すべてのおすすめ
火と火の違いもわからぬうちに
わたしたち とは語らぬように
言葉への畏れを絶やさぬように


入口にある目は
実の奥にある目
森をひとつ逆さまに呑む


水を見たら ....
錆を組み合わせて作られたジャングルジムのてっぺんにいる少年を見上げた。
木陰が伸び、川沿いを走る高速道路と連なる煙突の向こう側では黄色と橙を混ぜ合わせた太陽がその顔を覗かせ、今日の終わりを知らせる鐘 ....
     小春日和もうれしいものだが
        一週間も続いた曇天が
          フェードインする
    梅雨の晴れ間もひとしおである
      しらはえが光のやさしさを
 ....
緑色の雨が降るとき
どこかで誰かが泣いている
そんな気がしてならないのは
あの日君と出会ってから

やさしい心の奥で
僕は君を求めている
このままやるせないままで
雨に打たれるのもいい ....
まだ恋をしたことがないので
彼女はカルピスを飲んでみました
甘くて
酸っぱくて
冷たくて
あたまの芯がきいんとなって
失神しそうになりました
けれども
なんだか物足りません
キスの味 ....
(たった) ひとつの恋が終わった
幻のような希望(ゆめ)だった
輪郭のない花のように 靄のかかった
触れても 最早響く筈もない……時代錯誤の旋律のような それは
調律師の手元離れて久しい 幻影 ....
傘までも逃げ散る月曜に
体温を奪われた透明傘
水玉越しの水溜まり
電線は交差しない方が良い

映り込む景色を真っ直ぐ走る
線、雨上がりの青い天井
別世界へ潜りたくて
足を踏み入れて拒ま ....
つ、たん、とわずかなタップダンス、軒先を転がるようなリズムがして

時のながれをひとあしおいこして行く


あのひとは、いまごろ猫だろう、思いのほか自由な四肢で世界を掻い ....
辿りつくただひとつの島を探して
泳いでいた日々があった
そんな歌があった

{引用=
見知らぬ人よ
あなたは何処にいるのですか
めぐりあいを信じていますか}

探し続けていま ....
けれども胸は 青く傾斜してゆく 怯える意識には
透明なふりをする思惟が 蔓草のようにからみつく
窓の外では 涙のように 果実の落下がとめどなく
そのさらに遠く 地平の丘の上では 二つの白い塔が
 ....
腐った落葉の下から
湿った地面の
つぶやきがもれている
庭石の下では
キリギリスがあたりをうかがい
とかげやかえる達は
アジサイの葉陰で
会議を開く
庭に埋まった
ねこの死骸を
ど ....
開け放った窓から風が吹き込む。朱に染まるフローリングを、冷たく青白い素足で踏み鳴らす。
部屋の隅から眺める鉄塔や、入道雲の様な鳥の群れ。影と影を縫うように走る半そでとランドセルが、甲高い声で鳴いてい ....
水が 
ぬるくなってしまう前に
しなければいけないことがあった

天頂から地平にかかる天蓋の
弧の延長線のところには 辿りつけないまま
目蓋の裏のカーブばかりを見ている

自分が 足り ....
言葉と
拙い花瓶の
間に
めり込んでいる
弾丸
ある日ふと、音もなく
内戦が始まった日
わたしは回転扉の外で
小指に満たない大きさの
硬い虫をいじっていた
失望し
憤怒し
 ....
昨日の嵐で庭の牡丹が萎れまして
そのくすんだ赤い花弁を撫でながら
ヤライフウウノコエ……と妹が呟きました。
その指の白さと花弁の赤さを見ながら
私は本当に彼女が愛おしいと思うたのです。

 ....
スポーツのような真昼。
停止すべき者へ慰みを贈った
健康的な半裸の男(声はない)。
シンナーの臭いは坂の途中で会う女。
足をぬぐう女。
育児書を引き裂く女。
過去の頂点を崩す女。
それら ....
草木と土の匂いが
とても近くにあった
大地に捨てられているのか、私の身体は。
顔を傾かせ
地面に耳を宛がう

姿の無い何者かが
私の身体をゆっくりと押さえつけてくるような
鈍い重圧を ....
 
ベランダの浮輪に
バッタがつかまってる
夏、海水浴に
行きそびれて

書記官は窓を開ける
木々の梢の近く
監査請求書が何かの水分で
少し湿っている

白墨の匂いを残して
物 ....
 杭
 重い空から
 雨のように降ってくる杭
 黒い杭
 枯れた大地に次々と突き刺さってゆく

 私はそれを
 何処から眺めているのか
 目を閉じれば
 瞼の裏に火花が還流する
  ....

彼はたんぽぽの茎を握っていた
野原横にある水飲み場の小さなコンクリートの上で
彼の落とした帽子が濡れている
身をかがめて拾い上げたとき
握っていたたんぽぽが前触れなくぷちん、とちぎれた
 ....
ひどく深い山奥に
その百貨店は建っていた
百貨店といっても実際にはよろずやで
それでも、食料品から最新のテレビまで
なんでも売っているのだ

ダムが出来ると
集落のすぐしたまで水面になる ....
かつて訪れた道は高架橋下、新国道へ続く。
記憶は、花を求めない。耕された田畑も求めなかった。
土地が深い眠りについていた二月の終わりだった。

乾いていた用水路には、水が流されている。
断片 ....
俄かに浮かぶ朧月を掴もうと三歩前に出る。連なる街灯の明かりの明かりを反射する路側帯と横断歩道。肩に降り積もる湿度と温さを含んだ外気。霧の様に光の中をうごめく蜻蛉の群れ。
小さな虫の声と、靴音と、風が ....
小さな箱に体は収まる
膝をかかえ頭を下げ
それは体に張り付くように
少しでも体を動かせば骨が軋む
箱から外れるな、と

箱が割れる日がくるときもある。
そのときは皮膚が外へ出るのを嫌うよ ....
恐ろしい絵本を読みたくて
深夜の本屋に忍び込んだ
硝子を割ったのにセコムは作動しなくて
別世界にきてしまった気がした
 
グラビアから世界地図まで
滑るように見つめていると
ふとした拍子 ....
窓には
ひとつの三日月
ひとりの子と話す
風の音
油の虹


武器はなく
ひとつの羽を得て
ひかりかがやくもの
ひかり失うそのとき
居ること 居ないことを
震わ ....
なにごともない虚ろな午後
ふと空をよぎる
鳥が
その日の栞になった


行くでもなく帰るでもない
ふたしかな彷徨い
花が
その道の栞になった


こころもとない眠りの果て
闇 ....
ジャーニーがわたしを変える

いいわ

わたしの全てを変えてください

余すことなく埋めてください

わたしはもう素直に

従うしかありません

ジャーニーの前で

わたし ....
屹立した断崖に守られた
小さな浜である

波は平たく伸びて
漂着したものたちの空ろを
静かに洗う

持参した
小瓶のコルクをひねると
砂つぶのような詩がこぼれて
波にさらわれてゆく ....
あなたの瞳の中に揺れている青い花
いつか見た海を思い出していたの

遠くでかすかに聞こえる潮騒
繰り返す想いはさざなみのように
私の中に満ちあふれるけれど

あなたの海になりたい
こん ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3661)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(入口)- 木立 悟自由詩708-6-7
ジャングルジム- 龍二自由詩208-6-6
軌道のそよぎ- 信天翁自由詩308-6-6
緑色の雨が降るとき- 未有花自由詩12*08-6-6
初恋の味- yo-yo自由詩10*08-6-6
薄明- きりえし ...自由詩4*08-6-5
晴れ時々、愛め- 木屋 亞 ...自由詩5*08-6-4
猫の記憶- ホロウ・ ...自由詩4*08-6-4
島へ- 青の詩人自由詩3*08-6-1
月のない夜- 塔野夏子自由詩20*08-6-1
梅雨の記憶- ばんざわ ...自由詩5*08-5-31
影法師- 龍二自由詩108-5-31
古い皮質のところの日記- clef自由詩3*08-5-30
姿勢- たもつ自由詩608-5-30
ボタンと妹- 亜樹自由詩208-5-26
ランナーは笑う- 音阿弥花 ...自由詩108-5-26
- 佐藤清児自由詩208-5-26
あさっての新聞- たもつ自由詩15*08-5-25
杭・火花- 塔野夏子自由詩4*08-5-25
たんぽぽ感覚- 友里納自由詩108-5-25
あのポスト_(_2008_)- たりぽん ...自由詩18*08-5-24
三井、高架橋、下- ブライア ...自由詩1*08-5-24
三歩- 龍二自由詩208-5-24
ハコ- 湖月自由詩1*08-5-23
命と本屋- ゆるこ自由詩508-5-23
夜としずく- 木立 悟自由詩408-5-23
しおり- yo-yo自由詩9*08-5-23
- REMINGSセ ...自由詩308-5-22
波葬- 佐野権太自由詩12*08-5-21
コーンフラワーの海へ- 未有花自由詩9*08-5-21

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