朝おきてお布団から見る天井は
思うより遠くて広い
へー てなる
たまにしか見ないし
忘れちゃうのか
年に数回
へー てなる
そんな朝は
年間ベスト何位かの良い朝なんだと思う
雑草のように頭から抜いて
ポイッと投げた
地中に残された根のことも
若葉に齧り付いていたアダム氏のことも
考えず
太陽は影
月は見ぬフリ
少年少女は夢の中
2階の自室の窓を通して
....
今朝
東の空に羊雲がびっしりと
ヒツジたち
みんな揃ってどこへ行くのか
出勤すると社員証を提示する守衛室前に
片足を付け根から轢かれた状態で居る
路上の 蛙
目を ....
底浅の透き通った水の流れが
昨日の雨で嵩を増して随分と濁っていた
川端に立ってバスを待ちながら
ぼくは水面に映った岸辺の草を見ていた
それはゆらゆらと揺れながら
黄土色の画布に黒く染みていた ....
壮麗な科学技術の夜明けまえ
ボクとあなたが苺の関係だったということ
そのことが不可解な生き方に付加価値を付けてボクの証明につながり
つなぎ合わせのリボンを引きちぎる獣たちの姿を予見し ....
ほこり
砂粒
いとくず
羽毛
ライ麦パンのかけら
消しゴムのかす
書き損じた紙くず
こぼしたミルクの薄い被膜
三日月の形の爪
開くことなく死んだシンビジウムの黄色の蕾
裁縫の針の銀 ....
○「春がまた巡ってきた」
梅の花が咲き
鴬が鳴き
桜の花が咲く
春が
また巡ってきた
春は
別れのとき
出会いのとき
悲喜こもごもの春が
また巡ってきた
僕も七十回目の春が巡 ....
数年前に施行された
ロボット機会均等法により
ぼくの職場にもとうとう
アンドロイドが一人配属されてきた
(伊藤です…)
自己紹介もそこそこに
早速仕事に取り掛かる伊藤さん
マサチューセッ ....
朝の光に華やかな
紅梅の花の群れ、流れて揺れて
意識、うっとりあけてひらき
紅の点描、今や無数無限
朝の光彩を闊達に浴び
光景に溶け入るわたしが居る
二月は冷たい熱をまとった光
包まれた小枝は銀色の針金
青々とした空に刺さっている
そして導かれて小さな蕾がこの世に顔を出すだろう
優しかった過去の手を想う
手も語ることはないけれど
私 ....
月がゆらりと舞い上った
色染める今宵十六夜の月
東山に
恋をしたのか
傾いてゆうらりと動き出す
あてどなく ああ
僕の月よ何処へ
さまよいゆくのか ....
柘榴をお目当てにやってくるヒタキは
ながら、の達人
羽ばたきながら実をついばむ
秋を経て
冬へと持ち越され
艶を無くし
死んだようになったその実は
つつかれて
したたるようなルビー色の ....
冬の滑り台は
凍ってしまって
子どもたちの
渋滞が起きている
春になると
一斉に放流されるチャイムで
淀みなく帰路に着く
足がたくさん生えてくる
(きみがいいと言うのなら
(もう ....
○「悩みのもと」
登山は己の弱さを知らしめる
坐禅もそうである
結局悩みのもとは
己にあるのである
己の弱さにあるのである
○「悩み」
何を悩んでいるかで
己がわかる
ほんとに贅 ....
夜は
好きという、
人は
嫌いだな。
いつも同じ。
夜は、
太陽が
無いじゃないか?
みあげると
たとえば真っ白な清潔ぶった
満月なんか
あってもね ....
夜は
好きだな
生まれ育った田舎町の
みあげると
こぼれ落ちそうに瞬いている
満天の星たちの
清らな想い出とか
とある大きな街の
猥雑で
酔っ払いでいっぱいの
たむ ....
カップ麺に熱湯注いで待つあなたの
お耳を拝借できますのなら
こそっと お話してみたい
京都駅から地下鉄に乗り四条駅で降りて
阪急電車に乗り換えます
地下鉄の改札を出た駅構内に ....
深夜から勤務の節分は
その年幾度目だったろう
もう分かっていた七時過ぎの休憩
だから持ってきていた
サッポロ一番味噌ラーメン
休憩室のガスコンロでぐつぐつ
さて、からだも ....
僕の瞳にはオレンジだけど
君の目には何色なのか
そよぐオレンジの群れに
君はお尻を向けて移動中
ちょうど僕の胸の高さに居て
翅を広げる
胸部と腹部の背中がはっきり
見 ....
私の名は飽食
私の腹は今日もはち切れんばかりです
昨日は沈んだ色のアジフライを食べ
明るいチョコのラムの香りを味わいました
明日ザクロの黒い輪郭をねぶり
たぶんそれから薄いコーヒーを飲むので ....
「星ころし」
悲しいことがあると
星を見ていた
お姉ちゃんは夜に泣く
一番小さな星を探していって
順番にころしていた
悲しいことが多すぎて
埋葬された星の数は
あと一つで百になる
....
つやつやの犬はコンビニの手前の曲がり角にいる。もちろん曲がり角に建っている家で飼われている、という意味だ。朝はカーテンの隙間から外を覗っていたりする。50代くらいの男性に連れられて散歩する姿も ....
ラッシュアワーを過ぎて車輌には
まばらな乗客
停車したその駅では誰も席を立たない
低い土手が迫る人影ないホーム
竹の混ざった雑木が金網で仕切られていて
絶え間無し 葉を落とし ....
おやすみ
の水面に素足を浸して
拡がる波紋は
冬の岸辺に
触れるのでしょうか
淋しい女のかたちで
立ち枯れる両脚は
白い冬に
駆けだした素足を追う
夜の終わりには
うなだれた星座が ....
入場券だけ一枚買って
立ち入ってみたプラットホーム
あなたが好きな場所だと
教えてくれた
京都駅の新幹線のプラットホーム
鉄道駅でもここにいる
人たちの雰囲気、
....
冬の明け方は
張りつめた
無数のピアノ線が
地面と空を繋いでおり
知らずに触れてしまうと
冬の心音を奏でてしまう
透明な波のように
冬の涯てには
凍りついた楽章が打ち寄せる
夜が明け ....
朝に、
流動する微細に
粘りつく
巨大な
極彩色の
おもちゃ箱
ひっくり返す
アパートの部屋、外に出れば
無意味の大河流れ
時間を引き裂き響かせ
そらはあいかわ ....
今日は僕の誕生日だ
僕はかなり以前から
自分の年には違和感を感じてきた
近頃その違和感がひどくなってきている
僕はいつの間に
こんなに年を取ったのだろうと思う
「誕生日おめでとう!」
と ....
冬に一度だけ訪れる夏
ぬいぐるみを窓の外に向ける
雨だったから誰も気付かない
坊主よりも優しく
木魚を食むネコ
水の出ない蛇口
庭の雪の珈琲
あなたは消える蝶々を私にくれた
....
水を得た夜空です
夜には澄んだ真水がある
手をのばして
触れようとすると
逃げてしまうんだね
小さな星に隠れた
君の息づかいを聴いていると
とても静かな胸の内では
真水が溢れてくる
....
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