そこに行けば、また詩人に会えるだろう。そう思って、葵公園に向かった。魂にとって真実なものは、滅びることがない。葵公園は、賀茂川と高野川が合流して鴨川になるところに、その河原の河川敷から幅の狭い細長い .... 朝、窓を覗くとパラパラと雪が舞っていた
部屋は薄暗く光はほとんど入ってこない
暖をとるために薪で火を起こそうとしたが、
湿っていてうまくいかない、
何度試しても駄目だ
どうにもたまらなくなっ ....
幸福の纏わりついた夜の衣を脱ぐ
ジャージにウィンドブレーカーを羽織り、
フリースの手袋をし、小さなライトを握る
外へ出ると冷気が両頬をビンタした

星空の朝は、町中の窓がまだ眠っている
信 ....
テレビに映るにこやかな笑顔
介護の大変さなど微塵も見せず
嬉しそうに成功した親の介護を語るゲスト

母と私はため息をついた
(介護ってそんなに生易しいものじゃない)

祖母を介護していた ....
成層圏を脱出してから
どれほど経ったのだろう
宇宙の果てまで
まだまだ遠く届かない
来世という未来に託すしかないのか

路傍の石ころに生まれ
泥に生まれ
虫に生まれ
魚に生まれ
豚 ....
細い路地を右折する
ふと、思い出し
 ふと思い出せなかった
小さい頃
僕はいつから
自転車を乗っていたのかな
夕焼けのなか
町の空き地で
いもうと揺れる
かあちゃん揺れる
 ....
草々は刈られ
広々とした川辺に
一本足のたんぽぽだけが刈られずに
ぽつんと取り残されていた

小春日和はきまぐれに
命の鍵をもゆるませる
死ぬのだったらこんな日がいいなと
薄い皮膚のま ....
11月20日(水)、
 僕は、父と母に仲良くしていて欲しい。この世にひとつでも笑顔を増やせるなら、僕もその為に生きられるかもしれない。僕はもう、まるで自分のことしか考えずに生きてきた。自分ばかりが不 ....
間違って、鳥の巣のなかで目を覚ますこともあった。間違って? あなたが間違うことはない。Ghost、あなたは間違わない。転位につぐ転位。さまざまな時間と場所と出来事のあいだを。結合につぐ結合。さまざ .... 夜の街燈はいつも
何かを考えている
光を灯すだけでなく
決して暗いことばかり
考えているわけではない
夜の街燈の思考が閃いて
宇宙が一輪の花になる
あまりの果てしなさに
自分の孤独を感 ....
横になればすぐにわかる
どうして今まで立っていたのだ
眠るために必要なものは、
とりあえず枕と寝床があればよい

悔しかったことや腹が立つこと
悲しいことや傷ついたこと
虫歯の痛みや腹ぺ ....
もみじ、
肩まで浸かった露天風呂からのぞむ、
さりゆく、秋の赤い夕ひが、
ひとすじの、きまぐれな寒風とともに落としていった、
いちまいの、
星のカケラ、
休憩室の掲示板に、ずらりと並んで立 ....
午後三時
眠剤を服して
午後五時に
起きているのは全部明日の仕事の為さ

コンビニへ行って
チョコレートと黒糖烏龍ミルクティーを買って
原付で
ジョギングする男を追い越して
 ....
もとより文鳥は風切羽を切っているので
高くは飛べないけれども
不便はない、という
狭いこの診察室で暮らしていくには
ここには空がない
文鳥は空を知らない

ねえ
鳥の脚を見て
そこだ ....
あたしんちの横断歩道では
いつも
ナオミが
間違った文法で
ごろごろ寝っころがっています。
まわりでは
あたしたちのことを
レズだとか
イモだとか
好き言ってます。  ....
  桜ばながおおいに散り、
  けものたちの背に 描かれた
  わたしは するどい雨になって
  丸ノ内のビルを降っていく
  記憶の 蓋に添えられた 女の髪の束
人生論のような
玉がひとつ
銅が腐食したような色の空に浮かんでいる
わたしが
満月を永くみていられないのは
たぶんそこに
欠落がないからだという
不幸な気持ちを
葡萄樽のような身体に浸 ....
小さな敷地に境界線を作成しました
そこに私というものを置き
外側から来るものを
刺のある鉄線で追い返す
または深く傷つけるのです

また私が外で息抜きをしようとすれば
肌を刺が引き裂くで ....
きょう
新しいディスクマンを買おうと思って
河原町に出たのだけれど
買わずに
四条通りのほうのジュンク堂に寄って
自分の詩集がまだ置いてあるのかどうか見た。
一階の奥の詩集のコー ....
通り過ぎる船を見ながら、僕は釣り糸を垂れていた。正確に言えば、投げていたのだが。音を立てて船が通る度に、水面には波が立った。そして人は、淡々と辺りをジョギングで走った。夏も過ぎて、走りやすいだろう。こ .... さくばんは上手く眠れず
今も脳の中の一部は眠っているようさ
今日は原付バイクで
職安に向かい
医師の意見書の書式をもらってきた
職安の外へ出て
コンビニで休憩していると
雨が降り ....
身動きの取れない心地良い泥沼だ

それはそれは優しい陽射しに
希望は焼き滅ぼされ
陰は濃く深くなる

カラッと晴れる3連休
なんと意味のないことだろう


好きだった人にもらったガ ....
庭に数式の花が咲いていた。
近づいて手でもぎとると
数と記号に分解して
手のひらのうえですっと消えた。
庭を見下ろすと
数式は、もとの花に戻っていた。

 *

庭に出 ....
 京都三条大橋の側にあった
 六階建の大きな旅館
 非常階段の踊り場から見下ろす
 起き抜けの街の静けさが好きだった

 あの頃は赤のマールボロを一日半箱吸っていた

 廊下の重い鉄扉が ....
高校2年の、あと少しで夏になるという頃に、
「高校を辞めて東京にいく」
と言い出した。
すると数日後、蒸発して行方不明だったはずの父が突然、現れたのである。
記憶の中の父は、足長おじさんみたい ....
もう生きていけない

世の中についていけない

しんどい

と思いながら携帯ショップへ

機種変更しにいくと

若い人が丁寧に対応してくれた


おじさんまだ生きられるか
 ....
 西陽とたわむれる
 噴水の水の音は
 子どものようにまるくなってかけまわり
 わたしへ小さく手を振って
 「またね」
 …… 、

 鈴懸の樹が葉を落とす風に鎮もる

 涼風にのっ ....
散乱したゴミが
部屋の片隅
産卵をしていた
孵化して命となったゴミに
名前をつけていく
太郎や博美は
早くに死んだ
真理子や貴文などは
長く生きて
また新たなゴミを産んだ
 ....
電線伝いに溜まった雨滴の群れ、無数無数
すぅうと膨らんではぽとっと落下していく
次々と、次々とまた膨らんでは落下して

繰り返し繰り返し

ベランダのキキョウやガーベラの花々
いっせいに ....
お寺の境内の一角、緑の葉が繁り、そのところどころで小さな可憐な花が咲いている。
その紫色を見ているとなぜか懐かしさでこころのうちがあたたかくなる。
「萩の花だわ」
すれ違っていく観光客の会話でそ ....
山人さんのおすすめリスト(5853)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
THE_GATES_OF_DELIRIUM。- 田中宏輔自由詩15*24-11-27
The_Morning_of_the_Neon_Demon_ ...- おまる自由詩5*24-11-26
冬の目覚め- atsuchan69自由詩14*24-11-26
リアル- 栗栖真理 ...自由詩13*24-11-23
孤独- レタス自由詩11*24-11-22
ふらふらふらと- アラガイ ...自由詩17*24-11-22
川辺の物語- そらの珊 ...自由詩13*24-11-22
日記(思うこと)- 由比良 ...散文(批評 ...8*24-11-22
THE_GATES_OF_DELIRIUM。- 田中宏輔自由詩17*24-11-20
Cosmos- 鳥星自由詩16*24-11-19
微睡の草原- atsuchan69自由詩14*24-11-11
冬どなり- 本田憲嵩自由詩1624-11-10
今宵のことは今宵のこと- 田中教平 ...自由詩524-11-7
ものぐるほし- そらの珊 ...自由詩14*24-11-5
点の、ゴボゴボ。- 田中宏輔自由詩12+*24-11-1
剰余、散華- 草野春心自由詩4*24-10-30
満月- 室町 礼自由詩724-10-26
有刺鉄線- 自由詩9*24-10-25
もうね、あなたね、現実の方が、あなたから逃げていくっていうの ...- 田中宏輔自由詩15+*24-10-24
釣りをした日- 番田 散文(批評 ...224-10-22
- 田中教平 ...自由詩8+24-10-16
部屋紹介- ◇レキ自由詩4*24-10-11
数式の庭。─前篇─- 田中宏輔自由詩17*24-10-9
喫煙所- リリー自由詩13*24-10-8
父の隠し部屋- おまる散文(批評 ...2*24-10-7
めも- うし自由詩6*24-10-6
秋うらら- リリー自由詩10*24-10-6
- たもつ自由詩324-10-6
生きること- ひだかた ...自由詩7*24-10-5
慈雨- そらの珊 ...自由詩14*24-10-4

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