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まくらを持ってる
すべての音を吸い込むまくら
まくらとどこへでも行く
市場、裏道、廃ビル
寂しいとき抱きしめると暖かい
まくらが泣いてるときはぼくが撫でてあげる
それで朝まで抱きしめ続ける ....
あなたの肉のうぶごえが
今 平たい皿にひたされた
あふれるばかりの若々しさと
宙を蹴る足
あまりに赤く
あまりに小さいので
僕は目をそらした
かいこの眠りは深い
透明の糸が指先をつ ....
つつましやかな紫煙の残り香が
わたくしの肩の辺りをただよって
広いような
また深いような
みずうみの表面へと消え
それはやがて
春と同化していくのでありました
からすの兄弟を乗せた小 ....
海面がてらてらと光る
冷たい色をたたえ
満月のすがたをうつす
車輪が砂を食べていく
一回転で七百十粒
車輪が砂をしいていく
後ろでもまた一回転
千四百二十粒
誰もいない
誰も ....