朝早く
女が僕の布団に潜り込んできて
いろんなことを言ったけど
消えちゃった
僕は彼女がなにを言っているのか
全くわからなかったけど
大切なことは要約ができないと
言っていたような気がす ....
瞼を閉じれば
世界は僕の輪郭が境界線となる
その暗闇の中はなんでも僕の思うまま
せっかくだから普段出来ないことをしよう
すれ違う人の顔に×印を書いて回ったり
ビルの屋上から段ボー ....
たびたびおとずれる
手をのばさずにはいられない衝動と
どこかで燃えつきるはずの悠久の紳士が
消えずに残るわたしの瞼をゆきすぎていく
それはまるで
ひびきを吸いとる
木綿をまとった異国の旅人 ....
新宿駅の地下連絡通路に連なり通行人をガイドする
柱の鏡で彼女は念入りな化粧の最中だった
思春期の門口に立つ少女のようにあどけなく熱心に
出勤前のホステスのように身を乗り出し一心不乱に
何千とい ....
失速していく雲を見ながら、
今日は失踪日和だな、と呟く。
プラスチックのストローの端を囓ると
孤独の味がした。
久し振りに読む小説の
栞の紐が色褪せた橙で
苛立たしいような
物寂しい ....
空と
毎日の
事を欠かない食事
眠り
ぷらす
飽きない質のセックス
そして
幻に映る
ガラス玉があればいい
きみは何も言うな
僕はそ ....
かおりのいえの
あかりが
まだついている
あいかぎで
かおりの
いえにはいる
くることを
しっていたのか
りょうりを
つくっている
ゆめかも
しれなかった ....
朝のまぶしさで
目が覚める
となりには
あなた
鳴り響く
目覚ましの
アラームを消す
あなたの手
ねぇ
あたしは
あなたの胸に
手をあてる
あなたの
大 ....
垣根の緑の葉っぱは、揺れていて、
並んだ木々の間で、
手に少し触れる時は、汗が滴った。
いつも食い千切られている気がした。
私の、
目の上は、見えた、
霧の上に、雨にー
先端 ....
幸せだったよ、楽しかった。あの頃は二人とも同じ気持ちだった。
何も知らない君が、なんでも知ってる僕と、
一緒に居た。
君はなんでもしてみせた。
なんでも頑張ってみせた。
僕に褒められるた ....
やがて忘却の海辺に打ち寄せられた白い欠片、
朽ちた流木や貝殻の転がる旧い別宅の荒れ果てた庭に
ある日。螺旋に絡みつく二本の蔓の梯子が垂らされていたが
それはあたかも、私には儚い夢の終わりのようだ ....
雨が降る日は星は
空の裏側にある
薄い膜をのぞくとちゃんと
いつもの場所にある
ヒトはみえないとき
うしなったと思い込んで
明日の自分さえ
もう届かないと暗くなる
大丈夫だよの ....
101028
写生する煙の
変わりようのない醜態から
デッサンする余裕のない状況を
忌避しながら
ガタガタと埃を巻き上げて
凸凹道 ....
食べたい食べたい
我が儘な大食漢
種も雑草も卵の殻まで
シェフには不本意な味付けでも
加工前の葛藤まで全部
足りない足りない
無自覚な中毒者
馬鹿騒ぎ ....
紺青にけぶる空を薙ぐようによぎる、小型の戦闘機は燈色に燃える閃光をつれて。ゆっくりと浮き上がりはじめた海面に、硝煙にむせた妊婦たちが次々に溺れていく。あなたはやわらかな耳朶をふるわせて魚道を探す。冷た ....
黒猫は廊下に佇んで、
じっとこちらを観ている。
部屋の中にいても落ち着かない
餌をくれてもあまり食べない
探し回る 探し回る
自分の目が開く前から
抱いてくれた母親を
不 ....
いちにちが終わった時に
お財布の中に残っていた500円玉を毎日貯めている
拒食症気味の私の昼食は決まって
アロエヨーグルトと豆乳とコーンスープで350円くらい
1000円札を出すとお釣りに ....
仄白く霞む渓谷を見下ろす
濡れた衣服をそのままに
身じろぎもせず
洗い流した穢れは
一箇所に辿り着き
昇ってゆく
細やかな雨になって降り注ぎ
大地に蓄積して
芽吹いて実る
雌 ....
ひとりばらまきながら、
立ちつくした、ばらまいている、
鳥は私たちにそれらを、夕暮れは
私たちに、聞くだろう。ばらまいている立ちつくしたそれらにしている、
手のようなそれらを。
....
さいごに何か言いたいことは
と
神父に言われた死刑囚は
「おれは
手品師になりたかった」
と言って
舌を噛んだ
そのとき
神父の持っていた
聖書は
白紙だったことを
だれ ....
僕はケータイで
ニルヴァーナの
「十七歳の娘の匂いにむんむんむらむら」
を聴いていた
そうしながら
いつの間にか
旦過市場の異次元に迷い込んでいた
魚屋で一匹の
真っ赤な
鯛が
「 ....
寒くなってくると幸せが細く薄くなっていく
すこしずつ、少しずつ
朝と夜の冷え込みが幸せをすかすかにして
ちょっとした風や接触で
うすく、薄くなってしまう
何かの弾みに急に寒さが押し寄せて ....
ぼんたん飴をすりつぶしたように
雲がうじゃうじゃ
あとは青
みんなみんな神宮橋を渡る
横から波と風、羽、工場からのガス
大きな風車がいくつもいくつも見える
車はまっすぐに走れ
....
みんなのなかでゴハンを食べると
孤独になるから食べたくない
みんなのなかでゴハンを食べても
話すことが無いから黙ってる
みんなのなかでゴハンを食べても
みんなも話すことがないから静か ....
その食堂はうらぶれた路地裏にあったが、薄暗い路地にその食堂の入り口だけ煌々と灯りが点っていた。いつでも結婚式が行われている。食堂の食材は何処で調達したか、随分と脂分の多い肉と水ッ気のない葉野菜と萎びた ....
いま僕の目の前に広がる光景
それは決して
僕にとって喜ばしい光景ではない
思考を止めて
やりすごそうか
何も考えたくない
逃げたいな
そうだ
誰だって
嫌なことは ....
ゆさゆさとある日の午後
瞼を閉じれば薫る風
泣いて笑った命のリズムで
まるで道端に植わった
草や花みたいに
君が揺れてる時が好き
ありふれていて
とても透き通っている
一篇の短篇小 ....
とぎすまされたナイフのように
口元にはいつも
ふっきれたような不敵な笑み
藤木くんはそういうひとだ
二十歳すぎ
鼻と耳にピアス、眉毛なく黄金色の長髪をふりみだす姿はライオンのよう ....
{引用=
おぉ
黒い服に身を包み
大げさな声でぺちゃくちゃとしゃべり
鳥の血よりも鳥の
モモ肉を好み
トウガラシの種を庭に植えては
庭の土を更新
し続ける者よ
お前たちのあざ笑った
....
この想いグセ
なおらない
まるで
外科手術で切り取った
カラダの一部が
ないのに
まるであるかのような痛みを
見させているようだ
うずくのだ
しくしくと
ひとりでいると ....
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