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いたいけな こ を
いだくなら
いたみなど ない

いだくなら
いだかれてしまうから
いだいな なにかに
聡明な目が おきゃんに くすりと笑ってる
黒板の端から端へと 飛び回るプリマドンナ
人差し指のプロジェクタースイッチが効かないときの
パソコンに急ぐ あのお方のご様子は マドンナなの  ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし カッコウは霧雨を もやし
溶接工は 鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは  ....
陽鳥 




きのうのことのようだ
逃げ出すように ひとり列車に乗り 海を目指した
行き先は 宮島

宮島のカラスに逢いたくなったのだ
途中 かあかあ
二度ほど 鳥が鳴いた
 ....
今日も りゅうが 脱走した
「理由」なんて聞く奴がいるから 逃げだしてしまうのだ
話の尾ひれなんて無視して
ゆらぎは水の色

ゆがむからだのまるみに いかす光彩くねらせて
す ....
ナンデーナンデーが増殖する頭をかかえ
森の中をさまよっておりますとパトカーの
音が谷あいに響いて山に反響して 谷の
町々のどこに パトカーがいるようだか
さっぱり分からないの 心の中はそんなか ....
   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
見慣れないスカーフを胸に
少女になり
出て行こう

テーブルの上には、昨日までの私への さようなら
きっかけは
太陽と星とがイーブンなのよ
テニスの試合でいうなら いままさに 
ラブ  ....
ある朝
ヒナのために批評している
ツバメの雛が巣から落ちたのだ
百均の店員の
みなでしつらえた
段ボール製ヒナ落下防止板の設置位置について
ヒヒョウしている
作業が遅れ
巣からな ....
心明は暗きまま
 あけてはくれて繰り返す放埓に
  やぶにらみのいばら屈辱の叱咤
  (暮れなずむ空に水音蛙の声  ....
【黄金の川】

主述の黄金律が 逆さに流れている川が
ランゲルハンス諸島には或る
島では、今日も甘美なインシュリンの雨が降り
下降気流で冷やされた土壌に蜜の匂いが立ち上がっている

 ....
愛については
猫が、大統領よりずっと詳しい
だって猫は いろんな壁の上を
やすやすと あるいてきたんだ

ひとびとが にぎわう繁華街
ひとびとが やすらうベットタウン
肩をおとそうとした ....
ようこちゃんのおうちは
このへんにあったの

そこは
うつくしく聖地化された
さまざまな国から贈られた
木々からなる緑陰

なにもかも
うつくしい緑に塗り ....
燃えている

あれは、
もしかするとマグネシウムホイールかもしれないね
二本の轍からオレンジ色の閃光が突っ切ってくる
反照で人々の表情はエジプト壁画のように、平面化したが ....
「星とたんぽぽ」


ねぇエトワール 見て御覧
中芯は 中空に在るよ
精一杯 背伸びする風の最果て
つかめぬものを つかもうする指先

いちめんに咲く たんぽほのロゼットが地面をつ ....
【空】


ねぇエトワール  たんぽぽの君に エトワールって名前をつけたよ
君の 中芯は 中空に在るよ
精一杯 背伸びする風の最果てを
つかめぬものを つかもうとしている

 ....
【こめる】

ちいさな人が ちいさな声でいった
「あさがおは かさ みたい」
くるくるたたんでいる花は かさみたい
雨の日にひらくと かさみたい

ちいさな傘から
ぬー ....
そういうことか
海も空も
まるいんだ

どれくらい走ったろう
眼前には海があり
道端には 菜の花と桜が続いている
ふと 同じところを何度も通っているような気が
して
 ....
初夢はどんな夢を見ましたか
すべての夢は もろ刃のつるぎ
かざして何を想いましょうや

松飾をつけた車が 走っていた
正月だというのに梅が咲いている不思議な一日
うつくしさを か ....
【おへそ】


りんごちゃんと なづけられた おんなのこ
今日は りんごのようにいいにおい
きのうは もものように いいにおい

林檎のおへそは いいにおい
林檎の ほかのどこの部分よ ....
π(パイ)


二畳ほどもある焼き釜は
林檎とシナモンの焼ける
例えようのない良い薫りです

どれほどの林檎が燃え盛る炎に
くべられたか その林檎の数には限りがありません
讃えようも ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
こどものころ 戦争は いつかなくなると 思っていた
実際の話 古代や中世の時代と比べたら
安易な理由では、人は人を殺めたりはしなくなったのだろうか

むかし 中世の時代に 真鍮の牛という処 ....
その日は
お花見の桜より うんこの話のほうが 
うつくしかった
お隣さんが用意してくださった花見弁当を囲んで
いっしょに 盲の方と お花見をした
お洒落な桜色のスカー ....
それはとても柔らかくて静かな日だった
わたしは視力を失いかけている母の目を治すことのできる医師が
この地にいると聞いて はるばる この地にやってきたのだが
偶然にも その夜は、祭りの日 ....
プラナリアに 出会いたい
永遠の命だというプラナリア

世界が黄砂に なぶられて
沈鬱が大陸を覆い 海洋にも降りた
人は みみずのように
スマホのなかの情報に生きる術をもとめ
無数の出口 ....
私の心の鏡に
魑魅魍魎の輩
知力欠如の姿
視力のすべて
聴力をも失い
手探りで嗅ぐ
風に混じる潮
光がさす感触
誰を呼んでも
聞えないまま
自分の声すら
耳 ....
八月十五日は 終戦記念日ですが、それは あの玉音放送が放送された日だからですが、
本当の意味で 戦争が終結したのは、七十年前の九月二日だということを 私は今年になってはじめて知りました。

 ....
おさなごには まず ハーモニカが あたえられる
くちびるにあたる真鍮のつめたさに
まぶたは すこし 重くなり
息を吹きかければ
こころは しだいに透けてくる
 
ひとつひとつの ....
家の目の前が川だから 安心だ
泳ぎ疲れても すぐに家に帰ることができる
天井川沿いに建つ我が家までは
ほんのわずかの距離なので
帰り道は スクール水着のまま 裸足で家に帰る
焼けついたアスフ ....
レタスさんのるるりらさんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いだく- るるりら自由詩1024-5-12
青い鳥の飛来- るるりら自由詩13*17-3-4
さしいろに_虹_- るるりら自由詩14*16-12-16
陽鳥- るるりら自由詩13+*16-12-6
ゆくえしらず_- るるりら自由詩15*16-11-28
りぼん- るるりら自由詩17*16-11-8
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
渇く- るるりら自由詩8*16-7-7
あたいずむ- るるりら自由詩9*16-7-4
初夏の刹那- るるりら自由詩8*16-6-15
川辺にて(三篇からなる_オムニバス)- るるりら自由詩6*16-6-10
大統領よりずっと詳しい- るるりら自由詩13*16-5-19
大統領にいいたいこと_What_I_want_to_say_ ...- るるりら自由詩616-5-14
ゆらり_リエゾン_- るるりら自由詩8*16-5-9
おおぞらに_<二篇のみの詩集>- るるりら自由詩7*16-5-7
喰う寝るトコロに住むトコロ- るるりら自由詩11*16-4-20
ちいさな_三つの声_- るるりら自由詩17*16-4-4
指折り数えるクリノリン_- るるりら自由詩14*16-3-28
かざしことば- るるりら自由詩16*16-1-10
おへそ- るるりら自由詩16*15-12-22
アップルパイの2乗- るるりら自由詩23*15-12-12
黙ってみている青い空- るるりら自由詩15*15-11-14
【HSM参加作品】真鍮の牛- るるりら自由詩15+*15-10-23
うつくしい_うんこ- るるりら自由詩23*15-10-3
墓石の幻想郷- るるりら自由詩17*15-9-16
小宇宙から流れくる____(改訂稿)- るるりら自由詩16*15-9-9
透明な十字架- るるりら自由詩515-9-8
九月二日- るるりら散文(批評 ...11*15-9-2
真鍮の都- るるりら自由詩8*15-8-31
川岸- るるりら自由詩10*15-8-31

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