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ほろりと私が手のひらを開くと
ふわりと私の手のひらに
乗せられるものがある

それは夕暮れの太陽の熱のように
網戸越しの風に靡くカーテンのように
何気なくふとする感触で

手のひらを眺 ....
  明日 でかけよう
  あの人の街へ
  もう冬が終わるからでなく
  もう春が来るからでもなく
 心揺さぶるものにしたがい
  わずかな荷物で乗り込もう
  鳥の名前の列車
  舞い ....
眼球の底の竜宮城
そこで正座している僕の絶望
ビタミン不足です
深海魚の悲しみが甲骨文字となり宙を舞う
どしゃ降り
点滅する信号機
その中心に渦巻く欲望を超えて
渦巻銀河
結晶する恥骨 ....
世界中にあふれている
たくさんの言葉たち

きれいな言葉
やさしい言葉
愛にあふれた言葉

どれもみんな素敵だけれど
でもちがうのよ

私が探しているのは
胸にかちりとはまる
 ....
工事現場に木漏れ日が舞って
例えば、私なら
指差したりするような時間
風上から流れるのは
どこかの夕飯の匂い

昨日より長い夕焼けが
何より、確かな時間を告げている
 ....
ふたりで羊羹に入ろう
思い立って三軒目のコンビニで見つけた
消しゴムふたつぶんくらいの小さな羊羹を
にゅるっと皿の上に出す

安物でいいのかと聞くと
羊羹ならば構わないと言い
ゼリーでは ....
オフィスで
若い娘に話しかけられ
とくに意識しないで冗談を言ったら
彼女が笑う
オフィスの高い空にそよ風が吹く
彼女との間に会話が流れだす
途端に意識すると
ぼくの胸に雲が発生する

 ....
 
 
 
私に手を掛ける三分前
あなたの世界は破裂したのだろうか
どろどろとした緑を排出しながら
あなたの世界は破裂したのだろうか
 
 
私とくちづけを交わす三分前
あなたの世 ....
荷を負う人々の足
裸足の足裏に小石のむごく食い込む
しかし頓着はない
人々が見上げているのは一羽の鷹

苦役に口を開き
前後の者を探す目は黄色い
荷の重さは一刻一刻と肩を歪め
頭上に日 ....
窓のすぐそば 椅子の上
ひとりぼっちの熱情は

自分に酔っていたのだか
暗い車窓を覗き込む
灯りも家も何もない

夜の列車はゆれていた
なんとはなしにゆれていた。

手提げ袋を抱え ....
合歓の木の上で眠りをむさぼるふらちな内臓
不透明な猫が目覚めたところだ
今そこにいた所に白っぽい魂を残して
静かにとなりの木に移る

走り去る猫
睾丸は膨らみ過ぎて目玉と区別がつかぬ
瞳 ....
あれは年老いたアメリカの、深い霧、僕はそこで撃ち殺された
あれは新しい恋人ができた、夜の、僕は彼女の街に埋もれた
あれは地下街の、アラバマ、というバーだった
あれは指先が濡れていた、ねぇジュード ....
寒い冬の日
凍った池の前で
あなたと二人
過ごしていた

言葉もなく
音もなく
赤色や黄色や茶色の
葉に敷き詰められた水面を
私たちは見続けていた

陽の光が緩やかに傾きかけた頃 ....
布に包まれた人の細波

めくってみると 波音は静まり

わたしは つまさきで

浜辺に足跡がつかないように

つまさきで
部屋に入って
電気はつけない

ダンボールの影にくつわむし
クロゼットの闇にこおろぎ
ほうりっぱなしの服にすずむし
冷蔵庫でたまねぎが芽吹く

ベランダに
線を抜かれた機械たち
明 ....
悲しんでいるの?笑っているの?
遠い目をした夢追い人よ
あなたは時計を止めたまま
何を思っているのかしら

愛に疲れ果てて心凍らせて
もう誰もその瞳には映らない

私の冷たい腕に抱かれ ....
種乳母の、
鱈日根野、
斜交いの、
青髭の、
いとし稚児の、
泣きしの、
見えるの、
頸もとの、
掴み手の、
荒くれた、がさがさとした、その感触の、
痛みに叉声荒げたのが伊丹まで聞 ....
{引用=*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目の語 ....
一番星を探す



夕日に隠れた雀が
さえずりながら帰っていく、手のひら

親指から終わるあなたは
小指から始まるわたしの声に
ただ、耳を貸している



紫が雲 ....
藍色の雲をひいて
女は降下してゆく

ひうひうとした
耳元の音を拾えば
落下であり墜落だが
彼女には
降下と認識される

微笑む猶予すら私にはある

空想のスカートから
プ ....
音楽と光が止み
(ひそ、ひそ、)
雪など降らぬ、ましてや星など降らぬ
最初から諦めて、無数の
ただ、咳が
ただ、冬が
最初から諦めて崩れ落ちた白い灰の気配で
見知らぬマフラー ....
ひとつところに立って
夢をみている
春の夢をどうして
春を知らぬあなたに伝えようかと

しらじらしく足元はうろついて
煙のように立ち消えていく
春なんてあったの、どこに、なんて

 ....
顔面を押しつける へあごむのわのなかの 果てしない おくゆきに
放射線の彼方から きゅうせっきんする 永久の しょうしつてんと 暗部
めのまえにある 黒々とまとまったつやつやの うちゅうかぶれ ....
街は赤や緑の華やかな祭り
誰もが今夜の楽しいひとときのために
いくつもの贈り物を抱えている
せわしく行きかう人の群れ
皆それぞれ待っている人がいる

どこかで流れてるクリスマスソング
僕 ....
ほとんど水平に近い角度で
やっとその星をとらえたことがありました
あと三日で見えなくなるという百武彗星
あれはアトランタオリンピックの年でした
宇宙にいくつも弧を描きながら
あなたの天体望遠 ....
ゆうぐれを食む
四百の泡
無声音の多いスピーカーと
光沢のない爪の切れ端
みずさしに万年筆
薬瓶にクワガタソウ

柔らかなどぶのせせらぎ



羊が歩くゆめを ひととき

  ....
グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎

美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ

今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられ ....
造作もない 踊り場の片隅
傾きかけたグランドの
後追いかげに
揺らめいていた、
差し向いの海霧を
見ていて下さい と
私、

永遠よりも
変わってしまう哀調で
音という音は隔され
 ....
六月の空だったろう、と耳の後ろが云う
否 冬だったろう、ひんやりと肌が伝える

カルキ水に浮いていた


たちこめていたのか?
彼の頭頂部に咲きこぼれたという 青い花を思っていた
遠く ....
あ、
雨の夕刻は
アスファルト状の黒いノートにおいて
ひとつぶ、ひとつぶ、別々の
無数の濁点だ、





雨滴、
雨滴、
黒く
滲んで
広いひとつの痣として ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3661)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
例えば- 松本 涼自由詩409-2-3
鳥の便り- 西尾自由詩409-2-3
雨の日に- ぎよ自由詩209-2-3
迷子- 未有花自由詩17+*09-2-3
空、ひと- 山中 烏 ...自由詩8*09-2-2
羊羹- 自由詩809-2-1
臆する- 殿岡秀秋自由詩309-1-31
私に手を掛ける三分前- ゆるこ自由詩909-1-30
- 音阿弥花 ...自由詩109-1-29
目隠し- ブロッコ ...自由詩109-1-27
- 音阿弥花 ...自由詩209-1-24
死んだ弟のうた- k.ジロウ自由詩209-1-23
沈黙- sekka自由詩309-1-18
- 佐藤伊織自由詩3*09-1-16
untitled- かとり自由詩4*09-1-14
雪の女王- 未有花自由詩8*09-1-13
サモハンキンポー/some_unkind_poet- aidanico自由詩209-1-10
四行連詩_独吟_<樹>の巻- 塔野夏子自由詩4*09-1-9
,- 山中 烏 ...自由詩5*09-1-5
伽藍- ミゼット自由詩4*09-1-2
冬騒- A道化自由詩309-1-1
はるのゆめ- れつら自由詩5*08-12-27
接近- えりくさ ...自由詩1*08-12-25
前夜(イヴ)〜今夜はロンリークリスマス〜- 未有花自由詩6*08-12-24
星の岬- yo-yo自由詩10*08-12-22
老人と詩と- 杠いうれ自由詩208-12-18
夜に堕ちる- 未有花自由詩14*08-12-16
日曜あつめ- 梶谷あや ...自由詩708-12-14
シュヴェーベ- 杠いうれ自由詩408-12-13
冬のカルテ- A道化自由詩1408-12-13

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