道を白くさせるていどの雪が

ちいさくすうっと落ちてゆく

あれから16年

あの竹の切り口にも落ちてゆく

それはろうそくの火で瞬くまに乾いた

混乱はやんだ

喪失だけはい ....
君と歩く朝方の冬の道
気の遠くなる距離感
吹雪け

そして、凍死してしまえばいいんだ


自殺願望は甘いドーナツ
君を想うだけで
真ん中に空いた穴に
ダイブしたくなる

ゆ ....
さびしく光をめくる
冬の公園の夜
うろうろと
街を進んだ

車のバンパーに
暗い電球を乗せて
叫んだ

雪に埋もれた公園の池で
闇の飛沫が激しく踊り
 死ね
街灯は
小道の向 ....
そとの喧騒をしめだす
システマチックなロマンチック
コンビニエンスストアはルンルン
肩寄せあう
住み分けの商品たちは 屋台骨
あきないをしっかり支えている



出生証明書
 ....
 しわくちゃなので静かな紙面に舟を浮かべると
 宙の上で均衡がとれるように
 その点において
 静置する

 対になるその
 たゆたう舟の影も
 水底でしわをつくって静置する ....
山間から 金属的な反響音が聞こえる
ブランコのきしみのような音だが大きすぎる音だ
山に反響し どこから 背後から聞こえる気もするし
前方から聞こえる気もする
川岸に下りると クレーンが ....
空がある 夢がある 涙降る 星になる
“わたし”という小さな存在を置いて 自分の玄関から飛び出ない そのまま欄干に走り込まない
あのドブ交じりの川に流されない 私のクビにくっついてい ....
昨日さがし

今朝、起き抜けに
自分は右左が分からず
(ほんとに)
今朝、目覚めたとき
自分は表裏が分からず

自分の仕事が何なのか
すっかり惚けてしまって

濁った頭の中を
 ....
静かに、静かに耳をすますと
身体の奥から霧笛が聞こえる
いったいどこから聞こえてくるのか
僕はどこにいるんだ

朝の通勤電車に今日も乗り込む
見慣れた顔が椅子に並ぶ
少し曇った空の下
 ....
こんなにも多量の糞が出るのなら
 俺は当分死にそうにない

食当たり何を食っても粘土味
 油あげ一枚で死ぬかと思った

自転車のオカンがスロープ落ちてきて
 駐輪場で死ぬかと思った

 ....
あなたは激しい加速をとり違えた氷のように歩いていた
わたしの喪失は人混みにもまれていよいよ遠のいていた
あなたの鈴のような耳のひらき
わたしはわたしのせいで気がふれてしまいたかった

“わた ....
青く光った矢印が
一斉に前を示し
両腕にしがみ付く怠惰な風は
酸っぱい痛みを産み落としていった。
萎んだ夜と悴んだ指先には
遠くの方から響いてくる
赤い点滅の伝言を
読み解くことはできな ....
ひと昔もふた昔も前みたいに霜柱立ったり
ちょっとした水溜りに氷張ったりするわけじゃないけど
それでも今どきの朝って起きるの辛かったりする

とりあえずは出かける場所があって
帰ってこれる場所 ....
北に向かった
鈍色の海、灰色の波
身をゆだねる勇気はないけれど
寒い海に抱かれたかった

何も告げずに飛び出したあの街
何かが変わるだろうか
気がついたらこの海辺に来ていた
冷たい風は ....
埃の舞い上がる歩調に
嗅覚は痛みを放出する。
ここに枯れた曜日を
交わして
私の呼吸はゆっくりと
化石する。
もう、映えないで
と弾けた西日に
夜のさりげない会釈を
歪ませて
朗ら ....
ぼくはいまいきてます

いま?
いま、なんてものはぜんぶ過去だ
いま?
ぼくはみらいのいちばん尖んがったところにいる

ぼくはいまいきてます

きのうきみに写メを送ろうとしてぼくをと ....
{引用=



 まもるもののない空から
 かれの顔や肩に雨がおちてきて
 夕ぐれが
 せまっていた

 きょう
 という日は
 くぐりぬけねばならない試練のような
 分厚い曇 ....
京(みやこ)の雪は
帰省の翌日
天気予報にあったとはいえ
数年来の大雪で
暮れの街が大混乱
テレビのニュースでのみ見る
京の冬らしい姿に
立ち会えなかった

呑んでは ....
私の手は大きい方なのか
指が長いのは
誰かの忠告通り
手袋で隠した方がいいのか

手相をみてもらった

50歳すぎてから開運されますね

ああ、
そのころ母親はどうしているだろう
 ....
 子供時代、うちでは元旦の料理を父がした。七草がゆは飛ばしたが、
鏡割りの日にはひび入った鏡餅を砕いて砂糖醤油味で焼いた「かちん」
や、塩をまぶした揚げ餅を作ってくれた。と言うのも、母が真っ当な料 ....
夜はどうやって夜になるのだろう

ひかりはなぜひかりなんだろう

ひとはなぜひとを好きになるのだろう

どうしてそれを愛などと呼ぶのだろう


こんなこともわからなくなっている

 ....
無線紙の上
這い伸びる
黒インクの静脈は
冬ざれの様相で
ひたひたと
忍び寄る

絡み付く
{ルビ荊棘=けいきょく}の枝を
程良く剪定し
暖炉に放るのだが
パチパチと
節は爆ぜ ....
うすい羽のはえた夜行バスにのって
月あかりにかがやくいくつもの雲をこえて
あいした理由も
あいされた理由も
すべてあなただったから

いつもの街角、いつものバス停
やわらかな猫の手に夜の ....
{引用=ひとりでは淋しすぎていられない
震えて眠る私はうさぎ}

抱いて欲しいって言えたらいいのに
もわもわの毛皮をまとっていても
寒くて寒くて震えてる


{引用=耳を立て周りの音を ....
気持ちいいこと

優等生だって大好き

キスして欲しいところ

言わせる

単語で

お願いさせる

掛け布団のむこうで

なまえを呼ぶこえ

きれいな心みだらになる
 ....
地中深くに根差した
大きな球根のような欲望と
その真上の中空に漂う
ふわふわふわふわした
空中クラゲのような希望
地上に生えた剥き出しの古木の幹に
粘菌のようにへばり付いた渇望が
すべて ....
写真とは
干乾びた
製造工場の正門の
錆びたポストに居つく手紙の重さで
天を劈く煙突の
かたちを得たけむりが笑っているようなもの
めくれば
白い鍵穴もかすむ季節に
「どこにもいけない」 ....
たんねんに こさえた ゆきうさぎ

あなたが ふりむいてくださらないから

きょうも 赤い目の ゆきうさぎ
い 色恋は風の道
ろ ロケットは落とすもの
は 恥知らず有頂天
に 妊婦忍耐 産んでも忍耐
ほ 星の数よりヘボ詩人
へ へカテ元アフロディテ
と トイレはシステムの始まり
ち 痴漢の ....
○冬日在居

メダカ動き、妻しきり歓び
めずらしや、めずらしや
と言う
正月、真冬なり、寒し、されど
外は、陽の光うるわしく
時は正午を過ぐ
しきり妻と共
何処へか出向かぬかなど談ず ....
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