曇り空の夕陽は
やけに朱色の粉っぽくて
窓から見える景色が
変にくすんでいます。
日がな一日床に入って
分かりもしない本を読んだり、
他人の不幸の報道を
リバイサンから御裾分けしてもらっ ....
同じ体温を探している

ずっと

生まれたときから

死んでしまうまで

花は少し冷たい

犬は少し熱い

コンクリートはカメレオン

ぬいぐるみは反射する鏡



 ....
ルクトさんの住む家
から見える
パッチワーク的な畑
風が吹いている
鳥も二、三羽

屋根は赤い色
瞳は茶色
たまにやっている
散歩など

太陽がどちらへ沈むか
月がどこからひょ ....
君は
ひとつぶ

哀しみを
螺旋構造に宿したまま
この世に零れ落ちてしまった
ひとつぶ

君は
ひとつぶ

喜びの
光にくすぐられて発芽し
言の葉の二葉を広げてしまった
ひ ....
シーサーが私を見ている


深い夜 小雨の中 家に帰ると

玄関前に 毛並みの揃ったシーサーが座っていた



私を見ているのはシーサー


静物は 私を洗う


 ....
 昔同人誌でよくあったよな

 クローン人間の少女造って
 やらしいこと
 いっぱいすんのかなって思ってたら
 ミートパイにして食べちゃったって話

 昔同人誌でよくあったよな

  ....
  朝が降り
  からからと
  ブリキのバケツを揺らすと



  ふいに
  言葉がかなしくなって
  ぼくはきみの舌に
  しずかに鋏をいれた



  泣かな ....
きれぎれにひびく
朝のアリスたちの
黄色い声
春のおとずれの
こましゃくれた祝祭

空、あおいね
雲、とんでいった
飛行機も、たくさんとんでいった
海、ないでいたのに

大きく吸 ....
飛行機が頭上を飛んで行く
被災地へ向けたものなのだろう
カタカタと揺れる余震が十日たっても続く
少しくらいでは慣れて逃げなくなってしまった

今年は大雪で 果樹 建物 いろんなものが倒れ
 ....
 あなたのあびす
 あなたのあぬす
 あなたのあえぎ
 あなたのあくめ

 いけてるいんぷ
 いびつないんぶ
 いんげであんぶ
 いんびにあいぶ

 うしろをぺろり
 うえまでぺ ....
蓮華が動物のように咲いている。
色を全て手放し、
油膜のように流体的な色相
鮮やかというより、
美しくて吐き気がする。

それは、
堪える必要がある吐き気である。

その ....
地に立つ生には背負うものが重すぎる

思考の止まった生卵を
無表情な月が唆す
いや全くその通りだと
小さく頷き、動悸とめまいに身を投げた

母が、母が、
重たい私を水銀の泉から引き摺り ....
かなしい

そういったきり
うごかないきみ
ネジがきれたのだと
せんせいがいっていた
わずかな振動が 頭を揺さぶり
日々風の色が変わる その一喜一憂よ

煙突から緑色の煙をあげる家々 遠く
汽車の音が聞こえる その海岸線で
荷車を引いていく老婆の後姿が
昨日出会いたかった  ....
 ほら横なぐりの
 ぼたん雪のなかを
 回送バスがはしってゆく

 窓を曇らせ
 満員にひしめいた乗客の気配だけを乗せて
 がらんと無人の灯りを点して
 回送バスがはしってゆ ....
だれのものでもない
できた橋を
わたる
生き物には足があるようだ
二本あればわたれるようだ



いままでどおりなら
唄い酒場のような居場所があり
(どこか)わたってきたところ ....
 
 
日記帳、
欄外の余白を縮絨し
つくられた子羊に
錆びた針を飲ませる
わすれられた浜に
とり残された
もろい足跡のように
母の筆跡は、
幾度目かの春で途切れていた


 ....
風の始まりは
そんな熱の高まりからだと知っている

草笛を吹きながら
その始まりに立っている

(草原は静かに燃える)

気流に運ばれてゆく草の音は
枯れ色の野を赤く染めながら
や ....
大きくなったら
なんでも食べるヒトになります
ヒトを守れるヒトになります

揺れる怪獣にも
流れる水にも
勝てる大きなヒトになります

ごめんね
間に合わなくって
だけどこれからも ....
知人から
活力が出ると
勧められ
ニガヨモギの葉を
試しはじめた

遠い昔
食アタリをしてから
ずっと固辞してたが
安全なレシピが
出来たとの事

なるほどなるほど
簡単に容 ....
  きみの
  女性器のまえに屈んで
  カリリと酸の肉を噛んだ。



  淫れ髪から香るは春、
  その物語をそっと吸うと
  ぼくらの時間はふいに、
  反復横跳をはじ ....
ふたりでどこかに行かないか
夏のプールで見た底の方の傷に僕ら
惚れ込んだら
もうすぐ息継ぎのいらない世界へ

ふたりで見つけにいこう
夏のプールに浮かんだ小さな虫
助けたら
神様がきっ ....
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ている ....
ココア/あったかい
メイプルシロップ/甘い
制服の頃のみんなの笑顔

優しい言葉に浸っていたい
少し触れて
指でなぞって
傷をその光りで癒すよに

頭でわかってる
入り口でとまって ....
午後、
いきものの焼けるにおい、
かなしい出来事のように、
くつ紐がほどけ、
まちがいをただすように、
は、結ばれなかった、
海鳥なのか、
サイレンはあおく、
句点を打つように、
銃 ....
「貴方が苦しんでいるときに、
私は貴方の肉片片手に居間に転がってテレビを見ていました。
真に貴方の為になるのなら、私は喜んで筆を取りましょう。
しかし私はただ、貴方を食い物にしているだけなのです ....
寂びれたジャングルジムの
緩やかな回転

両手から垂れる、紙袋の重に
あれこれと理由をつけて
過ぎるのは、老舗の薬屋前


橙とオレンジの区別で
夕闇を匂わせられる今でも
 ....
カルアミルクな夕暮れを見送って
無傷の身体を預けるベッド
バラエティ・ショーの間にもそそくさと流れる速報が
「恐れることをやめるな」と警報を発する


「もうすぐ来る」「も ....
  かさ重なった
  野良犬のむくろに抱かれ、
  牛乳を飲んだ。



  嘘をつく唇は
  ふる震えてる、
  蛋白質。



  汗が乾いたあとの
  つめたさ ....
 三月十一日・午後二時四十六分、彼はデイ
サービスの廊下でお婆さんと歩いていた。前
方の車椅子のお爺さんが「地震だ」と言った
次の瞬間、壁の絵は傾き、施設は揺さぶられ
る海上の船となっ ....
山人さんのおすすめリスト(5715)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一日の終わりのエイリアン- ……とあ ...自由詩17*11-3-21
同じ体温を探している- 小原あき自由詩4*11-3-21
ルクトさん- ふるる自由詩10*11-3-21
ひとつぶ- nonya自由詩14*11-3-21
無題- 八男(は ...自由詩311-3-21
ちょっと昔の少女たち- 藪木二郎自由詩2*11-3-21
- 草野春心自由詩4*11-3-21
3月の即興- 橘あまね自由詩611-3-20
十日めの思い- 砂木自由詩5*11-3-20
ぼいん- 藪木二郎自由詩2*11-3-20
レンゲ- 益子自由詩211-3-20
朧月夜- モリー自由詩7*11-3-19
ねじしき- 國朗自由詩411-3-19
朝の出来事- カナシミ ...自由詩111-3-19
それでも回送バスははしってゆく- 石川敬大自由詩16*11-3-19
わたる- 乾 加津 ...自由詩10*11-3-19
Ou_est_ma_agneau- 雛鳥むく自由詩1311-3-19
「風の始まり」- ベンジャ ...自由詩311-3-19
負けないように- 朧月自由詩2*11-3-18
ニガヨモギ- 和田カマ ...自由詩2*11-3-18
嘔吐- 草野春心自由詩2*11-3-18
夏のプールで- マフラー ...自由詩3*11-3-18
DESOLATION_ROW(廃墟の街角)- ……とあ ...自由詩8*11-3-18
抱えたままで- 朧月自由詩211-3-18
- mugi自由詩6*11-3-18
主観のありか- 水瀬游自由詩211-3-18
エントランス- 山中 烏 ...自由詩4*11-3-17
Bad_Moon_Rising- ホロウ・ ...自由詩2*11-3-17
新月- 草野春心自由詩311-3-17
日の丸の旗_ーSAVE_JAPANー_- 服部 剛自由詩411-3-17

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