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あの娘が出て行って一人取り残された僕
スポンジケーキの星が天井にぶらさがっている
悲しみのレールを音もなくビールの泡が走る
だからといって握り締めた携帯電話には雑草が生い茂るだけで何も歌わない
....
アルコール漬けの脳髄が
ひとつ
秋の夕空に浮かんでいる
夏空の四隅に黒い塊
そこからスルスルと四本の手が伸びてきて
かわりばんこに僕の首を絞める
だから僕は苦しい
あの{ルビ娘=こ}も僕のことが嫌いだってさ
夏の原形質が撒き散らされる
鳥たちは水晶の葉裏をもったまぶしい植物を運んでくる
虹が永遠の時を宇宙の襞に刻み付け
人はみな消え去る
生ゴミみたいな愛
夜にめりこんだボードレールのはげ頭
雨音は強くなるばかり
春の夜 なまあたたかいベージュ色の空気がよどんでいる
デパートの遥か上空では昨日死んだキャバクラ嬢が踊り
孤独な酔っ払いは朝まで電柱と死闘をくりひろげる
なにも輝いていないしすべては腐敗していく ....
飲み会の帰り道 二人きりになったとき
きみは突然腕を組んで僕に寄り添ってきたね
そのおっきなおっぱいが肘に当たっていたよ
とってもいいにおいもしたよ
きみがあまりにセクシーでかわいくて
僕は ....
まだ見ぬ透明な恋人よ
今日ぼくは春の雑踏のなか君の足跡を見つけた
春がやって来たということを人づてに聞いた
おかしいな
僕のところにはやって来ないみたい