円形世界に臨む
霜天

垂直の空を
仰ぎ見る
ここは空の縁の終わらない場所
折り重なった雲と雲が
覆い被さってくる


続きを
見たいと思っている
染み込んでいく雨粒と
あの雨の後の匂いの行方を
空へ昇っていくのだとしたら
いつまでも
垂直の空の底の
私なのかもしれませんね


もしもに
円形世界を望んでいる
メリーゴーラウンド
止まらない
止まれないのかもしれない
循環する
その内側の線をなぞりながら
巡り続けるものを
手にとるように眺めながら
今と遠くと
続いている想いに
臨んでいる




円形に巡っているのなら
続きを見たいと思っている
続いていく先を探している
輪郭の定まらない
虹のような道の先
雨の気配と
垂直の空の底の私の


自由詩 円形世界に臨む Copyright 霜天 2004-08-10 01:18:35
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