意識はふくらみ 肉体から浮き上る
こどもの手に握られた風船みたいに
実体のない 軽すぎるガスで ぱんぱんになった
自我――今にも破裂しそう(でなかなか破裂しない)
が 明後日の風に弄られる
 ....
内堀通りを青山通りまで

皇居は暗くて見えないけれど

そんなに高くはない高層ビルの明かりが

なんだかとても優しい夜


自分を傷つけたら追いかけないで済む

だから自分を傷つ ....
限られている時ならば、砂糖菓子で埋め尽くされてしまう
傘で防ぐことのできる散弾銃は、トリックオアトリートで飴を降らしてくれるおもちゃの銃に見えたから、そんなものに心臓を射抜かれたぼくは、容赦なくシロ ....
かつての 誰にも言えなかった救いの手
公にしてはならない
あなたに迷惑が及ぶから
やましいところ何一つなくとも
どんなにか
わたしの心をさらさらと
さやかに流れる/流れ去らない
夜空のな ....
目をつぶると発作に襲われる

しかたがないからデパスを飲む

こんな苦しみのような不安に

誰もがさいなまれているのだとしたら

誰もが静かに降る雪のよう

誰もが深海のプランクト ....
静かだ
途方もなく
静かだ
一度脱出してしまったからには
後戻りはきかない
ただ僕は境界に立ち
純白の静けさに包まれている

全てが純白に沈んでいく
肉の痛みも魂の痛みも
全て、全 ....
ジョン・ケージのような一陣の風が
時折吹き抜ける早朝に
雨は既に止んでいた
誤算を重ねて扉が鳴る
別にゴジラがいるわけでもなかった
父と母が降りて来る
バナナを食べる父
私はバナナを決し ....
沼のような底だったと思う
金貨を無くしそれでも
…這い上がらねばと試行錯誤から、身包みを捨てた
沼地が枯れた。
死体が多くて餌には困らないと獣たちはいう
喚起に飲み干される時間ならば停止 ....
なるべく毎日 詩を書こうとして悪戦苦闘
思った時に 思ったことを
詩という形に落とし込めばいいんだって分かっているけど
実践するのは難しい
それでも私は詩を書くのが好き

私の感情は 薬の ....
老いてゆくこの身を
黄昏の空に
横たえている

怯えているのですか
夢みているのですか

たぶん
どちらも

闇は光を呑み込み
光りは闇を呑み込んで
絶望と希望くりかえす

 ....
止まない雨のせいで
人の心が落ちてく

深い水底に
ひとり

またひとり
ゆっくり沈んでいく

かかる電話は悲しい知らせ

孤独と孤独を結ぶ線のはずなのに
聞けばもっと孤独にな ....
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ....
ふかく息をすいこむ
落ち込んでいたこころが
いくらか楽になる
陽の光はとおいな
からだが冷たい
きえてしまいたいな
そう思うことがある
女々しいけど
しょうがない
よわいだけ
ひと ....
小刻みに震えながら重い足取りで進む俺
どこまでもリアルに灰色に広がる地平が
奇妙な高揚感を誘う
不意に吹き抜ける強風に
踊り出す手足はてんでばらばら
関節の軋む音 辺りに響き
俺は自分が薄 ....
お日様がどこにもいないような雨降りの日
私は体調を崩してベッドの中
看病してくれる人もなく
食事をする気にもなれなくて
1人静かに眠ることにする

子守歌のような雨音が
私を眠りの渦に巻 ....
ロバートは売れない小説家
それでも彼は諦めない
波乱万丈の人生が
彼を大人にしてしまった

ロバートは少々太り過ぎ
誰も指摘する人はいない
ざらざらの肌と黒い巻き毛
見栄えのする外見で ....
近ごろホテルも駅もコンビニも公園も
洋式便座が主流である
楽なのはよくわかるが
僕は見知らぬ多くの人たちの生尻と
スキンシップしたくはない
病気を持っている人がいるかもしれないと思うと
出 ....
この哀しみは

量子や光子いっぽ手前の

自然物の哀しみです

この場合

自然物には合成物もふくみます

この次元にからめとられた

あらゆる存在の哀しみだからです

観 ....
雨上がりの清い空に流れる雲の
感情の軋轢に砂糖をまぶして

二人小さく笑い合えれば
距離感にぱちぱち淡い火花が散って

求めて欲しい
求めていたい

どこまで意思疎通に出会っても
 ....
西成の夜を歩き
フラフラと飛田まで
どれくらい更けた頃か
ウイスキーの向こう
聞こえた気がする
大山のぶ代の叫び声
何処でもドヤ~
何だかなあオカマか
寝静まった動物園
小便臭いハル ....
わたしは虫けら
幻をつかむように
漂っている

憂いに暮れ 悲しみを懐く
終わりにしたいと呟く夕暮れ
陽は滲み落ちてゆく

わたしは抜け殻のよう
風に吹かれ飛んでゆく

頬杖ばか ....
雨降りの夜は哀しいな

悲しい記憶ばかり蘇り
こんなに暗い深夜をすっかり透き通らせ
ミシリとまたミシリと
疼き開いていく胸の響き

心を無数の雨滴が滑り落ち

雨降りの夜は哀しいな
 ....
渋谷での何度目かの面接
しかし 一日の中で
他にどんな変わったことがあったのだろう
気づいたら 思い出していた その 面接


私はこれからこの街でどう生きていくのだろう
しかし そ ....
此処が何処だろうが
誰が誰だろうが
私は私だ
宇宙を横切り
宇宙大に広がり
あらゆる処に点在する
在る処の私だ

人はもはや帰属先への執着を捨てていくだろう
人は自らを異邦人として見 ....
たとえば、
呼吸や瞬きひとつで
もろくくずれてゆくような
そんなあわい羽で
夜の輪郭をなぞってる
そんなかんじ

やわらかいものから
順繰りにおちてく
それは実り
まだあたたか ....
僕は、シンプルになりたかった。ひらがなになりたかった。
ひらがなになれたら、悩むことはないだろう。苦しむこともないだろう。
悩みはなやみに、苦しみはくるしみになって、隣の文字たちと混ざり合って ....
仕事をさぼって美術館
展示室をうろついていると
赤いワンピースの女がついて来る
立ち止り絵を眺める横で
ぼそぼそと蘊蓄を語るのだ
頼んでもいないのに不躾な
学芸員にしてはずいぶん
粗野で ....
ぼくの身に止まった蝶が

羽根をやすめることができる速度と

やわらかさで生きていく


だまされても理不尽に遭っても

戦争になっても

失意のときも得意のときも

その蝶 ....
いよいよ何かにならぬときが来て

期待していたような、羽も{ルビ角=つの}も爪も牙も生えなかった

自ら首を括った同い年の匂いが残る面接会場で
信楽狸とおじぎ福助と招き猫に
頭の先からつま ....
昼に蒸された夜の町あかり

花火のあとのような煙や雲

おまえはスーパーに駆け込むのか

ならばおれと食事に出掛けようよ


お祭りあとの夜道にひそむゆらゆら

降りもしない雨の ....
山人さんのおすすめリスト(5739)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
極めて人間的- ただのみ ...自由詩15*17-11-8
優しい東京- 吉岡ペペ ...自由詩717-11-8
人工甘味料着色料無添加- 西塔自由詩217-11-7
あなたに- もっぷ自由詩417-11-3
深海のプランクトン- 吉岡ペペ ...自由詩317-11-2
純白の発信- ひだかた ...自由詩417-11-2
早朝- 間村長自由詩1017-10-30
冬のアマゾン- ツノル自由詩8*17-10-29
詩作- 無限上昇 ...自由詩417-10-25
夕陽を見つめて- 星丘涙自由詩7+*17-10-22
光の回路- ガト自由詩9*17-10-19
白髪の朝- ただのみ ...自由詩14*17-10-18
冬が来るんだな- 星丘涙自由詩3*17-10-18
現夢〇荒野- ひだかた ...自由詩617-10-18
雨音の中で- 無限上昇 ...自由詩717-10-16
ロバート- 無限上昇 ...自由詩617-10-15
洋式便座- ホカチャ ...自由詩217-10-13
片方の道- 吉岡ペペ ...自由詩517-10-11
無題- ◇レキ自由詩4*17-10-7
界隈- tem8744自由詩2*17-9-30
空しい- 星丘涙自由詩2*17-9-28
雨降りの夜- ひだかた ...自由詩417-9-28
渋谷の歩道橋- 番田 自由詩117-9-28
此処という場所〇私という人- ひだかた ...自由詩6*17-9-14
SPEAR- むぎのよ ...自由詩13*17-9-11
平仮名- 水宮うみ自由詩10*17-9-1
絵心- やまうち ...自由詩4*17-8-21
蝶とともに- 吉岡ペペ ...自由詩1017-8-19
二十二歳- 蓮上平晃自由詩317-8-18
夜の町- 吉岡ペペ ...自由詩917-8-3

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