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空が生クリームをあわだてたようだから
もうすぐ雨がおちてくるころ

ぼくの足もとは
草原の小径にかわり
土のにおいが 近づいてきた

傘をひらくと傘のなかに
しずかな足音がひびいた
 ....
水になろうとするように
魚が魚のかたちで泳いでいる
そんな潮溜まりでは
生きものの群れがまばゆいという


空を仰ぐひとは
吐息ほどの
祈りの水を浮力にかえようとする
浮いては沈む
 ....
秋の空気を感じたら
僕の中に君

お月様に吸いこまれそうになるときのあの感じがして
僕は
今すぐ君のそばにいきたい

不思議な夜の空に
ココロをとかして
君のとなりで ひざをかかえる ....
傷跡を残しさえしなければ
君が咬むことさえ許せるのに
いつまでも肌に蘇る感触が
耐えがたい苦痛となって僕を襲う
その瞬間は何も気づかないのに
後になってそれははっきりと現われる
あまりに一 ....
まっ白いシーツが
かぜのように気まぐれに
ふっとためいきをついたとき
けずられたきみの脳は
まわりの景色に色をつける。

くりかえされる
ひかりのみえない毎日を
記憶から消し去り
ど ....
セミの声を追いかけて
見知らぬ森ん中
麦藁帽子のつば先は
南の方を指していた
虫かごん中はからっぽで
虫取り網を空高く
どんどん奥へと進んで行った

四方八方セミの声
どっちへ進めば ....
弟の所有する剃刀は艶かしく

夜毎風呂場で光っている



あなたが好んで着た服と お気に入りの携帯

それに似た 弟の剃刀

赤と銀の大胆で男性的なデザインを持つ

弟の剃刀 ....
遠くには浮かぶ朱色
それに染まる無垢の白
太陽は目を閉じて
月はまだ眠りの中に

始まることは辛く
終わることは切なく、寂しい
揺らぐ夕映えに金色に
儚く日々を追う

いつか、泳ぐ ....
萩ノ茶屋駅は高架の上にある
連日の猛暑の記録を続ける午後3時
南海特急の銀の窓に太陽の光が反射して、見上げると
空にはほとんど雲がない

パチンコ屋の自動扉がとつぜんに開く
冷やりとした空 ....
階段をのぼる足音の
海をさかのぼる
波音が今
わたしの深い
大陸棚に
ぶつかる音がして
なにも見つからない

ちいさく
広がるだけの星が
こぼれる秋
虫の声が燃えている

理 ....
真下に拡がる海原は
厳しく削られた岩の入江を包み、
とうに半世紀を過ぎた
今しも汽笛の鳴る港へと
煌めく{ルビ漣=さざなみ}を寄せて

夏の賑わいが恋人達とともに
古い桟橋を大きく揺らし ....
 Quartz
 震えて
 終わりと
 始まりのないものを
 区切っていく
 切り刻んで
 数をあてる
 なにものとも
 名づけられない筈の
 私より薄くて
 鉄も
 昼夜をも含 ....
ひばりが鳴いている
ゆっくり世界が侵食され
何かが弾けて
色が交錯する
ひばりが落下する
待ち望んだ世界は
こんなにも未熟で柔らかい
捨てられた忘却
ひばりが囀る
縁によって
木立 ....
あるメロディーを聴いた
けたたましい騒音の中から

あるメロディーを聴いた
さかまく日々の雑音の中から


街に集まった人びとは
メロディーに合わせて歌を歌った
どんなに綺麗 ....
感情が泡の様に生起する
産まれては消え、消えてはまた気まぐれに現れる
胡蝶が視た夢の様に儚い現実
ある時絶対だと信じた世界の認識は
すぐに別の大きな波に浚われ、記憶の深淵にゆっくりと沈み込んで ....
皿をかさねる
どんな料理でも
皿が汚れる

皿をかさねる
指先に祈りを込めて
汚れを落とす

蒸気があがる
床下に壁の中に
張り巡らされた水道管から

私は皿 ....
ぼくらは ずっと待っていた
ぼくらの町へ 乾いた貿易風が吹く季節を
帆をぱんぱんに張り 胸板の厚い奴らが
また 町を訪れる春の季節を

むすめどもばかりか 近所の後家や亭主持ちすら
こころ ....
きみと違ったゆめをみた。
かなしくて、せつなくて、なきそうだったけど
(あはは、とわらって ぎこちない口角)

あたしたちのみた夢は、
こんなにもうすぎたなくて、さきのミエナイ霧 ....
水の本を開く
文字は流れ出し
意味は溢れ出し
あとには
水の思想だけがのこる
川によってはこばれ
人びとの喉をうるおしながら
水の暗喩が偏在する
その波の繰り返し
晴天と雨天の交替
 ....
足音の沈む
その、一瞬のあとに
居眠り運転の波は
名残を
綺麗に拐ってしまった
 
笑い声が響く
潮風の中に
私が産み落とした何かは
もう、息を潜めている
 
 
渇き始めた城 ....
ジャンプして
空の高さをめざしていた
虫たちの翅が透明になった


さみしいね
ぼくたちの夏が行ってしまうね


とうとう本も読まず
砂だらけの栞を挿んだままで
ぼくたちはまた
 ....
疲れた僕は 木陰で休んでいる
幹に 蝉の抜け殻
とても静かに
何年もそこに在りつづけているかのよう

しばらくして
ふと気がついた

だまって
いる

その少し上にも
またそ ....
ゾウが支える世界の右で
小さく小さく座り込む

静かに赤い太陽が
ゾウが支える地面の下に
ゆっくりゆっくり、潜ってく

ゾウが支える世界の右で
夕日と虚無を眺めます


 ....
かいちゃんの宝物
それはおしゃぶり
生後2ヶ月の頃から
いつもそばにいてくれた大事な友達

君さえいれば
かいちゃんはいつもご機嫌
夜もぐっすり眠ってくれるし
ママは正直大分君に助けら ....
 
するする
溶け出すように
きっといま
ぼくは
終わろうとしている
 
夜と朝の
この狭間で
ぼくは
ほどけて
 
明日はまた
違う僕が
笑って
きらきらを
なでてる ....
目は絶え間なく
開いているように見えた
拡がっていく穴に
ほどこす手をもたない
皆が
からすだ

羽がわずかに散る
つぎつぎと首を伸ばし
祈るようにくちばしを
鳴らした
雨の音だ ....
   積乱雲を夕刻に照らし
   今日の終わりの貌
   南南東に流れてゆく
   身代わりの月は
   時々かすみ
   雲よりも遠くで
   私を笑っている

またたく稲妻が呼ぶ
 ....
一行が零れてきそうな
静けさに
眠りなさい と
夜は耳元でささやく

白い羽を揺らす誘惑に
応えようとする肉体
沼地の底に落とされるかもしれない
そんな不安は
片顔隠した月が
煙草 ....
 散骨

はらはらと
ちりゆく骨のかけらが
潮騒にくるまれて白波に落つ
よどむ青、解けていく白

満ちてくる月の海
素足が冷たさに触れて
あヽなんと夜の海は
こんなにも音が無いのか ....
誰も見えない丘の上で
声をだす
すっと、染みる


私しか居ない
きっと私しか生きてない


そう思って声を出す
芝生の緑の、その中の細胞まで届く


嗚呼きっと
私の手 ....
石瀬琳々さんの自由詩おすすめリスト(3660)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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かたわらに魚のかなしみ- yo-yo自由詩14*07-8-31
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くうふうりん- たりぽん ...自由詩11*07-8-22
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