒い毛玉。 ....
手が五股に分かれているのって、本当はとても気持ちが悪いことじゃないかってことに気付いたのは小学4年生くらいのときで、
「人はもともとみんなサカナだったんだよ」
って先生が言ったりしたからどうして指 ....
涸れた港を見下ろす丘の上
にある廃墟のような酒場で
俺は飲んだくれている
のかすら分からない
ただまどろんで
きしむ壁をすり抜けて
吹き込んでくる風に
震えているのか
スト ....
語義 ; ありふれた、つまらないものの意。転じて自我の喩え。
英語ではたわごと、下らない事象を喩えて「牛の糞」と言うが、あれは農業国時代に
どっさり在ったものであって、現実的な経験則にして ....
夕日の終わるころ
僕はなにに影を落とすだろう
うらぶれた浜辺の賊らが踊りだせば
僕は楽しいことだけをしよう
おなじ波なんてあるのだろうか
波は波にちがいない
それだけでいいのではないか
ささやかな浜辺 ....
1.c4
跳ね上がり
1...e5
勇み立つ
戦場を舞う兵士たちのうた
2.g3 d6 3.Bg2 g6 4. ....
オレンジ色の明かり、ガソリンスタンド
不確かなテリトリーに取り残された
野良猫の輪郭を浮き彫りにした
初対面のエンジン音たちに
どこか癒される自分がいて
つい、声無く笑ってしまった
....
お望みとあれば
私の鏡を
君にあげよう
ただしお忘れなく
君が手にした時から
それはもう
共有はできない
君のものなのだから
何故なら
映るものが
同じだとは
限らないのだよ
....
川面に浮かぶ花弁は
沈みゆかぬと囁けり
唯ゆらゆらと漂うて
あさきゆめみし涙雨
さくら色した狂詩曲
ぼくがくだらない詩のはなしをしているとき
となりで聞くふりをしながら爪を噛んでいる
意地きたないからやめなさい とはいわない
ぼく自身はなしのくだらなさを知ってはいるので
沈黙を作らないための ....
こっちでよいのかな?
中央通りは人波が険しいからと教わった脇道
パソコン自作用のパーツ屋さんとか軒を並べているけど
いまどきのメイドさんとかアニメ系のお店とかが元気ありそう
あの日のこ ....
何を言ったところで、
地平線まで埋まった
人々の群れは
いっこうに減る気配など無く
眼の前に蠢いている。
こんな気配を感じたとき
我々は目を見開こうとはせず、
もちろん、目を瞑ってい ....
蕾はからだの陰毛だった
植物なのに欲情していた
ど真ん中に咲いた花びら
きみが探していた絵本を
いつもぼくも探していた
きみは町の図書館で
その絵本を見つけた
明日からなにを
ぼくは ....
起きると窓が黄色い。雪になるか、黄砂なのか。春が近い。こんな日には自分を埋めてしまいたい。写真の中に戻りたい。
暗い台所。ブラインドの埃。空っぽの鍋、白い皿。ひび割れた唇を触れてみる。血と牛乳。 ....
散らばってしまった僕は
群がることが得意でないと気付き
とたんに鳥肌が立った
逃げ出したとして行き場を失うだけで
秒針がもう少し早く回ればと言ってみたところで
掬い上げたものは、既に零れ落ちている
....
そらのかわに
さかなが泳いで
さくら色のねこが
まえあしを伸ばす
ゆるゆると
はるは
僕の街にもやって来て
雲間のあおに流れていた
夜の自由を机に並べて
いつまでも黒髪を銜えていると
あきれた午前3時が私の肩を叩いて
寝ないのか、と囁く
お前がうらやましいよ、
動けなくなった私に午前3時は言う
自由も哲学も持ってい ....
爽やかなしょんべんの匂い
あたりを見回すと
ツツジの群生しかなかった
あいつが俺のを飲んだのを
思い出してもいた
意味などさがす気もなくて
あいつが俺のを飲んだのを
植物的な愛の形を
....
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