すべてのおすすめ
 
少しも嬉しくないのだ、という顔をして
柔らかく笑う君が
この手の中に入ってしまえば良いと思った
誰も
許さなかったけれど


喉の奥が鳴って
もっとずっと奥が痛む
そういう ....
マリーゴールドと
マーガレットの区別がつかない
ツバキとツツジを間違えて
笑われてしまう
アヤメとカキツバタにいたっては
はなっから諦観の境地で
でもそれはちょうど
パスカルとサルトルを ....
手のひらに虫の息
丸い黒曜石の瞳は虚ろ
彼の本分は
飛ぶ事ではなく
鳴ききる事だからか
若草色の翅脈を透かした羽は
すり切れる事もなく
黒い前胸に刻まれた金糸も鮮やかに
腹の手風琴も今 ....
いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく

ああ やはり

とどまることは
許されずに

見上げても
見下ろしても
吹き抜ける ....
斑に染まる山もみじ、
濃くたちこめた秋の匂いに騒ぐ、
枯れ落ちた葉のざわめき
そして悪戯な、
木蔭を這う{ルビ下=しも}風 )))

そうだ哀しみは、
雲ひとつない秋空へと昇ってゆく
 ....
日を追う毎に
わたしの頭は
軽くなってゆくようです
わすれていくのだろうか
こんなにも容易く

赤信号が青に変わり
裏路地は繁華街になり
たった今あったものが
次々と消えてゆき
 ....
容れ物のように穴のあいた胸に

こっくりと深い紅の薔薇を生けた

晒されて焼けついた

空の心を

かざりたてた



胸にあいた穴が底をうがつ時が

いづれくることを予想 ....
ひんやりとした向ひ風が
私を包みこむ
日曜日の午前五時
さびれたアーケード街

まるで墨汁の海を
掻き分けるやうにして
灯りのないアーケード街を
私は一人駆け抜ける

若い女が泣き ....
こいをしらないかたつむりのおんなは
あいすることをしっていたかのじょを
ただひとつわからないとおもう

おまえのすべてをしっていると
だからおまえはわたしをあいすのだと
おんなはかのじょの ....
 増大する人の世の悪徳に疲弊している私の
 両翼は とうに抜け落ち
 背中は
 巨大な浮腫により
 佝僂のように曲がっている

エミです
こちら はじめてかしら 今日よかったら また指名 ....
さみしいと
寄り添うくせがあるので
いつも
ポケットにウサギ

鼻先を
ちょこんと出して
ふさふさの
耳をたたんで

私があまりにも
にこにこしてるので
人は誰でも不思議そうに ....
笹薮の中の

一輪の百合よ 

かぐはしくも

夢幻のやうにともつてゐる

白い灯よ



潤ひのない荒野に 

花弁をひらく

おまへのその

ひそやかな立ち姿は ....

雨のような音がしていた
始終ずっと
雨のような音がしていた

よくよく考えてみると
それは雨の音ではなくて
誰かの足音だったのかもしれない
雨の音は段々近づいてき ....
目覚まし時計の電池を抜いて
針を止めてはみたものの
時間が止まるわけでは無くて
時間が戻るわけでも無くて
ぴかぴか光る文字盤を見ている
わたしはきっと
何かを後悔してるのかもし ....
 
今宵十五夜の月を
楽しみにしておりましたのに
朝から硝子窓を濡らす雨は
一向に止む気配を見せません

花器に
手折った数本の芒と一枝の萩を
無造作に入れ
恨めしげに外を眺めており ....
空のむこうがわで
むこうずねが痛がったら
ぼくはがまんする
いつもがまんする
泣きたくてもがまんする

すると空のこちらがわで
むこうずねが音叉のように響き
ぼくは涙する
いつも涙す ....
雨の日の冷蔵庫は
扉を開けるのが
いつもよりもどこか重たくて
暑い日よりも
その冷たい空気が肌に伝わる

建物の中の
頑丈なまでのその箱は
激しく雨が降ろうとも
そのリズムを変えるこ ....


最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから

正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである

或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
 ....
  冷たい雨が染み込んでゆく{ルビ苔=こけ}の
  やさしい沈黙に
  身体を重ねたくなる夜は

  窓ガラスに青いセロファンを貼りつけて
  閉じ込めた気泡の膨らみを
  指先でなぞって ....
グラデーションは必ずしも美しくない
そう教えてくれたのは
確固たる信念でもなんでもなく
ただの空虚だった

ああまた日が暮れてゆく
そのじわりとした色が僕に響いて
それはすなわち僕の ....


海の方から来た少女の持つ砂時計は
浜辺の砂だから耳を澄ませば波の音がする




バス停で
来るのを待っていると
潮風がワンピースを揺らす
もうすぐ夏が終わる、
という ....
この夜には日溜まりがまだ残っていて
所々に家の明かりがつき始めていた
それなのにこの灰色の町では
何処を探しても星空は見えない

電車の窓から
あの人の家を探している

もし貴方が笑っ ....
全国版の道路地図
なんだか久しぶり
知らない県の
知らない道をたどってみる

知らない町
遠い町

きっと
毎日をそこで暮らす人がいる
道路沿いに家があって
今日も 今も
生活 ....
眠れる人魚は
海を失ったことを知らない
もつれた後ろ髪は砂になって
青白い街に降り積んだ




水になりながら
瞬きのほかは
宝石の泡に見惚れてた
かげる頬はい ....
白黒同居してて
灰色じゃないところが好きよ
愛しのパンダちゃん
色なんか無い世界で
幸せになりましょうね
また会いましょう)


その黒髪の薫りは
つげの櫛に波立つ海原であった
その深海にひそむつめたさのかたちに
ささえられている波が
{ルビ風色=ふうしょく}の移行を生んでいた
静まったか ....
◇雁

ビルの間を

雁が渡る

窓からいくら叫んでも

届かない

天上の

賑はひをもつて



◇火口湖



火口湖に

白鳥がひとつ

燃えて ....
カレーパンは秋に食べるのが
一番美味しい

道を歩きながら
秋空に向かって食べる味は
格別にうまい

袋を開けると
油の匂いが風にブレンドされて
まろやかな匂いになる

開ける口 ....
無数の石英が軋む、秋の夜
明滅する、星座を杯に乞う 煙草の音に
OとUとに似た精密な空の藍が
戸外で嘔吐する彼岸花の背を冷やす
track#不明のループにトランプが踊る
火照る足跡は地下の ....
この時を封じ込めるように
祈る

静かな瑠璃色は
両のてのひらを祈りのかたちに
そこに少し息を吹き込むようにして
そっと閉じていて
ひそやかに夢を育んでいる

あなたは
わざと大雑 ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3659)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
布レンズ- 田島オス ...自由詩4*06-10-10
花の名前をおぼえようとする- 角田寿星自由詩28*06-10-9
*サヨナラ*- かおる自由詩11*06-10-9
めぐりゆく- 自由詩5*06-10-8
郷愁のカリンニコフ- atsuchan69自由詩12*06-10-8
わすれていくこと- 吉田ぐん ...自由詩1406-10-8
家元- 明日殻笑 ...自由詩7*06-10-8
立待月のメタモルフォーゼ- 三州生桑自由詩206-10-8
かたつむり- ミゼット自由詩1*06-10-7
天使祝詞_ラファエル- The Boys On ...自由詩5*06-10-7
いつもポケットにウサギ- umineko自由詩20*06-10-7
白百合- 杉菜 晃自由詩13*06-10-7
音と言葉- 吉田ぐん ...自由詩906-10-7
めざましとけい- 吉田ぐん ...自由詩706-10-7
雨降り十五夜- LEO自由詩23*06-10-7
むこうずね- しゃしゃ ...自由詩506-10-6
雨の日の冷蔵庫- ぽえむ君自由詩8*06-10-6
妻の話- 吉田ぐん ...自由詩2706-10-6
そして、いつか猫になる- 佐野権太自由詩18*06-10-6
陽が落ちるとそれは嘘- 田島オス ...自由詩4*06-10-6
海についてのいくつかの小さなお話。- 夕凪ここ ...自由詩9*06-10-6
電車の窓から- 結城 森 ...自由詩1*06-10-6
戻る必要のない旅- 日朗歩野自由詩906-10-5
スクリュウ- カンチェ ...自由詩506-10-5
パンダちゃん- チアーヌ自由詩506-10-5
(変転する、)黒髪- こしごえ自由詩17*06-10-5
雁__火口湖__山肌__他_・・・- 杉菜 晃自由詩12*06-10-5
秋のカレーパン- ぽえむ君自由詩11*06-10-4
酔いて散る寝言- 六崎杏介自由詩7+06-10-4
りんどう- 銀猫自由詩18*06-10-4

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122