自分を殺し
自分の死体を
自分で捨てにゆく
光も闇もない
密かな墓所へ
自分を捨てにゆく
人目を逃れて
死体を隠して
何くわぬ顔をして
死はもとより
生すら
なか ....
夜の遠くから
僕を引き寄せる引力が
静かなおしゃべりのようで
ひとりぼっちの空に誘い出す
誰もいないはずの
夜の遠くへ
メッセージを僕は返信している
夜の遠くから
ほんのりと吹 ....
夏に実った果実は
その夏が暑ければ暑いほど
甘く、またみずみずしい
だからたくさんの輝く甲虫たちは
夏の果実に鉤爪を食い込ませて取り付く
夏の果実がとりわけ腐りやすいのはそういったわけで ....
?
百年の時が流れても
緑におおわれる事のない
荒れ果てた灰色の大地
小石まじりの砂が
地表に渦を巻いていく
叩きつける雨
照りつける太陽
数え切れない夜と昼が
淡々と ....
暖かい春を終えて苦しい夏が来て、もう残暑になってしまって
あの町もこの街も西日のまぶしさなんて陰に隠れてしまって
ああお終いなんだなと悟るよ
穴が開いたみたいに寂しかったけど
ひんやりとした日 ....
言葉を
影に埋めて
やがて歩くだろう
さっき来た道を
あたたかい
心から漏れる
音、ひとつ
ただひとつ抱いて
本当な ....
戻れそうで、戻れない
記憶をたどる
指のさきに、夏の
光があった。
光は
しずくとなって、
虹色の、かげろうをつくった。
ゆらめいて
いのちのかたち。
輝いて
一瞬を生きて ....
みじかく、強めの雨がふる。もうやんだかなと思えばまた降り出し、まだ降っているかなとおもえばもうやんでいる。そんな調子で。
ぼうっとして、すこしずつ痩せたり、太ったり、食べたりしている。
子 ....
壊れたヤドカリが階段を上る
その先には二階があるだけなのに
暑いと感じる人は、暑い、と言う
今日という退屈な一日
下駄屋のおじいさんが亡くなった
母を斎場まで車で送った
一時間 ....
ファッションを買いに来たのではない
笑いを買いに来たのだ
一週間も笑わないと
一日の神経の隅々まで偏屈になる
笑いを売る店が
このデパートの奥まったところにある
電話売りはしないから
....
血管まみれのアパートに愛は血はあるのかい
囁けば、
コンクリが軋む
.
今日は蝉の死骸を三個みっけた
昨日は四個
おとついはニ個
夏が終わるよ、
蝉がなく
羽をむ ....
私に見えるのは青い空です
むかしむかしのお話で真っ白な山神の鹿が
かわそうな猟師に撃たれて死ぬ時に
倒れながら片目で仰いだその空です
そうしてさいごには
真っ白な鹿も猟師も病気の娘も
帰っ ....
ソーダ水の温度に惑わされて
汗ばむ景色をよじのぼる
お元気ですか、夏
遠い背中に
あなたと名付けた
ひとのかたちを追って
「おはよう」を
言いそびれると
教科書の中で殺され ....
真昼の太陽が照りつける小さな公園で炭酸がすっかり抜けてあまいだけになったぬるいコーラを地雷処理班の様な真剣な表情で飲みほしたきみはぼくの伸びすぎた不精髭に眉をしかめて公衆トイレに走って行った、きみ ....
アフリカの大地に曙光がおとずれた朝
遥かなるネグロイドの神が大地にいのちをあたえ
僕たちの元初の曾祖母がおごそかに懐胎して
DNAの長いながい旅が始まった
ユーラシアに流れ出た ....
夏休みを、なんとか、
2日取って、
土日とくっつけて、
4連休の、二泊三日で、
軽井沢へ行った。
彼女と行った。
新幹線で行ったの。
たった1時間でつくのさ。
なんだかわか ....
どこにでもあるようなタイトルを拾ってきた
長い暑さが続いた後だから
とても新鮮に思えた
四方に耳が広がって
飛び散る地面から音を拾い集めてくると
単調さに紛れて
複雑な雑念が洗い流 ....
あっ
風の軋む音がします
※
母となれなかった女の子供が母となる
子を宿せば母になれる
そんな容易いものではなくて
幼子の抱く古びた操り人形のように
いつのまに ....
どこかで小型犬が吠えている
真夏なのに帽子を被った女性の人が
オレンジ色の自動車を運転している
ガソリンは昨日より一リットルあたり二円安い
空は曇っている、天気予報士がしゃべったと ....
膝の上の猫
まるで愛おしい生き物でも見るような目で
わたしを見てにゃーと鳴くの
通り雨降る、夏の午後
その視線を
すり寄ってくる体温を
振り払いたくてそっぽを向いた
うっとう ....
光に生まれ変わって
ほしになるの
熱に生まれ変わって
よるをつくるの
爪に生まれ変わって
そらをひっかいて
虫に生まれ変わって
つちをたべるの
rinnne
あなたに ....
台所に珍しいカボチャの種がある
ひょっとして奇形が生まれるかも知れないと
そっとかばんに隠して、畑に撒いてやる
その畑はあまりにも荒れていた。
このままでは芽が出ない
「芽が ....
小さな人は
蛇口を見上げてみている
透き通った水を
それよりもきらきらした瞳で
私は
流れる水を下がる視線でみていた
キット違う
その世界を知りたいけれど
なぜか小さな人の ....
夕陽のみえる小さな丘には草が生い茂り
一日の終わりは黙ったままで座ってた
さっちゃんはスカートを抱えて後ろ向き
太郎は三つ葉をひとつ、ふたつとちぎりながら
ぼくは寝そべったまま消えか ....
「美しい日本の私」
とでも空にコピーを一本書き込みたくなる
山村の清流でせせらぎに
耳を澄ませながら
いじったタバコを一服
僕はぼんやりと山並みを眺めながら
隣から立ち上る
まるい煙 ....
雨にぬられて
寒くて凍えて
目隠しをする
行く先は何処
お腹は減り
眠くなり
寂しくて
暗くなり
マッチをすり
暖を取る
身の破滅を感じる時
誰も味方してくれない。
....
バカは場数を踏まないと直らない
本当のバカはずっと踏み続ける
バカには二つあるんだと
バカなことをしていたオレに
父は言っていた
オレは仕事バカの父に
バカは三つある
三つ目はバカを ....
コンビニで二つあるレジの一つで順番を待っていた
丁度私が並んでいた方じゃない方が空いた時
オヤジが割り込んできた
「先並んでたんで」
そう言って私はレジに商品を置いた
そしたら
「ちっ ....
俺はコーヒー嫌いなんだ
特に空腹時に飲むと
気持ち悪くなるんだ
そんな俺は
コーヒーショップに行っても
抹茶フロートを飲んでるんだぜ
笑ってんじゃねえよ
大体コーヒーってタイの女性に
....
そのことばをぼくは
騒ぎ立てる人々のただ中で聞いた
underworldは時間を小刻みに
おしころした感情の無感情
そんな音で刻んで
一拍一拍に
いわゆる時間は切り分けられ ....
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