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生きていることを楽しもうと、生きてみる。
すると呼吸がよそ行きの顔をする。夕飯が腸のなかで踊りをおどる。心臓がメトロノームになる。
段々、生きているだけで満たされていく自分が浮き彫りにな ....
森がありました。
そこでは陽もたいそう愉快そうでした。

何処からか陽気な小人が三人やって来て、素敵な小屋を建てました。そこで三人一緒に暮らし始めたのです。

ある嵐の日のことです。森に雷が ....
さかなでした
嘗てわれわれは
暗やみでひしと絡みあう一対の魚でした

今では
そのさかなをたべて暮らします

はい
時が経てば
青天井の惑星というわけです

分かっています
 ....
船べりから身を乗り出した声帯は
のりしろを喪くした

カーペットにくっついた星屑
コロコロで綺麗にしたら
見たこともない骨片が紛れていた

とり散らかっていても
六芒星を宙に描く

 ....
{ルビ摘=つ}んできて悔いてももとの土の空

戸惑いがほどよくとけて音と雨

分からぬといったら分かる火の火の粉

たゆたって鯨の{ルビ背中=せな}に厭離穢土

大の字の伽藍のような太 ....
星一つ有れば無月に山の影

一輪の菊のうなじに蝶の風

薄闇にそっと放って小春虫

石一つ置いて流星待つこ宵

クレヨンに水色無くて{ルビ泪=なみだ}色

さっぱりとした塩味の森の ....
それは
樋を伝いおちる雨水でたりるのか
集まった微細な水蒸気が露として結ばれるそのことでたりるのか
全開にした蛇口から無制限に流れでる水道水でたりるのか
海の容積でたりるのか

涙 ....
遠くで
どこかで
風が吹いている

耳たぶをさわりながら
少し冷静でいよう

三つ葉のクローバーを
親指と人差し指のあいだで
やさしくしよう

生きている
だけで
何かをよご ....
{引用=脳に落ちました

今に
至ります

そういう蛙は
手のひらの吸着力は
詩魂で濡らす
井戸の縦長は
哲理の電解質です

雷が直下型に
地球のコアへ落すれば
炭化した蛙 ....
色んなものへと
いきとどかぬ途中では
一人のできることなんて
川沿いに歩く
ことに似ている

タンポポは地面が好き
ごめん
しか知らない

訳せない生姜紅茶の味
掘り起こし
川 ....
なにも
いらない

なににも
ならない

ひじょうに肩がこる
欲得のかげは
うすい

ぜんぶの詩が
じつは
ローカロイド宝石

個人的ななにかを誤読し
あとは
愛する ....
激しい睡魔のおく目覚めろという地母神がいる
くしゃりとした醜い顔の小ぶりの神様だ

かつて山男だった冬
或いは漁師だった春があった
その時のお前は詩など一篇も書かずまた読まず居た
薮睨みの ....
{引用=この先もこれまでもみな猫の{ルビ洞毛=ひげ}※}

望むでも{ルビ希=ねが}うでもなく雲の蝉


尻取りをしたい宇宙の尻尾まで


雲ひとつぽっちゃり浮かんで{ルビ嗤=わら}わ ....
{引用=コオロギ

ぼくという
幼子がいなくなっても
コオロギたち
しばらくは まだ
地球に
いるのですか



音たち

しずかと思われても
時計 ....
にくしみは越えねばならぬインゲンの{ルビ蔕=へた}取りながら{ルビ黄昏=く}れるキッチン


人参の{ルビ頭=こうべ}を九谷へ救いだし霧吹きかけて待つ朝焼け


獲れたての茄子とならんでふ ....
{引用=松本へ行く道すがら、ルート19号のダム湖を取り巻く緩やかなカーブに沿って、ぼくは軽自動車を走らせていた。流しっぱなしのYouTubeからは尾崎豊の『15の夜』が流れ出す。なんてこった。またなん .... ここに記すことは
僅かばかりの蓄財の子への法的な譲渡に関するいくつかのことがら
そしてその他言い尽くせぬ様々の経緯、背景、心境を集約し遺そうとする意思
その意思はギリギリまでに削ぎ落とされ、真実 ....
だいぶ昔の事だけど給料日

いろんな支払いをして残った6974円を握りしめて帰ったね

いつの間にか7000円の大台へと脳内補正がかかっていたっけ

君には言わないこの7000円で、ぼくは ....
AB(なかほど)さんの道草次郎さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
4.23メモ- 道草次郎散文(批評 ...8*21-4-23
メルヒェン- 道草次郎散文(批評 ...421-4-15
宝石の星にて- 道草次郎自由詩321-4-15
星の船- 道草次郎自由詩3*21-1-4
逆鱗と無縫- 道草次郎俳句2*20-11-20
比喩と幻想- 道草次郎俳句2*20-11-20
無言の- 道草次郎自由詩220-11-20
そこへ行きたい- 道草次郎自由詩720-11-20
漁火と自愛- 道草次郎自由詩220-11-19
帰り路- 道草次郎自由詩420-11-18
鉱夫- 道草次郎自由詩420-11-15
俳諧となり得ぬひずみの詩- 道草次郎自由詩2*20-9-24
猫のひげ- 道草次郎川柳3*20-8-30
抽斗の中のメモのきれはし- 道草次郎自由詩2*20-8-16
べじたぶる短歌- 道草次郎短歌2*20-8-7
ルート19号の幻想- 道草次郎散文(批評 ...6*20-7-20
エゴイズムを超えるために書かねばならなかった詩- 道草次郎自由詩420-7-17
給料日- 道草次郎自由詩320-7-2

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