すべてのおすすめ
カップ酒飲みながら描かれる似顔絵を横目に
不忍池にむかって階段を下りる

もう大阪焼きの屋台はなくて
飛べなくなったオオワシが
うずくまって水面を見つめている
上野には
飛ぶ空がないのだ ....
そんな目でみるなよ

おいしく食べるからさ
抱きしめると
あなたが
ガラス玉の寄せ細工に
思え
はじけ飛ぶ
その寸前を確かめたくて
そっとぎゅっと
力を入れる

と、
あなたは
小さな咳をするので

腕をゆるめて
顔 ....
微かな水滴が
雨の存在を地上に示す

磁力線に沿わず自由な思想で
舞い落ちる雨粒は
落下する意思そのもの

季節の移りを告げてまわる風が
鈍色の雲を次の季節に追いやり

残り火がわ ....
京都へは

西大寺から各停で行くのがいい




KYOTOステーションは

洛中と洛外を隔てる

無意識で巨大な土壁



だからこそなおさら

裏口からこ ....
奇跡は待つものじゃない
起こすものだ

先輩はいつもそう叫びながら
改札を出るといつも
マニエルの打球のように
球場にむかいましたね

でもね先輩
僕は待ってしまったんです
大切な ....
かざぐるま
自分では回れない
竹とんぼ
自分では翔べない

( 風を起こし風にまわる )

風鈴
自分では歌えない
三日月
自分では輝けない


夏の終わりを待ちこがれ
飛 ....
皮膚が邪魔だ
熱だけが祭りのようで
街灯までが青白く貫く

ああ、皮膚が邪魔だ
この世界と私を
容赦なく隔てる

この外套を捨て去ってしまえば
多少は見苦しい液体を
ばら蒔くかも知 ....
適当に掘られているようなトレンチ
きちんと測量されて
合理的な設定なのだと
発掘で変な日焼けあとのついた
汚いヘルメットの学芸員

掘り出された破片は
プラスティックのコンテナで研究所に ....
驟雨だ

突然、空が明滅し
絞らないままの雑巾が
今の私

打たれてはじめて
体温に気付く
人間はそんな生き物

百貨店に駆け込み
ぬくもりを求めても
空気圧縮機がはき出す冷気 ....
記憶は
思い出に似ていて
にどと戻りはしないのに
私の体を小刻みにふるわせる

港町の風景が逆光の影のように
寒くてしょうがないのはきっと
季節を呪った
ブランコのせい

吹きかけ ....
たもつさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅・上野__(79/07)- たりぽん ...自由詩12*07-2-5
ぬりかべ_まん- たりぽん ...携帯写真+ ...14*07-1-8
臨界点- たりぽん ...自由詩14*06-5-3
夜空の幻灯機- たりぽん ...自由詩10*05-9-13
駅:京都- たりぽん ...自由詩5*05-9-10
駅:藤井寺- たりぽん ...自由詩8*05-8-28
夏の喪失- たりぽん ...自由詩305-8-5
この皮膚がなければ- たりぽん ...自由詩14*05-7-23
桜・平城宮跡- たりぽん ...自由詩5*05-7-21
雨粒のハインゼンベルグ- たりぽん ...自由詩6*05-7-15
ふるさとではきこえない- たりぽん ...自由詩5*04-10-12

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する