雲ひとつない空
地上ですら風が強い
空ではきっと誰も立っていられない
日陰の空気は金属のつめたさで
無防備になり始めた肌を冷やす
落ちぶれた冬の狂いかけた残酷
昼休みに弁当を
窓 ....
歪みを補正しようと
身震いした球体の表層に付着した
病原体のような存在が
界面活性剤に流され
漂う芥となり
大洋に流れ出す時
芥に染み付いた
悲しみと喜びと
誇りと落胆と
憎悪と ....
めったに喋らない叔父さんが神さまのまえでの作法を教えてくれた
神社にはいるときは一礼せなあかんのや、
帽子はとらなあかん、叔父さんもジャケットぬぐさかいにな、
神社は真ん中歩いたらあ ....
宵の湖のように
月は私を置き去りにします
波紋をなくして
冷たくなったころ
私を再生しましょう
この肌が赤みを帯びて
名前を紡ぐくちびる
震える睫毛の滴よ
私はあなたを呼びます
たっ ....
昔に書いた詩を読み返してみる
いつのまにか、すごい量を書いていた
わー・・・はずかしい
いつかこの詩も、こそばゆくなる時がくるのだろうか
あぁ、この頃はあの人のことが好 ....
・・・・・・・・・・・・・・・・私は、
最近ずっと消えていたのですが、
久しぶりに自分の立ち位置に戻ってみると、
随分と景色が変わっていてとても驚きました
私がいなくても、 ....
今日も誰かが、誰かのために汗を流している
今日も誰かが、誰かのために涙を流している
今日も誰かが、誰かのために一生懸命生きている
上っ面だけじゃなくて、心から
生きてい ....
あなた
わるいけど
わたしあなたを
たべちゃった
きづいていないだろうけど
ほら、
あしのおやゆびのつめのさき
ないでしょう?
へいじつのひるまって
さみしいから
あな ....
気になる
と いうことは
まだ
心 が
残っている と
いうことなのだろうか
深夜まで
足跡を読む
理解しきれない
文字たち
脳裏に残る
モノクロの横顔
....
線路脇に
薄紫の花が群れ咲く
春はこういうところから
姿を見せる
和らぐ風に揺れ
待ちかねた日を浴びている
「我等この花以上に何を知るというのか?」
花以上でもなく ....
煮干しなみにひからびたゴミ人生
今日もその場を生き抜く為だけの仕事
でも、好きで始めた仕事だから文句は言えない
ああ、それにしても
全ては絶望している
街も
鳥も
....
虹の裏には
雨雲があり
雲の裏には
空があり
空の裏には
宇宙がある
その先は知らない
昨日の表には
今日があり
今日の表には
明日がある
その先は知 ....
遅すぎた雪は
後から追ってきた 雨に溶かされて
もう 降らない
でも 雪は
きみが大切に育てた
色とりどりの花たちを 皆殺しにしていった
夕時雨に
垂れた 白い涙 啜って
重く ....
つばめはこんなに
力強く鳴くんだっけか
君はこれはきこえるのかと問う
返事もせずにいた私
小さな小さなからだのつばめ
遠い場所からきたつばめ
おまえに今がわかるのか
もっと小声で鳴け ....
)黒い大きな瞳が笑う
滴りおちる (汗
軟体動物のように腰をくねらせるのは
生き物の快楽を知っている証拠
歪んで照明に輝いたのは
僕の影じゃなかった
)隠せば
隠す ....
眠りによりそう
咲きおくれた百合の白い想い
写真のなかにおさまったあなたは、
昔見せた笑顔のままで
私をみつめる
じゅうぶんに苦しんだのですから
もう休んでもよいのです
生き ....
春がやって来たということを人づてに聞いた
おかしいな
僕のところにはやって来ないみたい
棚が倒れて割れた窓ガラスや試験管
フラスコやビーカーが床に散乱している
海水に浸された真綿が入るシャーレが傾いて静まっている
実験室の椅子にすわるかれの顔をおぼえていない
....
きみは外向的に怯えている
僕は内向的に震えている
教室は熱気に包まれる
心細い子供は
口に出さない
舞子、纏足…
文化は素直な
その醜さを隠し持つ
先生は正しく伝えてくださ ....
ひとり風呂場で
する自慰は
この上ない秘め事の
味がする
あまり長いと
両親が
きっと疑いの
目を向ける
「ああ
JBC69(神保町シックスティナイン)
の芳賀翔子ちゃんよ ....
何が出来るか分からない と言う人がいる
自分が支援したって知れてる と言う人がいる
パフォーマンスになると言い あえて義援金を控える人もいる
僕もそうだった
偽善だの 偽善の善 ....
やおちょうが
ゆるされた
ふるきよきじだいが
ひていされ
ものはこわされ
ながされて
のこされた
きおくで
かきはじめる
眠い
眠い
とろとろと
こんな時
脳は
あちら の
世界と
相談をしている
残酷なのに
血の赤が見えない
モノクロームな夢ばかり
見続ける
都下の森 ....
唇は ほどよく濡れ
指先は ぬくもりを感じ
果ては 穏やかな吐息
禿頭にパンチパーマが生えてきたような
夜の街路樹に仄見える青葉は外灯にてらされて
現実世界にうまれた幽霊のようだった
コンビニは看板を消していて
さっき接待に使った天然ふぐ屋も ....
大阪の吹田あたりで渋滞に巻き込まれたため、1時間半ほど低速を余儀なくされる。面倒なので高速に乗らなければよかったと思う。加西パーキングで500円のたこ焼きを食べるが、店員が女子高生のような3人組でや ....
わたしは、ぬけがらです
わたしの中身は かつて鳥篭に押し込み、鍵をかけ、どこかへやってしまった
だから、わたしは ぬけがらです
今日も わたしはわたしの存在理由をさがして ....
うららかな日和の空を
しっとりと羽化した蝶は飛び去ってゆく
音も無く今の所
無音を聴いて浮彫にする
みずからの姿を
飛び去ったそよ風に映す
風光る風の色
沈黙の兆しは遠雷 ....
皮を剥いて洗おう
アソコが臭わないように
思い出す
夏の日
3日風呂に入らなかった朝
皮を剥いて洗おう
汚れが残らないように
思い出す
夏の日
イカ臭かった夜
悲しみは皮の裏に ....
花に言葉をあてはめて
託すその指を
可憐というのでしょうか
遠くをみつめる少女の
瞳がなにを映してるかを
案じた老女はひそかに
流した 海へ涙を
魚になって
泡になって
泣い ....
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