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きれいな名前をもらった
壊れないように
ちいさく口ずさむよ
動かない両足を
なげだしたまま



今夜も
きみは訪ねてこないね
夜のじかんは
やさしく騒がしくて
フラスコの中に ....
午後のぬるい風圧に耐えながら

何かしたい、と制作意欲にも似た無駄な時間を
ぼくは今日も過ごしてしまいまして

カキ氷でも食べませんか
扇風機はトュルルルと鳴きませんか


灰色の空 ....
ささくれだった赤土に
ひょろりと一本伸びた草は
悲しみへの道しるべのようだった

足が痛い
靴は山肌を滑って
僕は赤土に染まったのか
赤土を染めたのか

渇いていることが大人ならば
 ....
もう忘れてしまったから
思い出せる
縦に細長い
三角屋根の家は
白い壁に
木の階段
小さな抽象画が
三つ
上って行くと
グランドピアノと
背の高い譜面台
バルコニーには
テーブ ....
やさしいやさしい言葉はわたしの水面に波紋をたて

底へと小石はとどく

あなたの小石でわたしのなかが一杯になったら

わたしのせかいはあなたのものです
一滴、こぼれて/少女であったこと/一滴、こぼれて

かつてわたしが少女であったころ

セーラー服のリボンを結ぶときに
いつも
一滴ずつしたたってた
結ぶたび気づかぬうちに

青 ....
私には
雨の日にしか現れない庭がある

窓を開ければ
雨音がこちらまで反響する
そこにあるすべて
落ちている小石、葉の連なり
紫陽花の花のひとつひとつ
存在という音が聞こえる
天から ....
チリチリ、
チリチリ、
私ヲ通ッテイッタモノ、


出掛ケニ魔除ケノ鈴ヲツケ、
帰レバオ清メノ塩ヲ撒キ、
ソンナ日々ガしばらくハ
続イテ


チリチリ、
チリチリ、
遠ザカル ....
紫陽花が雨に震えている
市街の外れ 朽ちた街灯の列
仄暗い午後を導いて
古い測候所の庇から
傘の中のあなたを観ている
声は囁き 雨に溶け込んで
曇天の高いところでは
衛星たちの最期
尾 ....
きれぎれに
夕暮れに
夜夜に、きみは髪の毛を編んで
いる、指先で
ふれて
いる、暗闇に、きみは
きれぎれに
くちづけている、刻々と
空になるまで
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
雨が歌ならば
それはどんな傘でしょう

歌のような気がするだけで
それはふるえる
息継ぎの音
近すぎた鼓動の足音

声を聞いた
傘の下で
たしかなこと

待ち合わせた雨の庭 ....
さかなになって
星を見つめる夢を見る
波打つ界面のもっと上に
潜る深海を見る

手をのばすと
満たされない世界を掴む
息苦しい自由と屈折率
さかなのうちゅうに
虹はない

夜 ....
凪いだ湖面は穹
白色の羊雲に
そうっとつまさきを乗せる
溶け出した肌色
ペティキュアの赤色が
波紋に引きずられるように
湖岸に打ち上げられるのを
静かに見つめながら
わ ....
メールが来た
日付けはなく 差出人の名前もない
蔵書を貸してくれという

家の居間から出ようとしただけで
不意にさびしい海岸に出てしまったなら
どうする?

まあ
椅子でも出して座っ ....
夏が来て
ちいさな歩道に
気のはやい病葉が舞いだすころには
わたしはもう
いないかもしれないけれど
いまはやわらかい
光のなかを飛んでゆくわたしを見てください

(きっとあなたは
  ....
何の前触れもなく 
私の 
頭の中で、
光が 
生まれる瞬間がある。

あなたのまなざしの
中心から
少しずれた
小さな部屋の中で 
聞きなれない羽音が
響い ....
わたくしはきくのはなびらをかおっているのだった
霊園を照らす光に透けて
ただよう無修正の遠声はいつまでも増幅し
ゆくえ不明の足許を念じる
目的地はとうに過ぎた視線
まなざ ....
あなたが見上げている
タクシーの水面、を過ぎていく雨のスピードに
わたしたちは削り取られている
飛び去ってゆく、見知らぬパーティー
灯に濡れたアスファルトの急流
きらきら、きらき ....
裂いたスカートの行方は
右の親指だけが知っている

布を食卓に磔刑して

右手に
左手に絡めて引き裂く

これが誰かの髪であったら
どんなにかいいだろう
ちりぢりになった悲鳴の
 ....
だらしがないのは
知っていた

それを
やすやすとは
止められない理由など
どこにも無いことも
知っていた

首筋に
金属めいた
未熟な匂いを漂わせ



夢中に ....
木漏れ日を、流星だと言う
夜空だけのものではないよと
青空に引く、軌跡を追い
それはいつのまにか笑顔に重なる

視線
漏れ出した輝きは燃え尽きる星じゃない
鍵盤を叩いたときにできる段差が ....
私待ちきれなかったの
あの頃の情熱はもう私にはないけれど
あの頃のときめきは
今でも私の中に生きているわ

また私の好きな季節がやって来て
あなたと出会った頃を思い出したの

鮮やかな ....
         

何処も廃墟ではない、寧ろ、廃墟のなか
で咲き匂う幼い花々の精気を感じている、
この夜に。満ちたり欠けたりを矢継ぎ早 ....
天井から悲しみが飽和したみたいに雨が降ってた
ここはいつも孤独が巣食って、ここに侵入者はこない

雨音だけが響くと誰もいないような気になって
最終的な世界の到達地点がそこに見えたりして

 ....
地球を覆う硝子膜が
破れると叫ぶ男がいて
そんな日はきっと
晴れだったに違いない
開いた向日葵の
まぶしいほどのイエロー
世界は今日も
腹立つほどに美しい

体の端が
セーターみた ....
         こころ
         を尋ねて
         こころに
         打たれて
         場所を超えて
         時をはなれて
        ....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
憂鬱色の瞼のような
夕暮れが降りる頃
うすい光をまとった
ひと群れの唇が窓のそとを過ぎる
 その町は、塩で出来ていた。


塩で覆われた町は
夏なのに雪で覆われたように白い




塩の町の
美しい庭を持つ一軒の家
美しい庭には緑のつやのある植え込みがある

家の ....
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