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さつきに許されないうちは
五月をさつきと呼ばない
ことに決めた
さっき

しどけ
ぼんな
あいこ
こごみ

その不思議な名前の来歴は
山に入る者だけが知っている
雪解け
呪文 ....
古い写真
同じ年の子供たちが
いっせいにポーズをとって
こちらを見ている
覗き返す
私と
唯一
目が合わなかった
十歳の私

偏屈な子供
いつもみんなが
ガラスの向こうにいるよ ....
寒さが染みてきて
壁から伝ってくる


暖房を酷使しても
革のソファは冷たくて
ふたり絡まりあっていても
耳に吹きかける息が白くにごる


かつて
部屋の中で燃えていた
暖 ....
頭がしゅうしゅうする
曇り空に
赤い点
落下傘が流されていく
ごまつぶのような黒い人かげ
大きな指が
垂れこめた雲に
文字を描く
地上にひしめいている
誰もが
しゅうしゅうしている ....
おいしい
ためいきと沈黙の時間に
脇にはベッド
シャワールームには
不思議な大きな女の子の絵が
目隠しに貼ってある
濃密な時間を過ごすための空間

おでんが冷めていく
こういうホテ ....
やもりが小さく這っていた
指を噛み
においをつけて
私たちの行為が終わる
しみったれた青春の木造二階建て
隣の人は今日も家にいる
ラジオのニュースが空に流れていく
株価の変動は関係ないと ....
赤いセーターの女
ひっつめの髪
きみどり色の閃光
作業
眼鏡
作業

作業
反復
業務



複写機
吐き出される
モノクロ
ドット
三千枚の
「@」の顔
 ....
AB(なかほど)さんの岡村明子さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さつき- 岡村明子自由詩205-5-16
視線- 岡村明子自由詩704-1-15
暖炉- 岡村明子自由詩704-1-15
低気圧- 岡村明子自由詩403-12-26
「猫」という名のホテルにて- 岡村明子自由詩603-12-2
圏外- 岡村明子自由詩303-11-25
その女は派遣で時給千二百円だった- 岡村明子自由詩703-11-22

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