円形世界に臨む
霜天
垂直の空を
仰ぎ見る
ここは空の縁の終わらない場所
折り重なった雲と雲が
覆い被さってくる
雨
続きを
見たいと思っている
染み込んでいく雨粒と
あの雨の後の匂いの行方を
空へ昇っていくのだとしたら
いつまでも
垂直の空の底の
私なのかもしれませんね
もしもに
円形世界を望んでいる
メリーゴーラウンド
止まらない
止まれないのかもしれない
循環する
その内側の線をなぞりながら
巡り続けるものを
手にとるように眺めながら
今と遠くと
続いている想いに
臨んでいる
円形に巡っているのなら
続きを見たいと思っている
続いていく先を探している
輪郭の定まらない
虹のような道の先
雨の気配と
垂直の空の底の私の