すべてのおすすめ
小春日和もうれしいものだが
一週間も続いた曇天が
フェードインする
梅雨の晴れ間もひとしおである
しらはえが光のやさしさを
....
いつのまにか入日は焼け落ちていた
にびいろのざわめきとしじまが
霊気のたもとでからみあいながら
青い春の痕跡も堕ちていった
仰向けで腕組みしている「時間 ....
いつの日にかめぐりあいたい
半生のうちで別れたひとたちと
春の朝なら花園のなかで
夏の昼間なら木漏れ日のしたで
秋のゆうべなら紅葉のしげみで
冬の夜中なら街灯のかたわらで
....
落日が千手観音となって
丘のひだをまさぐっている
きょうはどんな日だったのか
と いわんばかりに
雑木林のそよぎは「時」が駆ける
....
(眠れぬ夜に向って)
おもいだせない
やまぶきいろのepigram
メモしておけばよかった
でも期待しよう
いつか浮上するんだと
ときいろのバルーンが
念ずれ ....
わびしい丘はひだのはずれから
パノラマもなくプロムナードを伸ばしています
やまぶきいろのかぜに撫でられ
ときいろの日差しになぐさめられて
....
生まれ故郷の空からながれてきた
いとおしい猫背の千切れ雲
まさしく透明な四次元の放物線もまた
こうしたかぜとひかりのなかで
あの最果て ....
寒冷にじっと耐えていた
庭の裸木たちだが
その梢にはもうみどりの点灯がひそかに
そして
....
火のついたこえが跳び跳ねている
たそがれどきの小広場
もう そこには老残が共有できる余地はない
にびいろのひかりだけをひきずる孤高も
....
埃っぽい雑木林のうえで
高圧線がけだるそうにたるんでいる
(感傷に曇ったまなざし?)
しっとりとせまる落日のなかで
くまどられた丘がうずくまっている
(運命の冷遇?)
宵やみが深ま ....