―お客様お客様ブレーキお一ついかがですか?

―いえ、間に合ってますんで大丈夫です

―そんなことを言わずに、ささ自転車のブレーキでも

―いや、俺自転車乗れないんで

―それでは ....
あたいはしがないエレベーターガール
箱に入って一日上がったり下がったりしている

こんなんじゃ彼氏だってできやしない

あたいは孤独なエレベーターガール
人件費削減の為に
近々箱を追われ ....
小さなスミ子さんは
短く刈り込んだ髪で
不安気に
わたしの隣に立っていた。

「今日から働いてもらうスミ子さん。いろいろ教えてあげてね」

ナースから少し離れて
私たちは長い廊下を歩い ....
 
父が釣りをしている
何を釣っているのか聞くと
忘れたと言う
僕も隣に座って糸を垂れる
息子とよくいっしょに釣りに行ったもんだ
という話を皮切りに
父が息子の自慢を始める
小さいころ ....
会社の発送所に荷物がいっぱいでフォークリフトも空いてないし
積むのを諦めて明日にまわす

帰りにブックオフによって金魚屋古書店のコミックを買った
105円のコーナーだからきわめて安上がりなクリ ....
 
奥の虫歯が痛かったので
バスに乗った
バスなんてないのに
歯なんてとっくの昔に
なくしてしまったのに

強風波浪注意報の町で
希望、という名の音楽を買った
嬉しいことが
少しだ ....
ひらがな、が落ちてくるように
迷いながら雪が降ってくる
日本にちりぢりになった
あ、い
どれだけのあいの組み合わせが
あるのだろう

やがて
あ、と、い、は
溶け合って境界線をなくす ....
ほのかな雪はらはら
今年の冬は寒いですね
故郷では犬が跳ね回ります
雪に家のありがたさよ
夢のぬくもりに包まれて
私はうとうとしていました
今日だ明日だと騒ぎたてることはないのですよ
み ....
ドウダン ツツジの森は小春日和が好き
根元にからみつく風が友達

山ひとつ越えた里はすでに埋もれ

西の山にかかる雪雲
低くはぐれて ひとつ ふたつ


森の中を散策するには

 ....
石段の上に腰を下ろして拾った柿を食ったら
随分まずくて捨てた
雲が途切れていく向こうの
群青の空

この静かな空間で
脳が死んでいくような気がして
おもむろにズボンを下ろして
パンツを ....
めざまし時計の音がいつもより二分ずれ
階段をころげ落ちる木の葉が回る
床に面した開き扉と
射しこんだ光線のかもしだす朝
洗濯したてのシャツをさっさと着替え
喉に通らぬパンを無理に押し込んでか ....
先を歩いていたあなたの
姿が見えなくなって
やがて足あとも消えた
砂漠の何もない町で私は
水だけを買って店を出た

かすかな電波を拾い
疲れた馬を励ましながら歩く

私が疲れても立ち ....
冷たい潮の香りが怖い
{ルビ蚕=かいこ}のように丸くなって
意識を沈めよう
聴こえるは 船の汽笛
朝には赤道近くまで 行くのだろう

こんな寒い夜は 誰かの温もりに
{ルビ抱=いだ ....
月夜が寝たとき
花壇の秘密を知ろう
水は未来になって
木々は力になって
土は休むことなく
日々は育つ
いざ海へ出よう
きみは船
ぼくは風
帆を張り進む先はきっと
胸躍るバー ....
書物を読んだ

それはそれは ぼくの言葉では
この拙い言語の引き出しが悔やまれるくらい
静かで激しく吸い込まれる並ぶ言葉であった

ページをタタンデ
改札から向かう家路
毎夜 左上 ....
記憶はなにを食べて生きながらえているのだろう

指先から冷えていくのを彼女はまだ気づいていない

埃を吸ったあとの掃除機をそっと抱きしめる

モーターの余熱が伝わって やっと明日につながる ....
線路の上をただひたすらに走る毎日は、それが仕事とはいえ時につまらないものに見えてきます。

そんな時でした。あなたに出会ったのは。

午前八時三十五分、あなたは反対車線からやってきます。
マ ....
言葉もなく過ごしていると
疲れを無意識に感じさせられた 僕は
声もなく 言葉もなく
眠りに落ちていきたかったのかもしれない


そして 僕は枯葉を見た
疲れ果てた落ち葉の色を見た
 ....
空から枯葉が落ちてくる
頭上の木から切り離されるのではなく
空の見えない高さから
無音とともに落ちてくる
空の見えない高さの
さらに高いところの
その向こうがわ
宇宙の深淵のような場所か ....
  頭の中に
  一匹の犬が眠っている
  擦れてしまって読みとれない
  古い名札のついた小屋で



  静脈のほそい暗がりを
  血液がそっと滑ってゆく
  夜、
  ....
 
          
わずかにからだがゆれている
冷気さえ眠る夜に
自分がふれた蛍光灯のスイッチの紐が
ゆれているのを見て
からだがむしょうにふるえてくる
ずいぶんと経たが
もうな ....
               

ふかくふかく沈んでいく
ひかりが ひとつひとつみえなくなり
一番遠くのほうで白い水仙がゆれている
たびたび あわがすこしずつのぼっていくと
呼吸しているこ ....
{引用=
もう その部落は

どこもかしこも 廃屋の群れで

蹴破られた雨戸の おくの闇に

置き去りにされた 悲しみの

諦めらしきものが うごめいていた

秋の透度をました  ....
泣きたくなると
勝手にやって来て

何をしに来たのか
ひとりで本を読んでいたり
携帯をいじったりしている



「飯作れ」

言う訳でもないから

わたしも
 ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
 黄色を暗がりで見ていると金色に輝く草原の満月だった 牛が骨を売って旅していく 寿司ネタは左からまぐろはまちサーモンの順で並び口穴へ消え失せたが 最後の紅しょうがの味がいつ .... この部屋中にある
あらゆるものを突き刺して
壊れたオブジェをつくる
グラスも、時計も、棚も、オルゴールも、
本もめちゃめちゃに破い ....
  
  小さな鍵のうえに
  丈夫な檻をかぶせる
  はかり知ることのできない
  うしろ暗いかなしみの末
  その幼さだけが頼みの
  あなたの白い歯が
  深い夕闇にとっぷりと ....
もうすぐ君の好きな

冬が来る




冬が最愛の

季節だなんて

高村光太郎みたいだねと

僕が言ったら



そんな人は

知らないと ....
遠い星を見つめて
丘のうえ爪先だちで
手を伸ばしてみる

遠い
遠いんだと実感する
掴めるものは何もない

墨色の空/新月の空
星はこんなにも
たくさん瞬いている

風が吹いて ....
山人さんのおすすめリスト(5886)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ブレーキ祭り- 赤青黄自由詩4*13-1-14
エレベーターガールの哀しみと- 梅昆布茶自由詩15*13-1-12
スミ子さん- 初代ドリ ...自由詩14*13-1-8
正月- たもつ自由詩2313-1-3
金魚屋古書店のクリスマス- 梅昆布茶自由詩26*12-12-25
さよならの町から- たもつ自由詩1212-12-22
ひらがな- そらの珊 ...自由詩28*12-12-20
- 杉原詠二 ...自由詩5*12-12-16
散歩道- ぎへいじ自由詩19*12-12-14
ズボンをはきなおした- 瀬崎 虎 ...自由詩412-12-12
- 鈴置友也自由詩4*12-12-9
ひとり- mizunomadoka自由詩412-12-8
汽笛- 川上凌自由詩5*12-12-7
バースデイ- 自由詩412-12-7
ヨゾラ- うめぼし自由詩412-12-7
自家中毒- そらの珊 ...自由詩16*12-12-3
午前八時三十五分、恋に落ちて(掌編小説)- そらの珊 ...散文(批評 ...5*12-12-2
空に辞職と書いて- 番田 自由詩112-11-27
枯葉- 岡部淳太 ...自由詩1112-11-24
静脈- 草野春心自由詩13*12-11-24
新生_デッサン- 前田ふむ ...自由詩912-11-23
朝—デッサン_____- 前田ふむ ...自由詩11*12-11-20
753- 月乃助自由詩7*12-11-19
泣きたくなると- 鵜飼千代 ...自由詩13*12-11-17
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
お茶を薄める- ヨルノテ ...自由詩112-11-13
_『逆流』- あおい満 ...自由詩512-11-11
夕闇の檻- 草野春心自由詩512-11-11
冬の花- 多紀自由詩13*12-11-7
流れ星をつかむ- kauz ...自由詩17*12-10-28

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197