単発の鉄風で
装填された朝
君は
この世に残された
たった一つの貴重な卵を
お割りに、なられる

ベーコンエッグの
湯気の立ちのぼる向こう側
肥満児の群れが
対空ロケットランチャー ....
人生の目的を見失った私は

こころの闇に耳を澄ます

すると
「ほほ笑み合うために生きる」という一つの答が、闇の奥で仄かに
光り出す
宇宙の魂は
私の魂という命とつながっている

 ....
干乾びた野良犬の死骸と、ひび割れた路面の暗示的な形状、捻れて消える泥酔した下層階級者の夢があとに残すものは、ショー・ウィンドウの微かな脂の染み、カウント・アウトのような潰れたカフェのテントが風に煽 .... 私にとって
悪い物事も
私自身の心を試すための物事だと
いつもではありませんが思うことにしています。
「勝手にすれば」と
心の声が言う。
はい 勝手にします

うん でも
苦しい時や ....
トリプルコーク1440という技は
確かに凄い
鳥肌もんだ
雪景色の澄んだ青空に飛び出して
回転する姿は何よりも美しく
素晴らしい

しかし、私には
もっと凄い技がある
トリプルコーク ....
2022.02.11(金)

 昨日は日課の自由律俳句も書かず、と云おうか書けず、早々、眠りに就いた。
さいきんは妻のベッドで眠っている。暖房費の削減、ということもあるが、私が普段眠っている、南 ....
透明にゆらぐ火炎の秋
あなたは雲り空の斎場で
ひとり密やかに焼かれた
紺色の重力を振り解き
垂直に あるいは
灰白の螺旋を描いて
懐かしい星の郷へ昇る
秋のフラグメント達
けれど残され ....
何処までも澄んだ声が響く
この夕暮れ
西の地平にうっすらと
青いシルエットを晒し
富士が佇む

明日は大雪、底冷えする夜

仲良く手を繋ぎ
お眠り、子供たち
俺も60になる。
じつにいろいろなくしてきた。

育ちゆく過去でさへ
朽ちてゆく未来にも

信じるのは事実のみ。
あらゆる記述は虚構。

なにも戒めるつもりはない。
死ぬん ....
朝、温めたミルクの上の薄い膜に
ちいさな子どもたちの
つけた足跡を見つけると
その日、いち日中
胸の奥で
ちいさなサーカスが
開演するので

すこしうるさい
おまえは、
おまえ、という
やっかいなやつを
みごもってしまった
孕猫だ。
  
赤ワインをかたむけながら
あいつが、ぼそっと、いった。

うまいこというなぁ
カルボナーラをほおば ....
髪がふさふさしていた
あの日に帰りたい
肌がつやつやしていた
あの日に帰りたい
妻と手をつないでデートしていた
あの日に帰りたい
バリバリ仕事をして飲んで騒いでいた
あの日に帰りたい
 ....
何もかもが
ゆるされていくような
冬のおわりの鍵穴を覗くと
幼い春が
喃語でつかまり立ち
(あ、ぶぅ。)
ひらかれてゆく胸のうちでは
とても鼻のきく仔犬が
雨をより分ける

雨上が ....
特にこれといって上手く続けられる仕事もなく、思い出したように働いては数日後には辞めている俺たちにとって、のんびりとしけこめるモーテルなんかあるわけもなく、だから俺たちはいつでもなんとかガソリン代だけを ....  

 今朝は寝起きから眠気がなかなかとれず、なにかイベントめいたことがある日は必ず眠たいので、今日もなにかあるのかな、と思いつつ過ごしたが、平凡な日だった。

 朝食はトースト二枚にヨーグル ....
ちょっと待ってね
という間に五行は終わって
つぎの五行を考えている暇人は
たぶん僕ぐらいだろうな
五行の緩さがとても好きです
作りかけで壊れた
断片を繋ぎ合わせ
星のように祈った

暗がりから白手が伸び
祈りのカタチを崩していく 

後腐れのない別れ、転がる骸

哀しみは億万と木霊し
形態は次々と破壊され ....
お花があって
それから
けむり?
雨ふりの森の中みたいな
ちがうよ
びゃくだん!
くすくす
しっ!
こえだしちゃ だめ
おそーしき?
そう
おそーしき
ぼわぼわって空気が
静 ....
2022.01.28(金)

 さて、禁煙をはじめようと思った。考えた。
おそらく、もっとはやく煙草はやめるべきであった。私は脳に障害を負っているのだが、煙草はその薬のとりこみを阻害するのであっ ....
白く切り取られた窓枠を
鋭角の冷たさで打ちつける
無数の横顔が
冬の静脈に溶け込んでゆく

*

血の色をした道標を
ひとつ、ひとつ
指で辿りながら
埋葬した言葉を
ひとつ、ひと ....
海の鉱石は
どこにあるのだろう
潮水
浜辺の砂の中
海底の岩窟
松毬魚の眼球?
独りぼっちのエメラルドグリーン
ずっと見惚れていたいけど
視線は波にさらわれて
浮島の両脚のように ....
わたしがまだ幸せの形をしていた頃、恋人と暮らしていた
春の夕暮れの匂いのする水槽の底で、わちゃわちゃと低砂をつつくコリドラスの口許にある二対のヒゲのように仲良く暮らしていた
彼は時おり水面から顔を ....
仮寓の蝸牛には
やり残したことがいっぱいあるのだが

奇遇という気球に乗って
無音の空の旅をしてみたかった

修羅場という修羅場がなくて
絵になる風景も知らずに

雑踏に紛れて遺伝子 ....
「かかったらかかったで
その時に考えましょうよ」
いちいち不安がっていては
心が持ちません
感染拡大のテレビは
見すぎないように気をつけましょう
不安も拡大していきます
「正しく恐れる」 ....
僕は無を感じ取る
僕は窓の外を見て 立っていることで
僕は一本のタバコの煙を吐き出そうとしていることで
僕は冬の布団に潜り込むときに
僕は寂しげな音楽を思い浮かべている 
光の午後は渦巻いて
わたしの心は虚脱して
青い青い大空を
のっそりのそり渡っていく

残りの時間の切迫に
わたしはやがて覚悟決め
断崖を滑落する自分を見る

(人生の椅子は失われ
 ....
若く美しいモデルもまた画家をみつめている



背景は色彩を分割する役割しか与えられず


一つの静物も足されない



窓からの景色はいつまでもあらわれることなく

 ....
いつつけたかわからない傷口が急に、
息をするように濁濁とさせた
特に痛みは感じないのに

意識が揺らいでいくのを、当然のように身を任せて

宵闇に細君は竹林と透かして、
永遠の処女に咥え ....
嫌いなことで身を滅ぼした人は
聞かないが
好きなことで身を滅ぼした人は
数知れず
好きな酒で
好きなタバコで
好きな賭け事で
好きなスポーツで
好きなゲームで
好きな食べ物で
好き ....
当時、カレーライスという料理はそれほど有名ではなかった。カムパネラが初めてそれを食べたのは海の上だ。それは「沈まない要塞」と呼ばれ、バロック調の広間や食堂を備えたとても戦艦とは思えないくらい豪華でお洒 ....
山人さんのおすすめリスト(5910)
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海の鉱石- 壮佑自由詩11*22-1-27
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