父の母が亡くなり
その後しばらくして
父の兄が亡くなった時
父がぽつりと言った
「今度は俺の番だな」

その順番の通り
父は亡くなった

四十九日が過ぎた時
母がぽつりと言った
 ....
一昨年が玄関で寝ている ひがないちにち丘の上で雲をみていた
雲には歴史がないんだただ瞬間だけがあるんだ
アンタレスは赤色巨星で太陽は金の林檎なんだな
僕はちょっぴり白色矮性みたいな気分だ

120億光年の彼方の銀河 ....
秘密にしておいたほうが 良い
だれにも明らかな回答は 無い

アーガイルチェックに 奇跡の鍵があるのだ
世界の全てが斜めになる角度に 虹が現れるように

千羽鶴を折るなら 
菱 ....
  {引用=―M・T君に―}

「てんぎゅうをとりにいこう」
きみがそう言った夏休みに
ぼくらは残忍なハンターになる

もくもくと青空に湧く入道雲
稚魚の群れが回遊する島の海を
ぼくら ....
死に逝く間際
人は自らの人生を 遠く
心象風景として眺めると言う

ある者は石くれの丘に広がるぶどう畑を見た
長年の労苦のまだ見ぬ結実を眺望し
その芳香と甘さを味わうかのように
微笑みな ....
 苦しかったら
 ここにおいでと
 空が囁いてくれた

 でも私には
 翼がなかった

 辛くなったら
 ここにおいでと
 海が囁いてくれた

 でも私には
 鰓がなかった
 ....
 
知らん間にこわがりになってもうてたわ


しゃぁないやんって、言うてぇや

なぁ、なぁ、言うてぇや



 
ぱたぱたとひるがえるちいさな二足のズック靴
幼稚園への近道で
つないでいた手を離し
走ってもいいよというと
かならず笑い声をあげながら
細い坂道を駆け下りていった
その弾む後ろ姿を
おぼ ....
新緑
けやきの葉は太陽の陽をとらえきれず あたりを染める
ゆっくりと濃くなり
また 薄く変わって

芽吹きの痛みは 遠い記憶

君よ
新緑の明日を 君の森を走って行け

踏み出した ....
娘の担任の先生から突然メールが届く
件名は娘の名前
かすかな心臓の高鳴りを覚えながら
本文を開ける
文字が目に飛び込んでくる
“She had an accident!”
アクシデント!? ....
立夏が来るのかと 区切りの日付をめくり皐月
決まってバッハのチェロが馴染む 晴れ
何度目の演奏を聴くのだろう 皐月の一月

立夏が来るのかと チェロが口笛を吹き始める 楽譜通りに
私は畳の部 ....
熱血上司は耳をまっ赤にして 
デイサービスのお年寄りを
皆送り終えた、スタッフの中へ 
ふつふつとやって来た。 

「なぜ敬老祝いの紅白まんじゅうを 
 ○○さんに届けないいぃ…!! 」  ....
悲しすぎると

胸が痛い

それどころか

背中まで痛い

時間がとまっている

きらきらと静かなひかり

新緑は幽霊みたいにふくらんでいる


女々しく泣いた

声が聞きたかった

あたまに血がこび ....
いらないと
言い渡されてしまったのだから
好きなように生きるしかないだろう

誰の手も掴まない
誰の肩にも寄り掛からない

終焉までの道程は
既に立案済みで
多少の誤差やぶれの予測値 ....
太ももに日の丸憲法記念日 どうしようなく
遠くなってしまった

と思っていたのは気のせいで


僕は簡単に
うつむいてしまった

葉擦れの音、踏切の音、雨の降り始めのにおい


何ひとつ同じものはなく
 ....
黒板にくりかえし
書いては消されるチョークの文字を
私たちは書き写した

文字は
やがて白い粉となり
先生の足元に降り落ちた

粉となる前に
書きとめなければならなかった
この手に ....
柔らかな春光に制限のない自由をもらう 棘のない世界 風を吸い込む

この世界を命名したものを想う いや名前さえも要らないそのまま感じればいいさ

本当は物事に境界はないのさ 便宜的に物事は区分 ....
鮮やかな緑の波を揺るがして
強い風が吹き抜けて行く

その風にあおられるように
忘れていた何かが目覚めようとしている

あなたと出会ったのはこんな緑の季節でした
お互いに愛し合いながら傷 ....
タイムマシンに乗って同じ過ち 体重計にのれたなら 勝利
のれないなら 敗北
豚の体脂肪率は十四パーセント程度と聞いて 愕然とする
そうすると 私は豚ではなく 
豚よりも ぷるるんとしている 

ひ ....
目の前のビルに
多くの人間がひしめき合い
忙しく動き回っている
皆同じような恰好をして
皆同じように倍速で囀りながら
男も女も激流のよう
そんな中に一人
着こなしの悪いのが右往左往
 ....
新緑がこころに刺さる季節は君と手を繋いで歩きたい
野辺の花を愛でながら世界をいとしく思うことだろう

背に負った荷物も軽くはないがそんなものこの五月にくらべればなんでもないんだ
大地からの息吹 ....
       (略)


               快晴という空虚

 ひざっこぞうを
       陽にかざし
 

        飛行機雲を一本引く
ひとりのひとに分かって欲しい

ぼくはまだふさわしいのかな

ひとりのひとだけに分かって欲しい

いまじゃもう

みじめな話だけれど素直な気持ち

なぐさめて欲しいわけじゃない

生きていることを

 ....
ことしの新語になるのかなぁ
──爆弾低気圧──
皐月になってもあばれ狂っている
そのざまは たとえば
五大陸のどこかで絶えず逆巻いている
硝煙くさい風潮にそっくりだ

だが 気象は融通無 ....
 
Tell a lie

Tell a lie for me

At the very least, only tonight



 
あらゆる人種が人生が交錯する
つまづいている僕
恋をしているあなた
人生は様々な糸が絡まって見えるが
案外単純な因果律の集積なのだと思うが

ICチップはブラックBOXではあるが
完璧に ....
貴方の胸に耳をあてて
静かな午後の小部屋の窓に流れ込み
たゆたう木漏れ陽のような
優しいメロディを聞きたい

そんな願いを
心の闇に深く沈めて
ただ何気なく
貴方の隣に居るだけで
光 ....
nonyaさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
順番- 夏美かを ...自由詩24*13-5-11
一昨年が玄関で寝ている- 北大路京 ...自由詩513-5-10
丘の上のお馬鹿- 梅昆布茶自由詩913-5-9
符号階段の謎- るるりら自由詩7*13-5-9
天牛と島の少年- 壮佑自由詩28*13-5-8
叢の日- ただのみ ...自由詩22+*13-5-8
たったひとり- まーつん自由詩19*13-5-7
言うてぇや- 殿上 童自由詩20*13-5-6
坂道をのぼると- Lucy自由詩28*13-5-6
新緑- ぎへいじ自由詩21*13-5-5
八重の優しさ- 夏美かを ...自由詩34*13-5-4
DEAREST_BACH- 朝焼彩茜 ...自由詩513-5-3
まんじゅう事件_- 服部 剛自由詩4*13-5-3
悲しみの因数分解- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...213-5-3
宣告- 自由詩313-5-3
太ももに日の丸憲法記念日- 北大路京 ...俳句413-5-3
帰る(五月雨降られ):_2013- AB(な ...自由詩213-5-3
白い文字- Lucy自由詩10*13-5-3
自由幻想行- 梅昆布茶自由詩10*13-5-2
ざわめく- 未有花自由詩12*13-5-2
タイムマシンに乗って同じ過ち- 北大路京 ...自由詩1913-5-1
やわらかい、かわいい、きれい- るるりら自由詩15*13-5-1
午前3時のあなた- ただのみ ...自由詩14*13-4-30
五月の音- 梅昆布茶自由詩18*13-4-30
春という椅子に座って- 空丸ゆら ...自由詩1013-4-29
ひとりのひとに- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...713-4-28
幻のけだるさ_十- 信天翁自由詩213-4-28
for_me- 殿上 童自由詩13*13-4-28
交差点- 梅昆布茶自由詩1113-4-27
音楽- Lucy自由詩9*13-4-27

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