いつかあの焼き鳥屋で推定Fカップの
馬野ミキ

席について君はコートを脱いでハンガーにかけていた
ピチッとしたニットセーターをきみのおっぱいがここにちゃんと存在していますといった感じで押し出している感が

暴力的で

無言ですべてを伝え

ずっとこの瞬間が続けばいいのにな・・



君は僕の顔を見る
人と人として
俺がこれから喋ることはこれから全て
あの暴力とすべてに及ばない
そんなことを考えながらお通しを見つめた

ビールを頼みお互いの落とし所を探り会話をする
きみは俺によく質問したね
俺は自分の喋る言葉がすべて君にかなわないと思い知らされている
きみは俺にビールをついでくれた
その時少しおっぱいが揺れたような氣がする
0,1秒くらいは見つめていいはずだ神様
ねえ、きみ こんなに俺に良くしてくれる人は最近ないよ

駅の改札まで送ってキスをした
そんなにキスが好きなの?と君は言った
きみ、彼氏いたのにね
一発やりたいとかはあまり俺は思わない
一生一緒にいたいと思うのだ

次の日俺はメールで結婚を申し込んだ
10通くらい送り、留守電にもメッセージを吹き込んだ
それから君とは会っていない。


自由詩 いつかあの焼き鳥屋で推定Fカップの Copyright 馬野ミキ 2014-01-28 05:05:59
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