あきらめてみる

たとえばわたしでいることをあきらめてみる

すると亡くなった母のこととか
ひとりぼっちの寂しさとか

なんだかふぅっと身軽になれて

お線香のくゆりは相変わらず苦手 ....
おい俺いま泣いているのか

薬物に少しおぼれたことのある俺が

今はまったくやっていないだけじゃないか

当たり前の生き方をしているだけじゃないか


だれも褒めてはくれない

 ....
友達と遊んで別れてひとりきり
空はとっぷりと日が暮れて
すっかり遅くなった帰り道

お家に帰りたくないよう
きっとお{ルビ継母=かあ}さんに叱られる
きっとお{ルビ継母=かあ}さんは怒って ....
きょうは
新しい空に着がえた
とてもいい日になるだろう

金木犀の風が
雲の影を明るくしている
西も東も
行っても帰っても
道の向こうの山の空の
うすい記憶が
めくれている

 ....
ニンゲンは幸せだ
猛暑の代名詞になることもなく
熱い息をイライラ吐き
しばしば彼らを罵倒する

(やつらは実に暑苦しい
いっそ冬に産まれてくれればいいものを)

ニンゲンは幸せだ
数 ....
 
陽気なハリー

今日も命を削って商売繁盛

そして、sold out!


 
きょうは
どんな日でしたか
誰かのことを
いとおしく
思い出したりしてますか

きょうは
どんな日でしたか
ひいきのチーム
負けちゃいましたね
よくがんばっても
負けは負け

 ....
可能性は宇宙よりも無限
膨張していく宇宙よりも遙か
遙か背中を追って
{ルビ僕等=ぼくら}は{ルビ久遠=くおん}と疾走していく

広大な海原に踊る大星雲
幻でもない想い人たちが
明星より ....
ゆうべ
三時を過ぎた頃
辻々を葬列が通ったのを
お聞きになりましたか
気の早い病葉がかさかさと
先導僧の笏杖に道を払われ
仕舞い残しの風鈴がひと時
うるさく鳴らされたのを?

西洋で ....
降りつづく雨のせいで
部屋の空気が重く感じる
ポツリポツリと奏でる サティのピアノはけだるい
大きめのポットにダージリンティを入れて
ゆっくりと茶葉の広がる時を待つ

雨の匂いと紅茶の香り ....


兼好もパソコン閉づる月夜かな
チャリ停めて私も月とパソドブレ
休閑地パンパスグラス 南米かっ



まろまろと夢見る女ほどの月
夜の深さすいっちょ優しく刻みいる
こおろぎの ....
『曲者!』と 座敷わらしを槍で刺し あれから彼女 音信不通

マンションの隣の部屋は家賃安 やたらめったら自殺ある部屋

驚いてもらえぬ私 幽霊をはじめて5年 まだ未熟者

気がつくと起き ....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった

みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
硝子窓の向こう側
暗闇の中で
蜉蝣の透明な翅が
月の雫のように光っている

―― ヤミガコワイ……

呟き声がした
わずかな物音まで
深い闇に吸い込まれていく

一枚の硝子に仕 ....
ぼくは薄い悲しみを光にほどく

そして柵のなかの自由を感じていた


八王子にやわらかい風が吹いている

朝の風だ

四ツ谷にも旗の台にも

箱崎にも久我山にも

武蔵小杉にも吹いているはずだ

ただ ....
{画像=110927215321.jpg}


(扉絵:雨傘をさしてニッコリ笑うボクのアップ)

(絵?:雨傘をさして飛び出して行くボク。地面には大きな水溜り。)


雨降り
お迎え ....
現住所に越して早4年
アシナガバチと共存して早4年

越して一ヶ月目に
換気扇から進入してきた時には
家中大騒ぎだったけど

今では お互いに干渉しない!ってことで
良い距離 ....
降りてこない遮断機の前で
ひとり半目の
通せんぼ。

向こう岸の空気。

酸化しないと決めたはずの鉄が
怯えるかのように
急激に震えだす。

半目の背丈ほどある姿が
決まり事の便 ....
手持ち無沙汰に見上げれば夏のような雲の動きと

山すそは無残に切り開かれ
ひとの忌み嫌うものの一切合財を

そのはらわたに黙して受け入れているのか
それとも受け入れざるを得なかったのか
 ....
 W.K.六回目です。たまにはさらりと本文に入りましょう。いえ、べつにどろりと入ってもいいんですけどね。ぐだぐだと最初に書かずに行こうということです。いっそのことそちらの方が潔い、という趣がそこかしこ .... きゅっとひねって
ぐいと飲み干す
なんでもないことのように
そうできたらいいのに

あこがれと崇拝が
近づけて遠ざけるから
私はどんどん小さくなって
ペットボトルの首飾りになって
た ....
さいごの蝉が

真夏のふりをして鳴いていた

この坂は高校のときあがっていた

風が吹いていて

UFOみたいな雲がどきどきした


ぜんぶはぐれ雲だ

ぜんぶひとつの空だ
 ....
昼夜繰り返される試み
この街が雨で埋め尽くされる頃
呼吸を許されたとき
空っぽの胃
歌う

泣きたい、と
ひっそりのたうつ
こんなにも女(の子)だったかと
雨粒に色を閉じ込める作業
 ....
踏み出せず 躊躇する君の背中を{ルビ戦=そよ}がす 小粋な潮風 金の入日に 繻子の黒 
金波 頭上に おわします 
思えばオーロラ 光のループ

金の入日に 銀の水輪 ゆれる人蔭 金輪奈落の水際の 
あのかた あちらに いらっしゃる

昼間 ....
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
もう骨身にしみて
地上の風景が分かっている我々。
地上には乾涸らびたバッファローの頭蓋骨
灌木に砂、掴むことの出来ない短い丈の草と
土煙を上げて往来するトラックの群れ
遠景に岩山が望めるが
 ....
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる

つめたいの 爪に隠れる
雨の手

この指で消えてしまうと
笑いこむ 

トタン とたあん

泥つぶ ついた足
で ごめん



 ....
もも胎児
ももたろが うまれるまでの ものがたり は
ももの森の雨の日も もちろん ももの匂い
雨のむこうの冬の そのむこうまで もも胎児は ももの中

さくらの森の雨降りが 桜餅の匂いが ....
落下する精神の一滴
不毛の砂漠が拡がる

一滴の水はオアシスとなり得ず
砂礫の隙間から地下水脈に吸い込まれる

蒸発するのでは無い。
胡散霧散するのでは無い。

現実だと認識できない ....
nonyaさんのおすすめリスト(5756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
見つめるひと- 恋月 ぴ ...自由詩3011-10-3
告白- 吉岡ペペ ...自由詩411-10-3
彼岸花- 未有花自由詩20*11-10-3
天気予報- yo-yo自由詩5*11-10-3
黄昏ナツの一生- 佐々木妖 ...自由詩7*11-10-3
陽気なハリー- 殿上 童自由詩12*11-10-2
シャボン- umineko自由詩6*11-10-1
可能性- subaru★自由詩15*11-10-1
死霊の夜- salco自由詩8*11-10-1
【_雨粒_】- 泡沫恋歌自由詩15*11-10-1
- salco川柳10*11-9-30
おかると- 北大路京 ...短歌27*11-9-30
びゅう- 砂木自由詩11*11-9-29
【_闇の音_】- 泡沫恋歌自由詩9*11-9-28
薄い悲しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...311-9-28
雨降蝙蝠傘/想像絵本- beebee自由詩17*11-9-27
秋めいて- subaru★自由詩15*11-9-26
教え込みの彼岸- yuugao自由詩6*11-9-26
友引のひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*11-9-26
W.K.第六回「宇多田ヒカル『ULTRA_BLUE』〜青空に ...- たもつ散文(批評 ...1*11-9-26
マスコット- 三原千尋自由詩10*11-9-24
ひるまの星- 吉岡ペペ ...自由詩611-9-24
試み- たちばな ...自由詩1111-9-24
やさしさ- subaru★短歌12*11-9-24
オーロラに包まれて- るるりら自由詩15*11-9-24
午後の枕木- たま自由詩28*11-9-22
深い河_ー僕のDeepRiverー- ……とあ ...自由詩811-9-22
影に_ほのか- 砂木自由詩9*11-9-21
もも胎児- るるりら自由詩14*11-9-21
一滴の水遊び- ……とあ ...自由詩8*11-9-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192